二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- とある科学の未元物質(ダークマター)
- 日時: 2011/03/10 22:53
- 名前: 武藤 徹也 (ID: VBgkspJi)
学園都市の『外』の世界。
第三次世界大戦を終え、右方のフィアンマの計画もある少年によって止められた。数々の主人公達や兵士、聖人、魔術師、女王、騎士。それらが世界のため、自分の守る者のために戦った。そして戦争は、終わった。
そして、また一人の少年の小さな戦争が始まろうとしていた。
「ふん、『超電磁砲(レールガン)』の次は、『未元物質(ダークマター)』の量産か」
髪がぼさぼさの研究者が一つの培養機を見つめながら口元に笑みを浮かべていた。となりには、六十代の研究者がいた。培養機の中には、緑色の液体があった。だがそこにあったのは、液体だけではなかった。そこにあったのは、人。十五歳ぐらい位の男がそこにあった。眼をつぶり体育座りをしながら自分の誕生をまっているかのように少しも動かないでいた。
「はい、垣根帝督の遺伝子ととある研究員の遺伝子を融合させ、新たな『未元物質(ダークマター)』を量産し生物兵器として使おうと思いまして」
不気味な笑みを浮かべながら自分の脳で思い浮かんだビジョンをつくりだす。研究員は、思った。愉快だ、と自分の手で人をつくりだす快感に。
「まァ、上手くいくとは思いませんが、一応、第一実験体として働いてもらうと思うとします」
老人の研究員もかすかに笑った。それは、研究員の言葉が面白かったわけじゃない。培養機にいる人間の哀れさが死ぬほど面白かったのだ。屑によって生み出された化物。それがとてつもなく面白かったのだ。非道、悪党、残虐。それらに当てはまるだろう。
「じゃァ、明日。これの戦闘実験を開始ますので立ち会いをお願いしたい」
あぁと老人の研究者は、言うと髪がぼさぼさの男は、一つの研究室から出た。老人の男は、まだ培養機の中の男を見ていた。
「こんなにも醜いとは、あいつも面白い物を作る」
笑みを浮かべながらそうつぶやくと研究室を後にした。
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