二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【APH】タイトル未定
日時: 2011/06/04 16:55
名前: 匿名希望 ◆cSsNy1w6Kk (ID: xOCK0MjZ)

クリックありがとうございます。

 これはフィクションです。実際の人物、国などは全く関係ありません。ご注意下さい。

 タイトルはそのうちに^^


 【おきゃくさま】

 梨音さん 子桜さん 奏さん 紅葉さん リンさん

 未来さん

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Re: 【APH】タイトル未定 ( No.1 )
日時: 2011/06/04 17:01
名前: 匿名希望 ◆cSsNy1w6Kk (ID: xOCK0MjZ)

____ここはどこだろう?



 空は真っ青に広がっていて、風が気持ちいい。

 自分と同じくらいの背丈の草むらが辺りに広がっている。背伸びをしたら少し先が見えた、けどよろけて尻餅をついた。


 「今、何か物音がしませんでしたか?」

 「いや、俺は聞こえなかったが・・・」
 「俺もー。そろそろ休憩しない?」

 「・・・そうですね。私は向こうを見てくるので、みなさんは待っていて下さい」

 ガサガサ、と誰かが歩いてくる音が聞こえた。
 たぶん誰かがこっちに来る。


 「・・・おや? 迷子ですか?」

 「・・・?」

 立派な白い服を着た男の人が私を見下ろしている。
 私は男の人を見上げている。
 首が少し痛い。

 「お母さんはどうしたんですか?」

 私は首を横に振る。
 男の人は右手をあごにあてて腕組みをした。

 「困りましたね・・どこから来たか分かりますか?」

 「・・・?」
 「えっと、おうちは分かりますか?」

 「わかんない」
 「そうですか・・・」

 「気がついたらここにいたよ」

 「気がついたら・・・?」

 「うん。目開けたらここにいたの」

 男の人は目を閉じて考えた。ときどきうなり声が聞こえる。
 私をちらりと見ると、深いため息をついた。

 「私達と同じ、なのかもしれませんね・・」
 「おなじ?」

 「ええ。ご自分の名前は分かりますか?」
 「うん。リエッタってゆうんだよ」

 「リエッタさんですか。私は日本と申します。もしよかったらこの爺にお付き合い願ってもいいですか?」

 「うん。いいよ」

 日本さんの手を握り、私は歩く。
 日本さんは歩く速度を私に合わせて歩いてくれた。

 私より大きいその手はとても暖かかった。

Re: 【APH】タイトル未定 ( No.2 )
日時: 2011/06/04 17:17
名前: 匿名希望 ◆cSsNy1w6Kk (ID: xOCK0MjZ)

 私は日本さんと並んで少し歩いた。
 最初は風が涼しいだけで何も感じなかったけど、人の気配がした。

 「あ、日本お帰り〜。遅かったね?」
 
 「すみません。おや、みなさんは一体どちらへ?」
 
 一人男の人がベンチに座って休んでいた。
 こっちにむかってぶんぶんと手を振っている。
 
 頭にはくるんとした毛が一本あった。

 あれはなんだろう・・・?
 
 「ドイツも先に行ってるから早く来いってさ」
 
 「そうですか。それはご迷惑をおかけしましたね」
 
 「大丈夫だよ〜。それより日本、その子誰?」
 
 彼は日本さんから私へと視線を移動させた。
 何が嬉しいのか分からないが、彼は笑顔だった。
 
 「あぁ、彼女はリエッタさんです。つい先ほど知り合ったんですよ。新しい国の方のようです」
 
 「へぇ〜そうなんだ〜。俺はイタリア。パスタとピッツアが好きです!あ、シエスタも好きだな〜。あ、でも」
 
 「イタリア君。そろそろ行かなくては皆さんに追いつきませんよ」
 イタリアさんは思い出したようにうなずいた。
 
 「そうだね〜。じゃ、いこっか〜」
 
 日本さんから聞いた話によるとあとも少しで会議場につくらしい。
 2人は持っていた荷物を持ち直して歩いた。
 私もそれに続いて歩く。

 「みなさん親切な方ばかりですので心配は要りませんよ」
 
 日本さんはそういってくれたが、一瞬だけ日本さんの言葉が「親切な」で止まったのが気になった。

Re: 【APH】タイトル未定 ( No.3 )
日時: 2011/06/04 17:20
名前: 匿名希望 ◆cSsNy1w6Kk (ID: xOCK0MjZ)


 世界会議室はほんのすぐそこにあった。

 いろいろな国の国旗が、風を受けて大きく揺れている。
 リエッタはついさっきできた国なので国旗は置いていない。
 
 「みなさんはいつもの会議室で?」
 「うん、そういってたよ〜」
 
 日本さんはそれだけ確認すると堂々と中へ入っていく。
 後から、私とイタリアさんも続いて入る。
 
 「日本〜、みんな怒ってないかな?」
 「大丈夫ですよ」
 
 中は広いオフィスの受付のような空間になっていた。
 日本さんは角を曲がり、奥のエレベータのボタンを押した。
 
 しばらく待っていると、ドアが開きエレベータに乗り込んだ。
 
 「25階までのぼりますので、時間がかかりますね」
 「ヴェ〜 高いなぁ」
 
 窓ガラスは透けていて、外の様子が見えた。
 エレベーターがどんどんあがるにつれて、町の景色はどんどん小さくなっていった。
 
 25階会議室
 
 
 「どうだい?この考えは。グレートでカッコイイだろ?!ちなみに反対意見は認めないぞ」
 
 これで何回目だろうか。
 数え切れないほどの案をアメリカは提出してきたが、今までのなかでこの案が一番無謀な案だった。
 
 「俺は反対だ。そんな現実味のない案認められない。これで何回目だよ?いいかげんしっかり考えろよ」
 
 紅茶を片手にイギリスは呆れたように言った。
 実際、多くの国が呆れているのだが。
 
 「そんな事ないぞ!日本なら分かってくれるよな・・・ってまだ日本は来てないのかい?」
 
 「イタリアもだけどな。ま、お兄さんはイギリスとアメリカに反対だけど」
 「どっちだよ!!」
 
 いつもの喧嘩が始まりそうになった頃。
 ようやく日本がイタリアを連れて会議室に来た。
 
 「遅れてすみません」
 「日本やっと来たか。こいつにこんな現実味の無い案反対だって言ってくれよ」
 
 「反対意見は認めないぞ!!」
 
 日本は少し困ったように黒板を見て、イギリスとアメリカを交互に見る。
 
 「・・・・・・私はアメリカさんと同じでいいです」
 「自分の意見を言わんか日本!!!」
 
 突如、会議室のドアが開きスイスが現れた。
 日本は驚いたような困ったような顔をした。
 
 「ちなみに我輩は反対である!イギリスに賛成する。以上!」
 それだけを言って、ドアを勢いよく閉めた。
 
 イギリスは何か気付いたように日本を見る。
 正確に言うと、日本の足元を見ている。

 小さな咳払いをすると、日本に尋ねた。

 「あー・・・、日本、一つ、いいか?そいつは誰だ?」

 イギリスは紅茶を机に置き、日本の後ろに立っている女の子、リエッタを指差していた。

Re: 【APH】タイトル未定 ( No.4 )
日時: 2011/06/04 17:23
名前: 匿名希望 ◆cSsNy1w6Kk (ID: xOCK0MjZ)


 私は会議室は初めてなので新鮮だった。

 大きなテーブルが円を作るように輪になって繋がっていて、テーブルの上にはそれぞれの国の国旗とプレートが英語表記で置いてあった。
 英語なのは世界共通語だからだと思う。
 
 気がついたら政治の話から話題は一転して、私について話していることに気付いた。
 よく見ると周りの視線は私に集まっていた。
 
 「えぇ、彼女はリエッタさんです。新しい国の方ですよ」
 
 「国?!この子があるか?」
 
 「小さいな〜。ハンバーガー食べるかい?」
 「あ、ご遠慮しておきます」
 
 メガネのお兄さん(アメリカさんというらしい)にハンバーガーを薦められたが、やんわりと断った。
 机の上にも変な色のお菓子が置いてあったりしたのでなんか怖い。
 
 この人は何食べてるんだろ・・・・
 何か心配・・・・・
 
 「小さいある〜 好、好、我は中国ある。困ったら何でも相談するよろし」
 
 「俺はドイツだ。よろしく」
 
 「お兄さんはフランス。よろしくね〜、かわいいなぁ〜(俺の物になっちゃえばいいのに)」
 
 「俺はアメリカだ。ヒーローなんだぞ!!」
 
 「黙れ! あー、俺はイギリスだ。お前まだ料理とかできないだろ?しょうがねぇから飯でも作ってやってもいい」
 「やめとけ。リエッタがかわいそうだ」
 
 「は!?なんだとこのひげ野郎!!」
 「お?やる気?お兄さん本気出すよ」
 
 何だか騒がしくなってきた。
 あの2人は前々から仲が悪いので構わないで下さい、と日本が教えてくれた。
 
 「僕はロシアだよ。ひまわりがすきなんだ。君は友達になってくれるよね?」
 
 なぜだろう、すごく怖い。
 威圧感がすごく分かる。
 なぜだか分からないが、この人は敵にしてはいけない。そんな気がした。

 日本さんが片手をあごにつけ、考え込んだ。
 1人でブツブツとつぶやいている。
 
 「誰か忘れているような・・・?」
 
 私は辺りを見回したが、誰も見当たらない。
 たぶん日本さんの勘違いだろう。
 
 日本さんはそれでも誰か忘れているようなとつぶやいていた。



 

 ______とある家にての出来事

 「今日は新しい国の子が来たんだよ 仲良くなれるといいなぁ」
 「誰?」
 
 「リエッタさんっていう女の子だよ。でも僕の事は気がつかなかったみたい。自己紹介しようとしたら皆帰っちゃったんだもん」
 「・・・誰?」
 
 「・・・カナダだよぉ。今日は覚えててくれると思ったのに・・・」


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