二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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サクリファイス【とある魔術の禁書目録×デスノート】
日時: 2011/09/08 18:15
名前: イルッカ (ID: Uvcwa5h/)

はじめまして、イルッカです。

Distortion【とある魔術の禁書目録×デスノート】にクリックしていただきありがとうございます。

†はじめに†

ここは妄想しかありません。
DEATH NOTEはメロが好きなのでメロ関係しか、禁書はオルソラ好きなので法の書関係しか出てきません。

あと、荒らしはやめてくださいね。

本当に駄文・誤字脱字の多い作品になると思われます。

それでも読んでくれる人。感激です。コメントをもらえるとなお嬉しいです。


†補足†

メロがワイミーズハウスを出て行ったところから始まります。

その他、マフィアのいかついオッチャン(ロッド・ロス)との出会いも妄想で書いてしまってます。

オルソラは法の書関連でローマ正教から追われているところです。いろんな妄想が入ってます。



それでは、よろしくお願いします。

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Re: サクリファイス【とある魔術の禁書目録×デスノート】 ( No.5 )
日時: 2011/09/09 19:25
名前: イルッカ (ID: Uvcwa5h/)

「ここまで一言も喋らずについてくるなんて偉いじゃないか」

 オールバックの男は、ぎこちない歯並びを見せてニッと笑う。
 メロは知っていた。目的地に着くまでこういう輩は何も話してくれはしない。ただ銃で脅して「ついて来い」の一点張りだ。

「お前が俺らの言うとおりに動いてくれりゃ何の被害も与えない。なんせ、グレン・クリフォードさんの言いつけだからな」

 得意げに言っているところから、わざと名前を明かしたのだろう。名前を明かしたということは、最初から見逃すつもりはないということだ。
 メロは周りを見る。敵は、このオールバックの男のほかに二人いる。路地は人がこの4人だけ。上は日光が爛々と照りつける。

「何の用だ」

 メロは、リーダー格であるオールバックに強気で言った。

「お、喋れんのな。・・・・・・別に用って程じゃねぇよ。ただ、俺たちもならべく穏便に済ませたいわけだ。こう、人前で騒ぐようなマネはしたくない。いきなり銃を突きつけられて騒がれるのも面倒だ」

「分からないな。結局、何が目的だ」

 男は口元をニィ、と歪める。




「———————————オルソラ・アクィナスを渡してもらおうか」




 男の言葉が一瞬理解できなかった。

(オルソラ?なんで、こいつらが狙っている?)

 男は続けた。

「あいつはなぁ、かなりでかい賞金がかかってんだよ。それを俺らがもらうってわけだ。話じゃローマ正教ってところからたんまりもらえるらしい」

「・・・・・・・どういう意味だ?」

「どういう意味?そういう意味さ。お前らがどういう関係かどうかは知らんが、関係ない。やり方はこうだ。お前がオルソラを連れてこい。理由は何でもいい。俺たちのことは伏せろ。そんで、捕獲だ。簡単だろう?」

 そんな作戦、うまくいくわけないだろ、と思いながらも考える。

 なぜ、オルソラは狙われている?
 しかも、このオールバックの男の話からすると、教会から追放されたことになる。何故?

 ガチャッ

「おら、早く行け」

 男が拳銃をメロの頭に突き立てる。



「・・・・・・俺がお前らの言うとおりに動くとでも思ったか?」

「あ?——————————!!」


 メロは素早く男の拳銃を掴み、後ろにいた男に向かって発砲する。幸いにも、消音装置がついていたので目立った音はしなかった。
 男はうずくまり、銃を持っていた男は自分が撃ってしまったことに動揺して口を魚のようにぱくぱくとしている。 

Re: サクリファイス【とある魔術の禁書目録×デスノート】 ( No.6 )
日時: 2011/09/09 21:35
名前: イルッカ (ID: Uvcwa5h/)

「てめぇッ!!」

 オールバックの男が素早く銃を取り出してメロに向けた。

 しかし、遅かった。

 メロはオールバックの男が銃を取り出した瞬間に動揺している男をぐいっと引っ張りその勢いで男はオールバックにぶつかる。必死にオールバックは男をどけようとするが、動揺しているものだから、思うようにいかない。

 その瞬間が最後————————————そう思っていた。



「メロさん!!」



 彼女の声を聴くまでは。

「ッ!!オルソラ・・・・・・・」

 その隙をオールバックの男は見逃さなかった。銃を構え、オルソラに向ける。ニヤリと笑い、引き金を———————。

「———————ッ!!」

 パン

 短い小さな銃声。

 そして、赤い血。

「・・・・・・・・・メロさん・・・・・・」

 メロが、オールバックの男を撃った。男は銃を掴む力を失い、情けなく手をだらんと下げていた。

「・・・・・・これは・・・・・?」

「・・・・・・単刀直入に言う。お前は狙われている」

「ッ!!・・・・・・・そう・・・・でございますか・・・・・」

「・・・・・・」

 この反応は、何か知っている。
 メロを確信づけた。

「お前・・・・・・ローマ正教っていう主教団体の奴だろ?」

「!・・・・・・」

「追放されたんだってな。・・・・・・何があった?お前が狙われる理由として考えられるのは、それだけだ」

 オルソラは無言だった。何か思いつめているかのように口を閉ざし、そして言おうか言いまいか、迷ったように目を泳がせる。
 何かある。だけど、言えない。ざっとそんなところだろう。



「おい!例のシスターだ!!」


 路地奥から叫び声が聞こえた。
 先ほどのオールバックの男の仲間だろう。うかつだった。オルソラのことにばかり気を取られていて、仲間の存在の可能性について何も考えていなかった。

「オルソラ!逃げるぞ!」

「えッ・・・・・で、でも、この方々は・・・・!?」

「バカ野郎!そいつらはお前を狙っていたんだ。俺もお前も殺そうとしていたんだ。助ける理由なんてないだろ!」



「助けるのに理由がいるのでございますか!?」


 ハッとした。
 オルソラは、おびえきった瞳でメロを見つめていた。恐怖による震えを服を掴んで必死に止めている。

「・・・・・・・クソッ!!」

Re: サクリファイス【とある魔術の禁書目録×デスノート】 ( No.7 )
日時: 2011/09/10 09:53
名前: イルッカ (ID: Uvcwa5h/)

「———————————えッ!!」

 メロはオルソラの手を引き、向かってくる男たちから逃げる。
 続いて携帯を取り出す。

「おい、病院か?××街の△△アパートの路地裏で人が倒れている。すぐに救急車を出せ」

『もしもし?あの、何が——————』

 ブチッ・・・・・ツー、ツー、ツー、

「これでいいか?」

 メロはオルソラの手を引きながらしかめっ面で尋ねる。オルソラはにっこりと笑った。かすかに安堵がよみがえる。

「いたぞ!こっちだ!」

「ッ!!・・・チッ」

 真正面からも敵が来た。
 横の抜け道を通る。角を曲がり、曲り、曲り——————。



 パン



「ッ—————————!!」


 メロは顔をゆがめる。足を撃たれた。右足の太ももだ。幸い弾は貫通しているようだ。しかし、撃たれた個所から血が出てくる。

「メロさん!!」

 オルソラは蒼白な顔色をして叫んだ。オルソラの叫び声で今、自分が何をすべきか必死に模索する。

 銃を持った敵は3人。徐々に近づいてくる。この怪我じゃ到底逃げられない。じゃあ、どうする?オルソラを囮にして自分だけ逃げる、か?

 馬鹿を言うな。俺だって、もうあいつらのブラックリストに載ってるに決まってる。今更一人で逃げたところで何も変わらない。

「やめてください!!」

 オルソラが男たちに向かって叫んだ。

「やめてください!!」

 必死な顔をして、恐怖を抑えようとして、声を、喉を、魂を震わせる。

「私が狙いなら、私だけを攻撃してください!この方は何も関係ございません!どうか、私だけを——————————」

「バカ野郎!!」

 メロはもう一度、オルソラの腕を引っ張った。そしてそのまま——————。

(一か八かの賭け事なんて、腐るほどやってきただろ?)

 近くにあった低底の河川に身を投げる。


 ドプン・・・・・


 泥が多く、急流だったため、重い音が周り中に響いた。

「ッ!・・・・・・」

 撃たれた部分がしみて、また顔をゆがめた。
 オルソラを見る。驚いているようだったが、しっかりとメロに掴まっていた。メロも、しっかりとオルソラの修道服を握って急流にはぐれないようにする。

 男たちは銃を撃ってくるが、幸運なことに一発も当らなかった。きっと、動揺している所為もあるのだろう。

 そしてメロたちは急流に流されていった。

Re: サクリファイス【とある魔術の禁書目録×デスノート】 ( No.8 )
日時: 2011/09/16 18:29
名前: イルッカ (ID: Uvcwa5h/)

「くっ・・・・カハッ!」

「大丈夫ですか、メロさん・・・・・」

 オルソラとメロは、急流に流されて、とある繁華街の外れまで到達した。すでに疲労は限界にまで達していて、とても歩けるような状態ではなかった。

「すみません、メロさん・・・・・私の所為でこんな・・・・・・」

「謝るんだったら、訳を説明しろ」

「ッ!・・・・・・できません・・・・巻き込むことはできないんです・・・・・・」

 オルソラの言葉に、メロは大きくため息をついた。

「もう、十分巻き込まれてんだろ。それに、俺らはもうあのアパートには戻れない」

「え?」

「俺の顔はあいつらはもちろん、町の奴らにも割れてる。今頃、家宅捜査って奴に実行しているんじゃないのか?」

「!・・・・・そんな・・・・・・」

「分かったら、説明しろ。もう、これはお前だけの問題じゃねぇんだ」

「・・・・・・」

 それでも踏み切れないオルソラに、舌打ちをしながら携帯を取り出す。防水機能がついていて本当によかった、と心底思う。

 プルルルルルルル・・・・・・・      ガチャ

『もしもし?』

「マットか?」

『・・・・・・メロ?メロなのか?ははっ懐かしいな』

「それよりも、お前に頼みがある。いいか?」

『内容次第だな。っていっても、無理やり協力させるつもりだろ?』

「分かってんなら言うな。いいか、今から言うところに車をよこせ。××街の○○丁だ」

『えっ遠いな・・・・・まあ、分かった。30分くらいで着く』

 プッ・・・・・・・・・

 携帯を切り、オルソラを見る。

「今、俺の仲間に連絡した。それまでに事情を話せ。あいつらは、なんでお前を狙っている?目的はなんだ?」

「・・・・・・・・」

 オルソラは、諦めたようにうつむいた。



「私は———————————ローマ正教に殺される運命なのでございます」

Re: サクリファイス【とある魔術の禁書目録×デスノート】 ( No.9 )
日時: 2011/09/17 14:58
名前: イルッカ (ID: Uvcwa5h/)

 「法の書」——————————それは読むだけなら誰にもできるが、非常に難解な暗号によって記述されてある書物。正しい解読をした者に莫大な力が手に入るとされている。

 人を守りたかった。

 オルソラが常に思っていたことだ。

 だから、法の書の解読を始めた。

 しかし、その内容はオルソラ自身の首を絞めることになった。

 その内容は、ローマ正教の崩壊を示唆するもの。長い年月をかけて解読した結果は無残なものだった。
 そしてそれがバレてオルソラはローマ正教に追われる。裏切り者には罰を、そして死を。その言葉がオルソラを襲った。

 だから———————————ここまで逃げてきた。




「・・・・・・・」

 メロは、終始無言でその話を聞いていた。対するオルソラは、今にも泣きだしそうな表情で話し終えた。

「ごめんなさい、メロさん・・・・・・。あなたを巻き込むつもりはなかったのに、こんな・・・・・・・」

 これ以上言葉を出すと、本当に涙が出てきてしまう壮で、次の言葉は出てこなかったようだ。
 
「・・・・・・俺は、神様なんてのは信じない。頼りないからな」

「・・・・・・・」

「だから、俺を頼れ」

「えっ・・・・・・」

「俺を頼るんだ。そうすりゃローマ正教からお前を——————助け出してやる。」


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