二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 冬結晶. 〔 inzm・東方小説集 〕
- 日時: 2012/03/19 20:33
- 名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
- 参照: お菓子の袋開けたら中身が飛び散りました。ポップコーンェ……
「やっほう、来ちゃった」
「……あ、あんたら何人の家でくつろいでるのよッ!」
>>東方幻常記
:::::::::::::::::::
始めましての方は始めまして、お久しぶりの方はお久しぶり、こんにちはの方はこんにちは。
<紅闇-くれあ->とか言う者です。はっきし言って読み方とかご自由に。気にしてない馬鹿が此処に。
注意——……はもういいよね。
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*******魔道の世界--旅人達は--(イナズマ二次創作)********
【 目次 】
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*夜桜様 *桜花火様 *イナズマン様 *月影様
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<後々更新> 10/16.
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- Re: 冬結晶. *inzm・東方小説集* ( No.105 )
- 日時: 2012/03/09 19:09
- 名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
- 参照: 返信100行った……だと? うん、幻覚だね
——誰も通らない静かな道路に、彼女は居た。
「…………」
そりゃあ、今日は良い天気だよ。日差しが暖かいよ。相手が時間に遅れて、暇になったらウトウトしてくるかもしれないさ。でもさ。
「……寝てやがる」
路上の電信柱に寄り掛かって、立ち寝するのはどうなんだろう? 人が通ったら変な目で見られる事間違い無しだ。
まあ此処は車も通れない様な狭い路地だし、だから彼女も寝てしまったのだろう——それにしたって肝が据わっていると言うか何と言うか……
このまま放っておいて様子を見るのも面白いが、今日は用事も用事なので仕方なく起こしてやる事にする。
俺は肩を揺さぶった。うっすら目を開けてこちらを見ると、お構いなしに大きな欠伸をする。
「ふぁー……——あ? ああ風丸、おはよう」
「真昼間からおはよう、戒里。遅いお目覚めで?」
戒里は腕を上に伸ばしてから、さっきよりもはっきりした目で俺を見た。
それでもまだ、頭の回転はしていないようなので、肩をガシッと掴むと、そのまま前後に——結構乱暴に——、振った。
「ちょ、やめ、寝起き……寝起き! 私寝起きッ! 女の子には優しくしなさいよね!」
「道の真ん中でグーグー寝てる誰が女の子だ!? 女の子は女の子らしく待ってろ!」
「失礼だ! 元はと言えば風丸が遅れてきたのが悪いんでしょー!? 十五分、十五分もだよ!」
ぐ、……それも悪いな、うん。
押し黙った俺に勝ち誇る様な笑みを見せてから、引っ叩く力強さで俺の手首を掴み、ブンブンと振り回した。
「さ! 早く行こう。円堂と茜が待ってるよー……茜は時間に厳しいからねぇ、急がなくちゃ!」
「ああ!」
*
横断歩道の前で止まる。赤信号め、どうしてこんな時に限って……!
横を見ると戒里は肩で息をしていた。まあ、それを見る俺自身も結構息が切れていたが。
「はぁ……疲れたねぇ。短い距離とは言え、全力疾走は辛いなー」
「……とか言っときながら通常に戻ってるお前を羨ましく思う。どんだけ生命力が強いんだよ」
「褒めてんの貶してんの?」
「いーやぁ、ほーめてーるよー」
「…………」
俺は笑って、何気なく反対側の歩道を見た。そこには馴染みのある顔が二人居て、手を振っている。
何か叫んでいる様に見えるのだが、猛スピードで通り過ぎる周りの車のエンジン音でまったく聞こえない。しかし、顔を見る限りでは……
「——ありゃ、怒ってるな」
「そーだね。面倒臭い、遅れた理由は風丸にあるからね!」
「勝手に言ってくれ……」
==============
001.小説を書き始めた切っ掛けは何ですか。
「偶然にもこの『小説カキコ』のサイトを見つけ、書いてみたい! と思ったからです」
002.創作を始めてどの位経ちますか。
「丁度一年過ぎたぐらいでしょうか」
003.あなたが小説を書く「手順」を、詳しく説明して下さい。
(ストーリー構成・世界観・登場人物・書き出し・伏線・エピソード・台詞・エンディング・推敲・テンポ・タイトルの決め方等)
「物語に使う場面を思いつく⇒それに合う世界観⇒簡単なストーリーの骨組み⇒登場人物⇒プロローグ⇒エンディング⇒タイトル
台詞とか伏線は結構適当です」
004.あなたの小説中での、「風景描写:心情描写:台詞」の比率を教えて下さい。
「3:3:4ぐらいですか?」
005.オリジナルと二次創作、どちらが好きですか?また、どちらを良く書きますか?
「どちらも同じくらい好きです。書くとしたら二次創作ですが、いずれオリジナルも書きたいと思っています」
006.原作に何処まで忠実で居られますか?
「原作沿いで行くなら80%ぐらいは頑張りたいですね。つっても、ファンタジー系が多い自分には何も言えないですが」
007.今書いている小説の元作品名を教えてください。
「イナズマイレブン、東方Project」
008.オリジナルキャラクターは使用する派ですか?また、使用しているオリキャラで一番愛着の深いキャラは誰ですか?
「イナズマ系は沢山。一番はやはり茜さんです。最初に作った子なので! こいつ目線の物語は進めにくいですが」
009.一番気に入っている作品を教えてください。
「Q007の二つ、ポケモン、色んな漫画」
010.主人公は男女どちらで書く場合が多いですか?
「女が約9割を占めてます。後から考えてみると、男の方がやりやすい気が……」
011.あなたの小説は面白いと思いますか?その理由も教えて下さい。
「面白くは……全然無いと思いますよ、はい!」
012.同じカキコ内での憧れの作者様を3人、激選してお答え下さい。理由も添えて。
「漆黒⇒風景描写が憧れます。センスが凄い
ドロップ⇒イナズマも東方もキャラが生き生き!
夜桜⇒一人一人のキャラ愛が大きい。文が綺麗」
俺以外の皆さん憧れだっていやマジで。
013.追加したい質問などがあればどうぞ。
014.このバトンを回す素敵作者様を2人どうぞ。短編の指定も添えて。
「皆さん既に回ってしまっているので……」
015.お疲れ様でした。最後に一言。
話のオチが見当たりませんでした。ほのぼのって何だっけ?
- Re: 冬結晶. *inzm・東方小説集* ( No.106 )
- 日時: 2012/03/10 15:31
- 名前: イナズマン ◆7/Kp.DKOrE (ID: Tm4QTnE9)
- 参照: 新スレ作った!「日常のイナズマイレブン」よろしく
いや、そのスピードでも結構速いと思うよ。
ファイト!
- Re: 冬結晶. *inzm・東方小説集* ( No.107 )
- 日時: 2012/03/15 20:05
- 名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
- 参照: 返信100行った……だと? うん、幻覚だね
3話
「と……統治者!?」
「バーカ。別にこのタイミングで言わなくたってさ……」
「情報は先に教えるのが吉だ」
ライディは肘で茜を軽く小突いた。
当の本人はまるで何もされていないように振る舞い、それを無視する。
「お師匠様……凄い人と面識があるんですね……」
「んまあ、あたしが賢者を引き継ぐ前だったし。特別な目で見られたくないから服装も変えてないし」
「馬鹿なんだよ、お前は。せっかくの権力を使って思い通りにすれば良いものを」
「一番やらなそうな奴が何を言うか」
「五月蝿い」
「おーこわ。ほぼ仕事は任せっきりだからね、今の内に遊ぶのさ!」
彼女には“威厳”というものが感じられない。素直にそう思ってしまったカーナ。
畏れられる代表者も良いが、国民と同じ立場で居る代表者も人気があるのだろうとも考えた。
あ、と呟くとカーナは何を思ったか、茜を呼び小声で言った。
「賢者って事は……お師匠様」
「ああ。覚えていたか。賢者……今は名乗る者も少ない名。不名誉だからだ」
「理由は、あれですよね。賢者に共通して居る事が……」
「——……“大体が『異常者』と呼ばれる立場の人間達だった”」
*
その昔。ある国のある王が人を殺してしまった。理由は自分に逆らうから、と言うなんとも単純明快でくだらない事。
殺された人間は、国に対して大きな発言力を持ち、民衆からも慕われていた。王よりも、と言っても過言では無い。
小さな無いものねだり。王は自分の立場を危うくする人間を——自分の手では下していないが——部下に命令し、ナイフで胸を一突きした。
対する民衆の反発は大きかった。元々、王は独裁社会に似たものを築いていた為、溜めていた不満が一気に爆発したのだ。
耐え切れなくなったのか、逃げ続けた王は自ら水中に身を沈める。
そして、王は『賢者』とも呼ばれていた——……
今でこそ使われないが、昔は人とは思えない行動をした人間を、皮肉を込めて『賢者』と呼ぶ。勿論、それが偉い立場に居る人間のみにだが。
*
空に住む人間は、地上の事を知らないのか。
——不名誉である。
*
「今日は地上の人間と交流を深める為、“交流闘争大会”を行うんだけど……」
ライディが困った顔で指し示す先。
今までの静けさとは正反対の、その人の多さ。ガヤガヤと響く喧騒がそこにあった。
「……あ、今までの人気の無さって」
「そう。今までこんな事は無かったからかな。観客も入れてほぼ全員が家を出払って此処に集まってる」
「人口はそこまで多く無さそうだ」
通ってきた道もかなり広かったが、これまでとは桁違いの大きな広場だった。周りを囲む様にして設置されている観客席。
だが、足元の地面は変わらずレンガ造りであり、所々欠けている所もあり。観光に来るには良い雰囲気が出そうだが、戦いの場としては少々準備不足な気がする。
青い空に映える真っ白な屋外テントも見え——その前にあそこが本部なのか、テントを中心に沢山の人が集まっていた。
「あのテントがエントリー希望する場所。そろそろ枠が埋まるから急いだ方が良いよー!」
「分かりました!」
「じゃああたしは審査員なんで。また後で会えたら!」
自分より身長が倍はありそうな巨漢の男達をものともせず、突風の様に駆けていき、あっという間に人込みに姿を消したライディ。
「もう居なくなっちゃった……」
「……良い奴なんだがな」
「じゃあ、並びます? 丁度列がすぐそこまで伸びてきてますし」
「あ? お前、エントリーするのか?」
「え? お師匠様が出るんじゃ無いんですか?」
「…………」
「…………」
「……まあ、一応並んでおくか。後で決めれば良い話だ」
「はあ、良いですけども」
二人は顔を見つめ合い苦笑いすると、盗賊の様な衣装に身を包んだ女性の後ろに並ぶ。
どうやらまだ並ぶ人間が居たようで、その後すぐに、茜とそう歳が変わらなそうな女が来る。こう見ると、本当に色んな人間が集まったものだ。
「お師匠様、雲の上の人間はどの位強いんですかね?」
「さあ、戦いとは無縁の人間共だからな。案外弱いかもしれん」
かなり適当な返事をした茜だが、カーナは何も気にしていない様に一つ頷くと、素直に列の前を見る。
逆に茜は落ち着かない様子で辺りを見回す。どちらが年上なものか。
……——そして、ふいに。
先ほどの楽しむ表情とは打って変わり、
「…………」
誰にも悟られぬよう、顔を引き締めた。
その理由とは? ……——否。
勿論、誰にも“自分が背中から刃物を突き付けられているという”事実を判らせない為だ。
異変を感じ取らせない為に、小声で聞く。
「…………誰だ」
「……——甘いですね。“最新破壊兵器を持つ浮遊島住人の恐ろしさ”を、貴方は何も知らない」
- Re: 冬結晶. 〔 inzm・東方小説集 〕 ( No.108 )
- 日時: 2012/03/21 22:21
- 名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
- 参照: すんげえ短いですが許して下さい時間がないんです
4話
「……最新破壊兵器、ねえ」
「空から爆発物を落とされてみなさい、一瞬で世界は壊滅するでしょう。貴方はそこでで呑気に遊んでいて良いのでしょうか?」
背中に向けられている刀が、横に移動した。
このまま真っ二つにしてやるぞ、という意思表示だろうか。それでも、茜は一切動じない。むしろ、久しぶりの緊急事態に落ち着いているか。
「悪いが、今回は何も分からない事だらけなんでね。手探りで進んで行くしかない——実際、最新の何たらも初耳だ」
「はあ……、世界を代表出来る槍の使い手が、こんなので良いのですか?」
「ああ。それも初耳」
「冗談を」
「私は至って真面目だ」
冗談半分で進む会話。勿論、真面目に話す者など一人しか居ないのだが。
グッと、
無意識に槍を握る手を強くした茜。
感づいたか、後ろの女は刃をゆっくりと——鮮血が飛び散ってもお構いなしの勢いで——脅す様に、服に触れるまで近づけた。
「——あー、今ので一つだけ分かった事があるな」
「……何でしょう」
「お前、それじゃあ人なんて斬れないだろ」
——カタン、
身を守る為の武器から手を離す。
これで茜は丸腰となってしまった。女は予想出来ない行動に眉を潜める。
だが。
首筋に冷たいものを感じ、動きを止める。
女は気付く。
嵌められたと。
「……どちら様でしょう? 誰にしても、お師匠様を傷つける行為はお断りですが」
- Re: 冬結晶. 〔 inzm・東方小説集 〕 ( No.109 )
- 日時: 2012/04/03 21:31
- 名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
- 参照: ネタあり突っ込みは無しの方向超駄文と生存確認なり。
ガヤガヤと周りの喧騒を尻目に、ここ一帯は沈黙が続いていた。
背中に刃物を付き付けられている茜、見ず知らずの女、師匠の小さな異変に気付いたカーナ。
この三人は、身動きを取らぬまま無言で立っていた。
「——……あーあ! 穏便に済ますよう努力したんですが……、この場所で二対一なんて勝てる訳無いでしょう」
女は茜に向けていた刀を下ろすと、参った、とでも言う様に両手を肩の高さまで持ち上げた。
背後での殺気が途絶えたと分かり茜はフウッと息を吐いた。いつの間にか溜めていたらしい。
「ハァ、もういいぞカーナ。下ろせ」
「……大丈夫なんですか?」
口では反論しながらも、カーナは納得いかぬ顔で渋々短剣をしまう。結局師匠には逆らえないのだ。
茜がやっと後ろを振り向ける状態になった時は、既に女は列から外れ、颯爽とその場から離れていた。
「…………カーナ、お前並んでおけよ」
「え、えぇっ!?」
口早にそう伝えると、足元に落ちた短槍を拾い、女が去って行った方向へ茜も走り出していた。
——女が離れる直前に呟いた「貴女は本当に何も知らないんですね」という言葉が気になっていたから。
*
「此処に居たか」
「もう見つかりましたか。結構速く歩いてたんですけどね」
茜が足を止めた場所。そこは人気の無い寂れた所。
もはや人が通った跡が無いその場所に、先程の女は居た。
切り立った崖の外側に足を出し、地に座っていた女は、足音を聞いてゆっくり振り返った。
「もはやお前は『崖大好物人間』だな」
「崖は食べられませんよ。いや、別に私が崖好きと言われれば別にそうでもないんですが」
茜は表情を柔らかくして女に近づいた。
小道から出た途端、風が髪を揺らし、茜の目線を横にずらす。
「へぇ……人工の湖か何かか」
「人の手で造られた自然は汚いでしょう?」
「ああ、凄まじく汚いな」
遠く先に見えるのは広大な水の溜まり場だった。
此処は空中に浮かんでいる。水が溜まる場所なんてそうある訳でもない。ましてや、海など論外だ。
かなり前に、この空中都市で造られたそうだ。
自然には許されざる澄み切った無色の水。勿論、生き物が住める筈が無く。
生き物が寄り付かない美しい湖。彼女らはそこまで考えてこの湖を『汚い』と言った……のだろうか?
「じゃあ……——久しぶりだな、十夜」
「貴方に名前呼びなんてされたた記憶がありませんが」
「忘れたか、それとも照れたか」
「ああ思い出しました、常時そうでしたね」
「照れてたら面白いのにな、ギャップが」
「黙って下さい。こんな無駄話をする余裕なんてゼロに近いでしょうに」
どちらも無表情。これに装飾が付いたら楽しいコメディの出来上がりなのだが、今はそんな状況でもなく。
少なくとも、彼女達の性格に陽気で馬鹿げた話はある意味似合いそうも無い気がする。
「そうだな、お前を怒らせたら後が手間取るしな」
「本気の私を止められるとでも?」
「まあ、時間は掛かりそうだが」
「大した自信で。とりあえず私は貴方に負ける気など微塵もありませんが」
「試してもいない事に賭けない方が良いぞ。後で痛い目を見る」
「試してもいない事に自信を持って、痛い目をみるのはどちらでしょう」
「このまま言い合いしてたら行が無くなるな。ここらで終わりにしようか」
「軽く危ない発言の気がします。確かにやろうと思えばかなり続きますが」
軽く、と言った女、十夜——正式に言えば白銀十夜は、茜の無限に続きそうな挑発も軽くかわす性格の持ち主であった。
「んじゃ、話を聞かせて貰おうか。今日、此処で何が起きる?」
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