二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ノーラッドの錬金術師 ティリアのアトリエ
日時: 2011/10/20 13:09
名前: 咲 (ID: z0eXS2GZ)




            ノーラッド——

            
             今から数百年前
         とある古代遺跡を中心に造られた
            とても小さな国


         他国との交流はほとんどなく
           目立った文化もない
         平和なだけが取り柄の国でしたが


             ある日
           古代遺跡の中から
   後に「機械」と呼ばれる不思議な文明が発見されました


           ノーラッドの人達は
       それがなんなのか 何に使うものなのか
          全く分かりませんでしたが


             丁度その時
         国を訪れていた一人の旅人が
          機械の正しい使い方を
     ノーラッドの人達に教えてくれたのです
 

         それからわずか数年の間に
    ノーラッドは機械のおかげで目覚ましい発展を遂げ


             国民の誰もが
      とても裕福な暮らしを送れるようになりました


        当時の王様は旅人にとても感謝をし
        「なんでも一つだけ望みを叶えよう」
             と言いました


           すると旅人はこう答えました


          「それでは、この国に
       錬金術のアトリエを作らせて下さい」
               と——


        それから時は流れて 今——


           そのアトリエでは
           一人の少女が
        親友と一緒に暮らしています


            少女の名は
         ティリアンナ・カレット


            街の人達からは
        ティリアと呼ばれています——

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主なキャラ紹介 ( No.1 )
日時: 2011/10/20 15:22
名前: 咲 (ID: z0eXS2GZ)




突然アトリエのすべてを託された、ちょっと不幸な15歳の天才錬金術師

名前:ティリアンナ・カレット

通称:ティリア

性別:女

年齢:15歳

身長:150㎝

血液型:A型

来歴:
この物語の主人公。
数ヶ月前、ノーラッドの近くで飢え死にしそうになったところを、
アルガに助けてもらい、その助け代のカタとして、以来、
スタッフ兼雑用係としてアトリエに住み込みで働かされることに。

性格:
超クールで、少し高飛車な所がある。。
礼儀正しく真面目で几帳面な性格のため、失敗はよっぽどの事が無い限り絶対にしない。
アルガに淡い好意を抱いているが、素直になれなくて好意が無い振りをしている。
だが、周りの人間にはバレバレ。(アルガ以外)

意外に可愛い物が好きだったり、負けず嫌いで勝負事は意地が何でも勝とうとしたり、子供っぽい面を持っている。



ティリアの親友。稀代の錬金術師にして、稀代のトラブルメーカー

名前:アルガイナ・K・シャ—ル

通称:アルガ

性別:男

年齢:16歳

身長:165㎝

血液型:AB型

来歴:
ティリアの親友で、アトリエの前店主。
幼いころは、天才錬金術師として、名を馳せていたが、
最近は自分が面白いと思った仕事しかせず、それ以外はぐうたらな生活をしたせいか、
気づいたらアトリエには、全然お客さんが来なくなってしまった。
もっとも本人は、そんなこと全然気にしてない。

性格:
凄い自由人。
天然で優しい性格のため、良く人助けをしたり、子猫や子犬を拾ってきたりするのだが、何故かいつも大事件につながってしまう。
自分が面白いと思ったことには、どんなくだらないことにも労をおしまないが、
反面つまらないと感じたら、指一本動かさない。


ティリアの良き理解者(次女)

名前;柚(ゆず)

通称:柚

性別;女

年齢;15歳

身長:152㎝

血液型;B

来歴:
ティリアの良き理解者。
しょっちゅうアトリエを訪ねてきては、ティリアと遊んだり、説教したり、恋を応援したりしている。

性格:
おっとりとしているが、咲耶よりかはしっかりしている。
世話好きな性格で、何かとティリアの世話を焼こうとする。


凄腕のノーラッド王国の騎士

名前:ステルケンブルク・クラナッハ

通称:ステルクさん

性別:男

年齢:25歳

身長:185㎝

血液型:A型

来歴:
ノーラッド王国に仕える騎士。
とても優秀かつ勇敢な騎士で新米騎士のあこがれの人。
真面目で有能の為、周りから仕事や面倒事をいろいろ押しつけられる。
今回も錬金術のアトリエに営業停止を告げに行く役目をまかされ、さらには六年間の試験を管理することに。

性格;
とにかく真面目。生まれついての性分でもあるが、騎士という仕事についてからは、それに見合うようことさらカタく、真面目に振舞っている。
周りの人からはちょっと怖い人だと思われているが、実際は面倒見が良くて優しい人。


一人で食堂を切り盛りする、熱血少年料理人

名前:ルーク・ファブレ

通称;料理馬鹿

性別:男

年齢:16歳

身長:164㎝

血液型:A

来歴:
食堂に住み込みで働いている少年料理人。
肩書きはまだ見習いだが、食堂の主人が店にいることはないので、料理に接客、材料の仕入れまですべて一人で行っている。
世界一の料理人になりたいとかは特に考えておらず、ただ毎日楽しく、美味しくて新しい料理を作り続けたい。

ティリアからは、何故かライバル視され、料理馬鹿と呼ばれている。

性格;
明るく楽天家。あまり物事を深く考えない。周りに乗せられやすいお調子者な面も。
人から相談事を持ちかけられることがよくあるが、頼りにされている訳ではなく、
後にひかない性格なので愚痴を言いやすいから。全体的にはちょっと頼りない男の子だと思われている。



謎のコスプレイヤー

名前:ひゃもちゃん

本名;謎

性別:女

年齢:21歳

身長:139㎝

血液型:AB

来歴;
何故か、ノーラッドの受付嬢。
ゲームが大好き好き過ぎてて、常に好きなキャラになりきっている。
変装しているので、本当の姿は誰も見たことが無い。

性格;
ウザイぐらいに、明るく元気。
会話はいつも、ゲームネタばかりで、趣味は読書のティリアとは全く話が合わない。


雑貨屋を切り盛りする未亡人(長女)

名前:咲耶(さくや)

通称:咲耶さん

性別:女

年齢:23歳

身長:159㎝

血液型:O型

雑貨屋を営む女性。数年前、夫と二人で店をおこしたが、夫が亡くなってからは、
妹達と三人で切り盛りしている。未亡人で病弱そうな薄幸せ美人ということで、
街の一部のおじさん達から絶大の人気を誇る。自分よりはるかに若いティリアが、
やはり一人でアトリエを経営することに大して、とても親身になって心配してくれる。
数少ない良識人。

酒に弱く、よっぱらうと大声で笑いながら、誰彼構わず絡んでくる。



超ツンツンな女の子(三女)

名前:莉孤(りこ)

通称:莉孤

性別;女

年齢:11歳

身長:143㎝

血液型:A

雑貨屋美人三人娘の三女。
姉妹の中で一番しっかりしている。一見、気が強いように見られがちだが、本当は素直になれないだけ。
つい強い言葉を口にしてしまった後は、一人で反省している。


武器屋のおじさん

名前:ハゲル

通称:おやじさん

性別:男

年齢:39歳

身長:190㎝

血液型:A

武器屋の名物親父。
人に頼られたらイヤと言えない、昔ながらの頼れる親父気質。
反面、ナイーブな一面もあり、夜中にこっそり少女趣味な洋服のデザインを考えたり、自分の頭髪のことをすこぶる気にしていたりする。
なので名前で呼ばれるとものすごく怒る。
















Re: 序章Ⅰ ( No.2 )
日時: 2011/10/20 16:50
名前: 咲 (ID: z0eXS2GZ)



『ガチャ』

ティリア「ただ今戻りました……アルガ、まだ戻ってきていない…」
(毎日毎日、何処を遊び歩いているんだ!!店主も客もいない、このアトリエ…本当に大丈夫なのだろうか……)

『コンコン』

ティリア「あ、やっと帰って来たか…?いやっでも、アルガが自分のアトリエに入ってくるのにノックなんてするはず……」

『ガチャ』

???「失礼する」

アトリエに入って来たのは、左目に包帯を巻いているスゲー怖そうな男性だった。
だがティリアはそれに動じることもなく、普通に対応する。一つも表情を変えずに。

ティリア「お客様、申し訳がありません。今、店主が不在なので日を改めてもらえますか?」

???「いや、私は客なのではない。今日は城からの使い出来た」

ティリア「城からの…使い?」

少し首をかしげながら、ティリアは言った。

???「そうだ、アルガ……店主は留守なんだな?」

ティリア「はい。何処に行ったかは分からないんですけど」

男は「はぁ〜」と思いため息をついた後、キリッとティリアを見、

???「そうか、では仕方ない伝言をたのむ」

ティリア「ああ、分かりました。それで、伝言内容は?」

ティリアは記憶力が良いので、紙やペンが必要ない。頭で一語一句間違えずに覚えてしまうのだ。

???「大臣と王の命令で、近くこのアトリエの営業許可を取り下げることになった。」

ティリア「なっ?!!ちょっと、待て!営業許可を取り下げるってどういうことだ?!」

???「詳しくは、直接本人と話す。戻ってきたら、城に顔を出すよう伝えてくれ。では、失礼する」

ティリア「ちょ、ちょっと待て!!そんなこと急に言われても!!」

『ガチャン』

男はティリアのことを無視して、さっさとアトリエを出て行ってしまった。
一人アトリエに残されたティリアは……

ティリア「あああ、行ってしまった…。営業許可の取り下げってことは、このアトリエが潰されるってことだよな!早く、アルガに知らせないと!!」

早くアルガにこのことを知らせようと、外に向かって走り出したその時!!

『ガチャ』

???「ティリア〜、今戻ったぞ〜♪…ん?」

ティリア「なっ?!!!」

『バコ〜ン』

















???「いっ、痛たたた……なんだぁ〜?あ、おい!!ティリア!!大丈夫か?!」

(どこかで聞いたことのある懐かしい声が…聞こえてくる……この声は……)

ティリア「……アルガ……?」

アルガ「おお!!ティリア!!気がついたかぁ!」

(赤っぽい茶髪で、サファイヤのような蒼い瞳をした……私の大好きな人が、私を心配そうに見つめている…………あ)

ティリア「あっ、あああ!!そうだ、アルガ!このアトリエが、大変なんだ!!」

まだ意識が定まっていない中、アルガのTシャツにしがみつきあの騎士が言っていたことを一字一句間違えずにアルガに言う。






アルガ「営業許可取り下げなぁ〜(−3−)」

思いのほか、凄いめんどくさそうにアルガは言う。

ティリア「おっ、おい……このアトリエは、アルガのお父様が前王に頼んで作ってもらったものだろ?!守らなくていいのか?!」

普段は冷静沈着で、アルガ関連のこと以外にはあまり、興奮しないティリアが熱く熱弁する。

アルガ「その、親父も今は行方不明だし…。」

このアトリエの店主のはずなのに、ものすご〜くやるきなさげに言う。

アルガ「それに、客が全然いないのによくここまでもったよね、このアトリエ」

ティリア「うっ、それは……」
(なにか、言い返したいのに何も言い返せない…。何故だ、私の方がアルガより店主に向いているはずなのに!)

アルガ「ティリア〜俺、眠いから代わりに城に行っといて来んない?」

ティリア「はぁ?!」

アルガ「いや、昨日の夜。迷子の子供が居たから…(チラッ)一緒に親を探していたんだけど…(チラッ)」

哀しそうな顔でアルガは言う。

アルガ「やっとこさ(チラッ)親が見つかって……(チラッ)子供帰して俺はさっさと(チラッ)アトリエに帰ろうと思ったら……(チラッ)」

変なとこで区切りながら、チラチラとティリアのことを見てくる。
いい加減、イライラしてきたティリアはついにキレた!

ティリア「何チラチラ見て来てんだ!早く、話の続きを教えろ!!」

アルガ「話の続き知りたいか〜ぁ〜?」

ニタ〜と笑いながら、言ってくるのはカチンと来たがそこはながして……

ティリア「聞きたい……」

アルガ「じゃあ、代わりに城に行って来てくれたら話すよ。それじゃあ、おやすみ〜♪」

ティリア「はぁ?!ちょっと、待て!!アルガーーー!「『バタン』

言い終わる前に、部屋に入られてしまった……。

ティリア「本当に…私が城に行くのか……?」












——少し不幸な少女、ティリアの物語が今こうして始まった——




Re: 序章Ⅱ ( No.3 )
日時: 2011/10/21 09:26
名前: 咲 (ID: h8BfkWd/)






ティリア「はぁ〜、何で私が城に行かないといけないんだ……大体、アルガはいつもいつも……って文句言ってる間についてしまった……」


(あ、考えてみたら城の中に来るのは、初めてだった……うう、何故か急に緊張してきた……。さっきの騎士、よくよく思い出してみると凄い怖い顔をしていたな……)

???「おっかないって、誰がだ?」

ティリア「わああ!」

???「すまんすまん、驚かせちまったみたいだな……」

突然声をかけてきたのは、銀髪頭で死んだ魚の目をした男だった。
今の、アルガよりもダルそう。

???「それで、何か用か?俺の客…ではないみたいだな…」

ティリア「先ほど、アトリエに城の使いが来て「城に来るように」と言われたので来ました。名前は…」

???「アトリエ…?あー、あれか!大体分かったわ。案内してやるから、俺について来い!。」

そう言って、銀髪頭はさっさっと城の奥に入って行く。

(こんな、奴に付いて行って大丈夫なのだろうか……)
















『ぺタぺタぺタ……テクテクテクテク……』

(へぇ〜、城の中はこんな風になっていたのかぁ〜。はっ、あんまりキョロキョロしてたら田舎者丸出しじゃないか!!いけないいけない。キリッとしていないと……)

ティリアの先を歩いていた、銀髪頭が誰かを見つけた。

???「おっ、いたいた♪あいつだろ、あんたが探してた人わ♪」

ティリア「ん?」

銀髪頭が指差した方向を見てみると、あの左目に包帯を巻いた男性がボケ〜と窓の外を見ていた。

ティリア「あ、はい!あの人です!」

???「やっぱりな。ステルクくーん、あんたにお客さんが来てるぞー」

???「ん?」

(あ、こっちに気がついた)

???「おーい♪」

と言いながら銀髪頭は、怖い顔の男のもとに行き何かを小声で話している。
ティリアには小声すぎてその内容が聞こえてこなかった。















Re: 序章Ⅱ ( No.4 )
日時: 2011/10/21 16:29
名前: 咲 (ID: h8BfkWd/)

ティリア「あ…さっきはどうも……」

???「…………」

(凄い、睨まれてる……やっぱり、アルガを連れてきた方が良かったか…?)

???「…どうして君が?アルガに伝えるよう頼んだはずだが?」

ティリア「伝えるには伝えたんですが、昨日は徹夜で迷子を捜してたらしくそれで…眠いからと私が代わりに……」

???「相変わらずだな、あいつは…」

(相変わらず…?こいつと、アルガは知り合いなのか?)

ティリア「あの、アルガと知り合いなんですか?」

???「まあ…昔に少し、な。そう言えば、まだ名乗ってもいなかったな。私の名はステルケンブルク。この城に騎士として勤めている」

ティリア「ステルケンブルクさんですか。私はテリアです。宜しくです」

ステルク「あ、ああ宜しくたのむ……。私の名前、呼びずらくないのか?」

ティリア「いえ、別に」

ステルク「そ、そうか。では、本題に入ろう、アトリエの営業許可の取り下げについてだが…」

ティリア「……」

ステルク「そう、怖い顔をするな。まだ営業許可の取り下げが、正式に決まったわけではないんだ。これからアトリエに対して課題を出し、それに応えられるどうかで最終的な判断を下すことになっている」

ティリア「…課題?」

ステルク「形式としては、国からアトリエに仕事を頼むという形式になるな。さらに詳しく言えば……」













ステルク「こんなところかな。最初の依頼内容については、決まり次第連絡する」

ティリア「…はい。これから、六年間ですか……もしだめだった時はやはり…」

ステルク「その時は即刻、アトリエの営業許可を取り下げることになる」

ティリア「うう、やっぱりそうなりますか……」

ステルク「それと、街の評判に関してはにゃもさん……さっきの女性が詳しい。一度話を聞いてみるといいだろう。さて、長い話になってしまったが、しっかりアルガに伝えてほしい。今回ばかりは真面目にやるように、とな」

ティリア「は、はい。ちゃんと伝えます…あれ?ここの来るまでに、女性なんていましたか?」

ステルク「ああ、君はにゃもさんのこと知らないからな。先ほど、私と話していた男は本当は女性だ」

ティリア「えぇぇ?!なんで、男装なんかしてるんだ?!」

ステルク「いや、男装だけではなくてなにかとゲームのキャラに変装しているのだ。あの人は。」

ティリア「変装…?」

ステルク「ああ。彼女の本当の姿を見たものは、誰もいないというほどにな。」

ティリア「そ、そんなにか……。あ、そろそろ私は失礼します。このことは、アルガにしっかりと伝えておきますので!」

ステルク「ああ、よろしく頼む」

『タッタタタタタ』











ステルク「しっかし、アルガとは似ても似つかないほどしっかりしている子だったな……」
















(はああ…なんだか大変なことになってしまったな…。あ、でも、これがきっかけでアルガも真面目に働いてくれるようになるかも!…なんてこと絶対、あるわけないよな……はあぁぁ…)

???「ティリアちゃん。下向いて歩いていると、こけちゃうよ」

ティリア「え?」

振り返るとティリアの良き理解者の柚が大量の食材を抱えて立っていた。

ティリア「あっ、柚…。」

柚「うわ〜、ティリアちゃん全然元気な下げだね。一体、何があったの?」

ティリア「実は……」


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