二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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残酷な天使のテーゼ エピソード1
日時: 2012/01/08 13:09
名前: noeru (ID: mW7zBAGR)
参照: http://s-tomoda@tcat.ne.jp



どこまでも白く透き通った空。この世界には色というものさえ、存在しないのか。



『天使界』は、幼いときに母親に教えてもらった世界とはまったく違う世界感に存在していた。「美しい花畑が広がっているんだよ」・・・嘘。「清らかな聖水の川が流れているんだよ」・・・これも嘘。ただ1つ合っているのは「なにも食べず、なにも飲まずとも生きていける」だけだった。



この白い世界には、なにもない。かと言って、空っぽでもない。広そうで、狭い。ここには地上の全てがあり、「無」が生きるのには最高の場所だった。



まるで箱庭のようなこの世界は多くの矛盾でできていると思う。でもそれは、きっと地上でも変わらない。だからやっぱり、「ここには地上の全てがある」が、この世界にぴったりなんだ。



この10年で、ここにはたくさんの「非」がやってきた。たいがいが誰かの死を認められないとか、自分の弱さが愛せないとか。でもその「非」たちは、自分の都合にあうように言い訳をして自分の中に帰って行った。


私のただ1つの心配は、パパと、妹のドロシーがどうなってしまったかだった。私がこんなところに送られたのを「おめでとう」って2人に言いに来たり、村中でめでたいだのなんの言ってるやつらは、はっきり言って不幸になってほしい。と言うか、大嫌い。


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