二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【ととモノ。】鬼畜生徒のテキスト 四十六時限目途中保存
- 日時: 2013/05/23 22:51
- 名前: 獅子桜 俺 ◆zuYkW5SYP6 (ID: hmF5PELO)
※『ととモノ。3D』の二次創作です。
……モーディアル学園。
新しく創られたその学園に、1人の問題児が居た。
……その問題児が主人公のお話。 です。
敵も味方も敵と見なし!
気まま勝手に行動し!
己こそが最強と思う!
心がよく折れる最低な脆弱者!
主人公の主人公による主人公の為の暴君式『点数稼ぎ』、ここに開演!
>>1 現在地・モーディアル学園
>>5 現在地・モーディアル学園
>>6 現在地・モーディアル学園
>>7 現在地・モーディアル学園
>>9 現在地・始原の森S
>>10 現在地・始原の森S
>>12 現在地・始原の森S
>>15 現在地・始原の森S
>>18 現在地・始原の森S
>>19 現在地・始原の森S
>>20 現在地・始原の森
>>22 現在地・モーディアル学園
>>23 現在地・モーディアル学園
>>24 現在地・モーディアル学園
>>26 現在地・モーディアル学園
>>27 現在地・モーディアル学園
>>28 現在地・モーディアル学園
>>30 現在地・モーディアル学園(海岸)
>>31 現在地・海底洞窟【若葉】(海上)
>>32 現在地・海底洞窟【若葉】(海上)
>>34 現在地・海底洞窟【若葉】(海上)
>>35 現在地・海底洞窟【若葉】(海上)
>>36 現在地・ノイツェハイム
>>38 現在地・ノイツェハイム
>>39 現在地・ノイツェハイム
>>40 現在地・ノイツェハイム
>>42 現在地・ノイツェハイム
>>43 現在地・枯渇の原道
>>44 現在地・枯渇の源道
>>46 現在地・枯渇の源道
>>47 現在地・枯渇の源道
>>48 現在地・枯渇の源道
>>49 現在地・枯渇の源道
>>50 現在地・枯渇の源道
>>51 現在地・枯渇の源道
>>52 現在地・ドラッケン学園
>>53 現在地・ドラッケン学園
>>54 現在地・ドラッケン学園
>>56 現在地・ドラッケン学園
>>57 現在地・ドラッケン学園(女子寮前)
>>58 現在地・ドラッケン学園(女子寮前)
>>59 現在地・ドラッケン学園(中庭)
>>60 現在地・ドラッケン学園(中庭)
>>61 現在地・ドラッケン学園(保健室)
>>62 現在地・ドラッケン学園 (保健室)
>>4 キャラ紹介(ゼロム・フォルティ・モミジ)
>>8 キャラ紹介2(クレーエ・シスル・イヅナ)
>>11 キャラ紹介3(ベーゼ・ザジャンS・バドネークS)
>>16 キャラ紹介4(猛怒・フェイク・蠍)
>>17 キャラ紹介5(真・玄武・空)
>>33 キャラ紹介6(ザッハトルテ・レブル・ディメント)
>>37 キャラ紹介7(四季・フィナーレ・ミナツキ)
>>55 キャラ紹介8(ノエル・ゼロム(暴走)・ガンデラ)
補習(番外編)
>>14
>>21
>>41
>>45
〜注意事項〜
・当作品は作者が『アレ』なので、原作を壊されたくない人はお戻り下さい。
・必要あらば、胃薬と頭痛薬をお持ち下さい。
・RPGとしては最悪ですが、読む際は我慢しましょう。
【名前】
【性別】
【年齢】
【種族】>>63
【学科】オリジナルでも原作通りでも可
【一人称】
【二人称】
【武器】自由
【容姿】
【特徴】
【台詞】
【学校】>>64
上記の用紙をコピペし、オリキャラを投稿して下さい。
〆切ました。
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- Re: 【ととモノ。】鬼畜生徒のテキスト ( No.57 )
- 日時: 2012/12/31 21:47
- 名前: 獅子桜 俺 ◆zuYkW5SYP6 (ID: TjCRtQ22)
【四十時限目 差別はいけませんし、気にしません。】
ゼロム達はドラッケン学園2階の、女子寮入り口付近にて待機していた。
「くっくっく……さあ、どんな面ぁしてるか、見せてもらおうじゃねぇか……」
「変態っぽいからその笑い声止めろ」
ゼロムの笑い声に、四季は冷たいツッコミをいれた。
「兎に角、ドラッケン大陸を治める王の娘ってことは分かったわね」
「ああ。 ……王族ってだけで虫唾が奔るけどな」
ゼロムは苦虫を噛み潰したような顔をして、壁に寄りかかった。
「俺はなぁ……王族だ何だで調子による小娘や小僧が嫌いなんだよ。 ボンボンは屑だ屑」
「その小僧枠に居るよねボク等」
「そうやって貴様等は揚げ足を取るから、俺の青筋が浮くんだよ。 『口は災いの元』っていう諺を知れよ!」
「……何で諺とか四字熟語は出来るのに、勉強が駄目なの……?」
ゼロムの不思議脳に、フィナーレは疑問を抱いた。
「つぅか……何時まで待てば良いんだよ? このままじゃ単騎特攻決め込んで四季とかフィナーレを主犯に仕立て上げて……」
「「死ぬか?」」
「ノーセンキュー」
2人の殺気に当てられ、冷や汗を出しまくるゼロム。
その3人の後ろから、誰かがやってきた。
「コラ! 其処で何をしているの?!」
「何ぃ!? 先公だとぉ?!」
ゼロムは女の声に反応し、背中の方天戟を……って、向ける気か? 人に!?
「待て待て待て待て!? 落ち着いて下ろそう?!」
「俺の闘争心は毎日ヴォルケェェェェェノッ!」
「……落ち着きなさい」
どうやら声の主は種族『セレスティア』……しかし、堕天……のドラッケン学園生徒であった。
「……アレ? 四季さん?」
「……え、キミは……」
「何だ? 知り合いか? 良しどけ。 散らす!」
「死ぬかい?」
「すんません!」
光速と言っても過言ではない綺麗なフォームで土下座をしたゼロムのプライドの小ささに、3人は呆れてしまった。
「……久しぶりだね、何時振りだろうね?」
「覚えてないけど、久しぶりですね」
「……誰だ? アンタは……?」
ゼロムは『セレスティア』(堕天であるが)の女に聞いた。
一瞬Gを見る目だったが、名乗った。
「わたしは『杏奈』、少し前に四季に会ったわ。 ……あなたは?」
「俺はゼロム。 やがて以下略」
「……何て言う気だったの?」
「きっとゼロムの事だ……『やがてこの世の女という女を全て俺のモノにしてやるぜ』とか言うんだろ?」
「全然ちげぇよ!? テメェ俺を何だと思ってんじゃいゴルァ!」
四季のボケに本来ボケメインのゼロムは激しくツッコミをいれた。
「私はフィナーレ……貴方、『セレスティア』にしては珍しいね?」
「ええ……わたしみたいな『堕天』は滅多に見かけられないわ」
フィナーレの言葉に杏奈は応えた。
ゼロムは杏奈を見、ふと、呟いた。
「……捕まえよう」
「「「何をっ!?」」」
恐ろしい発言に全員が驚き、ゼロムは付け足した。
「『堕天』っつー珍しい『セレスティア』、お目にかかれる代物じゃねぇだろ? ンなら、俺等で頂いておこうぜってモンじゃねぇ?」
「……ゼロムは馬鹿だからそんなことが言えるんだよ?」
「あぁ?」
四季の言葉に反応し、ゼロムの米神に青筋が浮かんだ。
「あのね……わたしみたいな『堕天』は、嫌われ者なのよ……?」
「マジで?」
「ええ……『堕天』は汚いってね……」
杏奈は少し俯いて、そんな言葉を出した。
「……で?」
「「「え?」」」
「だから?」
「いや……だから……」
「しらねぇよ?」
「「「ゑ?」」」
ゼロムは呆けたような面で、杏奈に言った。
「汚いっつわれても、『セレスティア』は『セレスティア』だろ? 黒いからって気にしねぇよ。 寧ろ格好いいじゃねぇか、黒色の羽とか」
「……」
「んなこたぁ気にするな。 ほれ、俺についてこい。 カモーン」
「「「……」」」
ゼロムの言うことに、総員は唖然とした。
このようなことを言う阿呆は、絶対に見られないのだ。
「……あなた、馬鹿でしょう」
「いいや、人類の底辺だよ」
ゼロムは不敵に笑い、自分に低い階級をつけた——
- Re: 【ととモノ。】鬼畜生徒のテキスト ( No.58 )
- 日時: 2013/04/23 19:11
- 名前: 獅子桜 俺 ◆zuYkW5SYP6 (ID: 57S6xAsa)
【四十一時限目 一国の姫を相手にしたら、せめて上面だけでも従って礼儀正しくしましょう。】
「……そろそろ飯食いにいかねぇ? 待つのメンドくなったわ……」
「…………そうね」
ゼロムが言った台詞は、全員首が縦に動けるものだった。
「今日の日替わりの夜飯って、何だ?」
「バドネークの唐揚げだと思うよ」
「そりゃモーディアルの献立だ」
「溶岩マグロの刺身」
「タカチホだ」
「グレズリの肉のトマト煮」
「……プリシアナだよそりゃぁ……」
「じゃあ知らないことにしておく。 楽しみだなぁ」
「嘘こけ」
ゼロム達は階段を下りながら、雑談をしていると……。
「其方! 妾を前にして雑談とは何事ぞ?!」
「「「ハイ?」」」
「あ゛?」
そこには種族『フェルパー』の女子生徒と種族『クラッズ』の女子生徒を付き従えた、種族『ディアボロス』の女子生徒が仁王立ちでゼロム達の前に立ち塞がっていた。
「……何か用スかい?」
「用も何も、其方が妾の前で、妾に気づかずに談笑しておるからじゃ、道を空けよとこの『キルシュトルテ』が申しておるのじゃ!」
「……『キルシュトルテ』だぁ?」
ゼロムは少し不快そうな顔で、『キルシュトルテ』を名乗る『ディアボロス』の女子生徒を見た。
頭に小さいティアラをのせ装飾が綺麗な剣と剣の鞘を携え、薄く化粧をしている辺り、確かに王族の者らしい。
しかし、ゼロムから見ると……どうも『ノイツェシュタイン王国』の姫とは見えぬ。 良くて金持ちの娘らへんで見切れてしまう。
「……ほざけ蛆虫、邪魔だ、失せろ」
「「「「「「!?」」」」」」
ゼロムの罵倒に一同が皆唖然とした。 普通、王国を治める王の娘たる姫に対し、『蛆虫』と呼ばぬし、『邪魔』も『失せろ』も言わない。
「ぐっ、貴様……っ……ふ、ふん、まあ良いわ。 妾は同級生や後輩には厚い情があるのじゃ。 妾の寛大な心に免じ、其方を許してやろう」
「え? いえ、結構ッス。 俺は自分の命が惜しくて泣いて媚びへつらう屑虫とは数段違うんで」
「「「「「!?!?」」」」」
「!!!!!」
ゼロムは一国の姫の寛大な心を一蹴。 それどころか、自分は他人と言い出す始末。
キルシュトルテは怒り、ゼロムに向け抜き身の剣を突き付け、言い放った。
「貴様は! 妾が許してやるといったのに一蹴し、あまつさえ妾をコケにしおって! もう許さぬ! 決闘じゃ! 決闘を申し込む!」
「すんませんけど、腹減ったんで決闘の件は数年後に見送ってくれッス」
「にゅああああああああっ!」
ゼロムがヘラヘラ笑いながらいうため、ついにキルシュトルテの怒りは限界突破した。
「明日じゃ! 明日に、ここの中庭で生徒達の目の前で其方をけちょんけちょんにしてやる!」
「だってよ四季……恐ろしい世迷い言を言う女が目の前に居ンぞ……」
「「「ゼロムぇ……」」」
ゼロムが驚愕した顔で巫山戯たことを言ったために、四季達は呆れてしまった……——
- Re: 【ととモノ。】鬼畜生徒のテキスト ( No.59 )
- 日時: 2013/03/20 21:34
- 名前: 獅子桜 俺 ◆zuYkW5SYP6 (ID: ZUyffco7)
【四十二時限目 馬鹿も煙も高い所が好きとは限りません。】
ドラッケン学園・中庭。
この場所はとても広く、中央に模擬戦に使われる野外フィールドがある。
そのフィールドの周りには生徒や先生が集まっていた。
理由はただひとつ。 『ノイツェシュタイン王国の姫・キルシュトルテに罵倒を浴びせ、挙げ句コケにしたモーディアル学園の生徒、阿呆な種族【バハムーン】』を見に来たのだ。
観客も居てキルシュトルテの戦闘準備も完璧、なのだが……。
「……フィナーレ、ゼロムは何処にいったのかな?」
「先程廊下で見かけた後、幽霊のようにふと消えたわ」
——……既に約束の時間から20分が経過しているのである。
「……あの無礼者はまだかっ?! 妾を侮辱し、ついに約束をもすっぽかして妾を辱める気なのかっ?!」
「すいません、ウチの馬鹿が喧嘩を売っておいて来てないなんて……」
「いえ、あの人も悪いですがあの程度の挑発や悪態に堪えれなかったお嬢様にも責任がありますので置きにめさらずに」
四季の代わりの謝罪に応えたのはキルシュトルテと共に居た種族『フェルパー』の女子生徒であった。
「それにしても……貴方方と共に行動していたあの『バハムーン』がこの時間になっても来ないとは……あの『バハムーン』は逃げたのでしょうか?」
「うん、逃げたと思うよ」
「……少しは御仲間を信じてあげましょうよ……」
「……ナデナデ」
「……にゃうにゃう」
「四季? 其処で何で頭を撫でているの?」
四季は『フェルパー』の女子生徒の頭を撫でていた。 そう、四季は無類の猫好きであり、相手が先輩であろうと愛でる。 愛でるったら愛でる。
にゃごにゃごいう『フェルパー』を見て生徒達が和んでいた、その時。
「……イッツ・ショゥゥゥゥゥタァイムッ!」
ドゴォォォォアン……! ズドォォォォォンッ……! チュドァァァァァン……!
「「「「「!?」」」」」
突如何処からか爆発音と大量の煙幕が撒かれ、目の前が煙だらけとなった。
そしてその煙幕の中を勢いよく駆け抜ける人影……ゼロムの姿が浮かび上がった。
「すいませんねぇ……『グレネード』と『ナパーム』を錬金しまくってて指定時間より30分ほど遅れちったぜ〜」
「「「「「何しでかしてんだ阿呆?!」」」」」
全員でゼロムにツッコミを入れた。
「……遅かったのぅ……何をしておったのじゃ?」
「教室を出てシュークリーム食いに行って便所に行って錬金するために購買部行って出来上がったモンの威力確認がてらにこの中庭に思いっきり投げてみました」
「き、貴様は……っ、余裕こいてシュークリームを食べに行き……妾を前に『便所』などと汚い言葉を出し、あまつさえ火器をこの由緒正しきドラッケン学園が中庭に投げ込むなど……うにゃあああああああああああっ!」
ゼロムの詫びを入れない言葉に怒り心頭、キルシュトルテはヘラヘラ笑いながらフィールドに昇るゼロムに剣先を向けた。
「妾はノイツェシュタイン王国が姫、キルシュトルテ! 其処な田舎者、名を名乗れい!」
「おお、良いね田舎者。 んじゃぁ……俺は『国死無双』ゼロム……ノイツェシュタイン王国の姫に喧嘩を売りにきた阿呆だっ!」
ゼロムはキルシュトルテの目を見て、啖呵を切った……——
- Re: 【ととモノ。】鬼畜生徒のテキスト ( No.60 )
- 日時: 2013/04/23 19:13
- 名前: 獅子桜 俺 ◆zuYkW5SYP6 (ID: mKkzEdnm)
【四十三時限目 全戦全敗の男がキレると危険です。】
ヒュッ! シュピンッ!
剣が空を切る音が聞こえる。
剣を振るう者はノイツェシュタイン王国が姫君・キルシュトルテ。
対するゼロムはというと……。
「えぇい! 逃げるでないわっ!」
「普通逃げるし避けますわっ! アンタ阿呆だなっ!?」
——挑発しておいて避けるわ逃げるわ……話にならなかった。
「貴様はやる気あるのかっ?!」
「あぁ? ねぇに決まってんだろうがっ!」
「ならばっ!」
キルシュトルテは斬撃の嵐を止め特別な石で出来たフィールドをダンと踏みつけ、ゼロムに問いかけた。
「何故貴様は妾に下克上をしたっ?! 答えろ!」
「んだよ……そんなモン聞いても無駄だろうが……。 ……まあ敢えて答えるなら……」
ゼロムは一度言葉を切り言い放った。
「……アンタが思ったより強くねぇからだな」
「「「「「んなぁっ!?」」」」」
ゼロムの爆弾発言にその場の者全員が驚いた。
ゼロムは『自分より弱い』という理由でやる気を無くしてひたすら逃げ回ってただ負けることを待っていたのだ。
「貴様は妾は疎かこの試合をも侮辱するかっ?!」
「侮辱も何も……アンタが齧ってる貴族剣技は素晴らしいほどに型に納まっているから見てて飽きるし眠くなるわ……」
ゼロムは欠伸をひとつすると頭を掻きキルシュトルテに言った。
「確かにアンタは剣捌き良いよ? だけど当たらないんじゃ意味ねぇよ? もうちょっと自己流にアレンジするとかしねぇと俺みたいに『見て避けれる』奴とかおっさんみたいな『長年の勘で避けれる』奴が相手だと透かしばっかで反撃受けるぞ?」
「う、五月蠅いわっ! 貴様が言ってるそれはただの口からの出任せであろうにっ!」
「俺の優しいアドバイスを出任せで片付けるか……良し決めた……殺るか」
ゼロムは米神に青筋を浮かべるといきなりフィールドの端へと駆け出し、フィールドに方天戟を突き立てた。
「ふん、妾に背を向けるとは命知らずな……この一撃で地に沈めてくれようぞ!」
キルシュトルテが剣先をゼロムに向けて構えそのまま突進をしようとした、その時。
メキメキメキィ……
「「「「「ゑ?」」」」」
——ゼロムが方天戟に力を込めて……フィールドの一部をえぐり取った。
「「「「「はああああああああああああああっ!?」」」」」
「「「「「えええええええええええええええっ!?」」」」」
フィールドが方天戟に刺されハンマーとなり、ゼロムは……黒く笑った。
「ようし……これでテメェを吹っ飛ばせるぜ……」
「ふにゅっ!? 其方は妾をどうするつもりなのじゃ?!」
「安心しろ……楽に逝かせてやるぁっ!」
ゼロムはキルシュトルテに向かって走り出した。
いくら一部いえどフィールドの一部を刺した方天戟を担いで有り得ない程の推進力で駆けだし、弾丸となったゼロムは大振りに方天戟ハンマーを振るった。
しかし無理矢理ながらもキルシュトルテは避けた。
「良かった……アレを避けれたのね……」
「いや……駄目だ!」
見ればゼロムは自分の身体を独楽の軸として大きく回転し、そのままキルシュトルテへと振り下ろしていた。
「ずぁあああああああああああああっ!」
「ひっ、いやああああああああああああっ!!!」
「「「「「キルシュトルテ様あああああああああっ!?」」」」」
キルシュトルテが悲鳴を上げた、その時。
ダンッ! ダンッ!
ガラ、ガラガラ……
——ゼロムが振り下ろそうとした方天戟ハンマーは四季が撃った弾丸によって粉々に壊れさった。
「……四季、何故止めた?」
「ゼロム、それはいくらなんでもやりすぎだよ」
ゼロムが青筋を浮かべてキレるのに対し、四季は冷静に答えた。
「四季、この女は俺に『けちょんけちょんにする』と言ったし俺のアドバイスを『口から出任せ』で済ますんだぞ? そりゃ俺も怒りのボルテージが上がるわ」
「だけどゼロム、幾ら気が悪くなってもそれは駄目よ」
フィナーレはゼロムを宥めゼロムは少々怪訝そうな顔をしたが、方天戟を渋々下ろした。
「キルシュトルテさん、ゼロムは他人の神経を逆撫でするようなことがデフォだから気にしないで下さい」
四季はキルシュトルテにゼロムについて述べた。
「オイ四季今俺の悪口言わなかったか?」「言ってないよ」「言ったよな?」「言ってないって言ってるでしょ? いい加減にしないと撃つよ?」「すんまっせんしたーっ!」
そして全員の目の前でゼロムと四季のいつものやり取りが行われた。
「……(本当に何なんじゃ、この者とこの者達は……?)」
「「「「「……(正直ついていけねぇ……)」」」」」
キルシュトルテ達はかなり気疲れした……——
- Re: 【ととモノ。】鬼畜生徒のテキスト ( No.61 )
- 日時: 2013/03/26 21:48
- 名前: 獅子桜 俺 ◆zuYkW5SYP6 (ID: ZUyffco7)
【四十四時限目 保健室は傷を癒すだけの部屋ではありません。】
「おーイテテテ……やっぱあんなことしねぇほうが良かったわ……」
あの勝負から既に三日経ったが、ゼロムは右肩を押さえながら保健室へと向かっていた。
フィナーレが回復魔法をかけようとしていたがゼロムは見栄を張って大丈夫だ大丈夫だと言いのけたのだが、毎晩痛む肩を押さえるのに四季達が回復させてもらうか保健室行けと言うので保健室へと向かっている最中なのだ。
「方天戟ハンマー……結構良さそうに思えたんだが、肩を痛めちまうから不採用だな……」
ゼロムはそう呟きながら、保健室のスライド式ドアを開けた。
「ハァイ♪」
「HEYカーチャ先生」
ゼロムは生徒と先生という壁を無視してカーチャ先生に対し、フレンドリーに挨拶をした。
「ゼロム君だけはいつも『カーチャせんせ』って言ってくれないわねぇ……」
「俺の声でそんな呂律回ってない台詞似合うわけないでしょうが」
※追加設定であるが、ゼロムの声は置鮎○太郎さんの声です。
「ワタシは可愛らしく『カーチャせんせ♪』と呼んでもらえたら嬉しいな〜♪」
「言わないかんな? ゼッテェ言わないかんな? っていうか俺の肩診てもらいたいんだけど?」
ゼロムはそういい上着とシャツを脱いで椅子に座り、カーチャ先生はゼロムの肩を診た。
「コレ脱臼してるわよ? 何でこうなったの?」
「……中庭に設置されていた野外フィールドの一部を刺した方天戟をぶん回していたら痛めた」
「な、なんて無茶苦茶な……」
ゼロムが真顔に言うのに対して苦い顔で言うカーチャ先生。 それでもテキパキと治療を行うのはプロの対処。
あっという間にゼロムの肩の治療は終わっていた。
「おぉ〜やっぱ保健室の先生のことだけあって、見事な治療だぜ! ありがとうございまっさぁ!」
「……」
「? カーチャ先生?」
黙ってしまったカーチャ先生のほうにゼロムが向き直ると……カーチャ先生は恍惚とした表情でゼロムの肩へ手を伸ばし、優しく肩を撫でてきた。
「ゑ? ……カーチャ先生……?」
「……口で言っても分からないなら……身体で教えてあげなくちゃ……ね?」
「な、何を言ってやg」
ゼロムが何か言うよりも早く、カーチャ先生はゼロムを抱きしめていた……——
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