二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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魔法少女あおい★マギカ
日時: 2012/02/26 12:20
名前: 空音さくら (ID: a8bifGsH)

 こんにちは、
空音さくらです。
 このお話は魔法少女まどか☆マギカの二次創作ですが、
その登場人物とはほとんど関係がありません。
 別世界の魔法少女たちをお楽しみください。


▼登場人物

美琴碧みことあおい
金髪碧眼の少女。武器・二刀拳銃。

悠下のぞみ(ゆうかのぞみ)
黒髪ピンク目の少女。武器・鎖で繋がれた二本の短剣。

光香苗ひかりかなえ
碧髪黒眼。武器・斧。

小百合緋月さゆりひづき
ピンク髪赤と緑のオッドアイ。武器・ロケットランチャー。

—発達しきった世界。
魔女は別世界へと消え、たくさんのソウルジェムの濁りがましてくるなか、別のソウルジェムを手に入れればにごりが消えることがわかった。魔法少女たちは戦いを始めた。

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第八話 協力 ( No.8 )
日時: 2012/03/02 18:49
名前: 空音さくら (ID: a8bifGsH)

「このままじゃダメ、そう思わない? 」
「—確かにね。このまま魔法少女全滅なんて、黙っておくわけにいかない。」
「ここで私からの提案なのだけど、協力しない? 」
「—信用すると思ってんのか? 」
「思ってないわ、でもしょうがない。信用しなくてもいい、だから協力してくれないかしら? 他の魔法少女も集めてきて。私も集めてくるから。」
「…………」
「どうかしら? このまま死ぬのと、もがくの、どっちがいい? 」
「わかったよ。その話のった。」

 歩き出す香苗。
「あ、あと—。」

「自分だけ助かりたいとか、そんなバカな願いをもってる子はその場で殺して。」
「了解」

 三日後の真夜中。
人通りの少ない狭い路地のゴミ置き場の上に香苗は座っていた。
「………やっと来たか。」
「今日は生きて返しません。—私の左手と武器を奪うということはすなわち私の命を奪うこと……私は生きる屍です、貴方を殺して私も死ぬ。」
「はやまるなよ、今日は話しがあるんだ。」
「……………」
「それに、左手をなくしたあんたがあたしに勝てると思うか? 」
「…聞きましょう、」
「近々キュゥべえも魔女たちも他の星にうつる。」
「!? 」
「だから、結局は魔法少女同士で戦ってもいなくなる、それでみんな死ぬんだ。だから協力しようってことになった」
「………私がそれに乗るとでもお思いですか? 」
「だからいまこうして頼んでんだよ、一緒にあいつらを倒そう。」
「…………私はもう左手がありません、武器もないんですよ? 」
「かしな」

 香苗が自分のソウルジェムを手に取り、緋月の左肩にかざす。
元通り、彼女の手は戻った。
「……そんな、…」
びっくりした様子の緋月。
「貴方は—……、」
「まあ少し特殊なモンもってるだけさ。消耗はすごいけど」
自分のソウルジェムを見せる香苗。
「!! ……貴方、それじゃあ……」
黒く濁っていた。墨を薄めたような色だ。
「信用、してくれないか? 絶対裏切らないって約束する」
「…………わかりました。」

第九話 「もう戦いたくないよ…」 ( No.9 )
日時: 2012/03/02 20:34
名前: 空音さくら (ID: a8bifGsH)

 曇り空の日。
「—というわけ。だから、協力して。碧」
「……みんなで協力して、戦うの? 」
「ええ、インキュベーターと。」
「……………よ……」
「?」
「もう、…戦いたくないよ……っ」
「碧—。」
「やだよ……もう、私死んでもいい…お母さんも、お父さんもいない。みんな、いないもん……」
「私が居るじゃない!! 」
「嘘だ!!! だって、こないだいったじゃない!! —これからは敵同士って……今更協力なんていっても無駄! のぞみなんか親友じゃない! 」
「———あ、あおい………? 」

『嘘でしょ』という顔でのぞみは碧を見ていた。
「あれは—……あれは—ッ……!! 」
—そうだ。一度私は彼女を裏切ったんだ。
—全部、自分が悪い。彼女が死んだらきっと自分のせいだ。
そうのぞみは思った。
「ごめんなさい…そんなつもりでいったんじゃないの…そうよね、私…」
「黙って!! もう言い訳なんて聞きたくない—私はもう…一人なんだから……」

変身して、二丁拳銃を自分の頭に向ける碧。
「やめてっ!! 」
バンッ、
「ぅ"……ッ……」
碧に飛びかかったのぞみ。銃弾がのぞみの横腹を通過していった。
「のぞみ……」
「碧、ごめん…私が悪かったの…全部私が悪いから、お願いだから死なないで? 碧が死んだら私——————。」
「信じられないの、もう……」

「—いつ誰が裏切るかわかんないんだよ。」


 次の日、
「ここ。かあ」
「インキュベーターの住みかなんてあったんですね、驚きです。」
「魔女ばっかいない? 」
「あれは魔女の使い魔ね、まあいずれ魔女になって消えるでしょうけど、妙にでかいわね」
「あれを全部倒すんですか?」

たくさんの魔女。(の使い魔)
あれを全て倒して、彼女たちはインキュベーターの住処にたどりつけるのか。

第十話 脱落者 ( No.10 )
日時: 2012/03/03 20:41
名前: 空音さくら (ID: a8bifGsH)

「………はあ、……一体何匹倒したら終わるんだ……? 」
「山ほどいますね、キリがありません。」
「危ないッ緋月ちゃん! 」
彼女の頭に噛みつこうとする化け物を素早く碧が銃で撃つ。
「…助かりました。ありがとうございます」
「いいえ」
 しばらく歩く。

「それにしても碧は飛び道具だし、のぞみは鎖でつながれてるから便利だし、緋月は破壊力と破壊規模が大きくていいよな……」
「そんなことないよ。私は銃が小さいから大きな魔女だとあんまりきかないし。」
「—私だって鎖の操作、難しいのよ。」
「ロケットランチャーは、発射するとなれなかったら体ごと吹っ飛ぶんです。」
「……へえ、そうなんだ。」

 大きな魔女、狭い通路の壁を破壊している黒い魔女が居た。
「———3mは軽くありますね、」
「気を抜かずに、4人で一気に攻めましょう」
「「わかった」」
 魔女が方向を変えるのと同時に碧が銃を頭に、緋月がその場でロケットランチャーを向け、のぞみが飛んで短剣を突き刺し、魔女の頭に上る。香苗ちゃんが斧を振り回して頭に向かって投げる。
ギャアアアアア、といやな悲鳴をあげて、魔女が揺れる。そして急に赤く光り出す。


「なに? 」
揺れ始め、魔女から触手がでてくる。
「きゃ、きゃああああ!! 」
碧が手足を触手で巻かれ、身動きがとれなくなる。
「……碧!……やっ、…ンくッ…」
のぞみが壁に触手で縛りつけられる。
「二人とも……、私の武器では貴方達ごと燃やしてしまいます……香苗さん‼ 」
「武器が………、」
香苗の武器は魔女に突き刺すと魔女の中にのまれていった。
「そんな……」
「くっそ、のぞみ!」
碧が触手でつかまれ宙に浮いているので香苗がのぞみの触手を引きちぎる。
「………私はいいから、あの子と一緒に魔女を倒して……!」
「でもあたしには武器もない……」
唇をかんで、悔しげに顔をゆがめる香苗。
「きゃああああああ!! 」
「緋月!? 」
香苗が緋月のほうを振り向くと、緋月が触手に巻かれ、魔女の体にはいっていくところだった。
「……た、すけて…!! 助けてください……ッいや、……いやああああああ!! 」
「緋月ぃいいいいいいい!! 」
緋月が魔女の体にぶちぶちとはいっていく。

「————そんな、」
武器もない、仲間は戦闘不能。
碧の触手がとけていつ落下するかわからない、もしかしてのぞみも首を締め付けられるかもしれない。緋月が窒息するかもしれない。魔女と一体化したらどうしよう。
 香苗に不安と恐怖が襲う。
「………香苗っッ、……」
緋月が縛り付けられていた壁がどろどろとけて、緋月がそうであったようにのぞみも壁にのまれていった。
「………の、ぞみ……」

カラン、音がして香苗の斧が魔女からでてくる。
「—。」
香苗は斧のくぼみにソウルジェムをつけ、魔女より高い壁のてっぺんへ登る。
目を瞑り、彼女は囁いた。
「あんたたちとあえて、よかったよ—じゃあね、」
落ち着いた声でそう言って、香苗は目を開け、斧を振り上げる。
「はあああああッ!!! 」

———爆発は起きて、
魔女は死んだ。
3人が目を覚ました時には、香苗の姿はなかった。

Re: 魔法少女あおい★マギカ ( No.11 )
日時: 2012/03/03 20:59
名前: mk (ID: AtgNBmF5)

はじめましてmkと申します
魔法少女の話ですか・・・まどかマギカは最終回まで見てました
それにしても空音さん凄いですね
どうやったらこんなに壮大なお話を作れるのか・・・
尊敬します!
よろしければお友達になりませんか?
次の更新楽しみにしています!!

第十一話 友達dy碧 ( No.12 )
日時: 2012/03/03 21:10
名前: 空音さくら (ID: a8bifGsH)

 泣き声。
「ぅっ………私がうっかりしてて、魔女に飲み込まれるから……香苗さんは……」
「—なんで。……協力しようって言ったじゃない…死んでしまうなんて…」
 私たちのために、香苗ちゃんは死んだ。
私が弱かったから、人が一人死んでしまった。

【視界がぼやける中、小さく少女の姿が見えた。息ができなかった。なにかでぎゅっときつく縛られていたから。私は宙にういていた。叫び声が聞こえたりした。

『あんたたちとあえて、よかったよ—じゃあね』
その声だけが響いた。耳で聞こえたんじゃあない。心に響くように、彼女の声が聞こえた。 】

「……うぅっ……」
「—泣いている場合じゃない。」
「…なんで、貴方はそんなに平気そうなんですか?」
睨みつけるような目で、緋月ちゃんがのぞみに問う。
「悲しんでいるわ、彼女が死んでしまった。戦力は減ったわ、生存確率が少なくなったわ、でも解ったでしょう貴方達も、自分一人の命じゃない。自分一人が死ぬことによって自分のために死んでくれた人の命が無駄になる。生き残った人達に深い傷を負わせる、その人達の生存確率を減らすことになるの」
「……………生存確率? 貴方はそれでも人ですかっ…!! 」
叫びたいけど叫べない。という風に緋月ちゃんが声を荒げる。
「悲しんでいる暇があったらいきましょう。怒るならそれでもいいけれど、気をつけて。油断した結果が、香苗の最後よ。」
「——く、」
緋月ちゃんが起き上がり、歩き出す。
「行くわよ碧」
「………うん」
 私も、死んじゃうのかな。
私は不安になった。もう、生きて帰れないのかなって、恐ろしかった。

「—やっと着いたわね、」
そう。香苗ちゃんの活躍のおかげであの果てしなく長い道を乗り越え、目的地にたどり着いたのだ。
「でなきなさい。」
「——まさかきみたちがここまで来るとは思わなかったよ。」
キュゥべえが現れる。
「でも、ここまで乗り越えてきたきみたちだ。きっといい魔女になるよ僕がここで魔女に変えて、別の星に連れて行ってあげる!」
「させないわ、絶対に。」
「そうです。私たちは友達です。絶望することは絶対にない—魔女になることなんて、絶対ありません。」


「……………君たちは、悪いとは思わないのかい?」
「君たちのせいで、光香苗は死んだ。君達は仲間と助け合っているつもりかもしれないけど、運命は変えられないよ。結局みんな死ぬ。」
「………運命は、変えられない……」
私はつぶやく。
私の願い、みんなとまた笑いあいたいと思って、地震をなかったことにした。でもその結末。死んでしまったみんな。運命は絶対に変えられないと悟ったあの時。
「碧ッ! 」
「君はよくそれを知っているだろう?碧。 」
「………結局、運命は変わらないの……」
「碧さん! 目を覚まして下さい!!! 」
「キュゥべえ、私の運命って—」
「—魔女になるよ。」



「———私、いつ死んじゃうのかな?」


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