二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【星のカービィ】月のアルティンクル
- 日時: 2012/03/23 19:20
- 名前: ざう ◆9/FLiib5HA (ID: ELEtmaFx)
【ご挨拶】
はじめまして、ざうと申す者です。
数年前までカキコに存在してたりしなかったりしました。
久々に小説を書くのは少し懐かしいなぁーみたいな。どうでもいいや。
初めての『星のカービィ』小説だったりします。
ざうクオリティで執筆していきますのでどうぞよろしくお願いします。
【注意事項】
*設定は(なるべく)ゲームを基準にしています。
*ざうの想像や勝手な設定があったり。
*カービィやその他普段喋らないキャラがペラペラ話します。
*オリジナルキャラクターが何人も出ます。注意。
*恋愛系は無理です。
*ギャグもシリアスもほどほどのなんとも微妙な小説です。
*その他追加予定。
【目次】
★月のアルティンクル
登場人物 >>2
第零章[幼い訪問者] >>1
第一章[二人の旅人] >>3 >>4 >>5 >>6
Page:1 2
- Re: 【星のカービィ】月のアルティンクル ( No.4 )
- 日時: 2012/03/22 15:04
- 名前: ざう ◆9/FLiib5HA (ID: ELEtmaFx)
2
ワープスターは青空を駆け抜けて行く。アルとサンは乗りなれたのか、どの辺の上空を飛んでいるのか確認するため、見下ろしてみると、たくさんの人がにぎわい、たくさんの店の並ぶ街であろう場所だった。
「二人とも、高い所は大丈夫なの?」
「まーね、ロケットに乗るくらいだしー」
「そうだな」
アルとサンは幼いが、ロケットを含め様々な操作や操縦を得意とする。二人のすむ国では、年齢に関係なく才能があれば資格をとることができる為、二人はロケットで旅をしていたのだ。
しかし今回、なんらかの事故で墜落をし、ここ、“プププランド”にたどり着いたのだ。
プププランドのことについて、カービィからは少ししか説明を受けてないが、とても自然が多く良い所だということを教えてくれた。それの通り、緑の多いとても平和な国だということが見るだけで分かった。
そうしているうちに、森が見えてきた。ワープスターのスピードは更に上昇していく。
「よし、あの木に激突するから気をつけて!」
「分かった! …………ん? 激突?」
カービィは森の中で周りより大きい木を示しながらその木に向かって行く。二人がカービィの激突という言葉の意味を理解したのは、大きい木に近づいたその時だった。
大きな音を立て、三人は壁に激突し、ワープスターは壊れ、小さな星となり、たちまち消えて行った。三人はそのまま平行に地面に落ちて行った。
「…………いっ、痛い……」
「……ご、ごめんね。ワープスターは何かにぶつからないと壊せなくってさ……」
ワープスターを操ることは出来るのだが、ワープスターから降りるには、何かしら障害物にぶつからなければ壊すことができないらしい。
カービィはそう言うと、二人はぽかんとしながら上を見上げた。大きな木には、たくさんの林檎が実っているのが見えた。真っ赤な色で、アルは食欲がそそられていた。
「お、美味しそう……」
「何言ってんだ、お前。そんなことよりロケットを……」
アルはよだれをたらしながらそういう。元々ここにきたのはロケットを探すためであって、林檎を食べに来たわけではない。サンは真面目に先へ行こうとする。
ガサガサと木が揺れる。すると木に生えていた林檎が上からいくつか落ちてきた。アルはとっさに林檎に向かって突っ走る。
「林檎だー!!」
「林檎だーじゃねーよ! …………ん?」
アルは落ちてきた林檎に真っ先に向かい、林檎を食べる。サンがアルにツッコミを入れ、林檎の生っている木を見上げる。すると、木の幹に顔のような穴があり、サンは驚いた。
「か、顔だー!!」
「んー? あれ、ただの穴じゃないの?」
「……あれは……!」
サンの言葉に、アルは林檎を食べながら冷静に答える。ただの穴にしか見えないが、それがカービィには見覚えのあるものだった。
大きな木は、再び木を揺らし、今度は林檎ではなく毛虫を落としてきた。林檎を呑気に食べていたアルも驚いた。
「あれは……ウィスピーウッズ!」
「ウィスピーウッズ?」
アルは林檎を食べながら落ちてくる毛虫をかわして、林檎を回収し再び食べながら木を見上げる。先ほどの顔のような穴は、本当に顔のようで、木は三人を睨みつけているようだった。
ウィスピーウッズという木は今度はカービィに向かって空気弾を放つ。カービィは空気弾を身軽によけていくが、なかなか攻撃の隙がない。
「とりあえず逃げるよ、二人とも!」
カービィは二人の前を走り誘導する。ウィスピーウッズはまだ怒っているようだが、二人は誘導するカービィの後を着いて行った。
「あーびっくりした……」
サンは息を切らしながらそう言う。ウィスピーウッズは動けないらしく、すぐ走るだけでもなんとかなった。
三人は深い森の中をしばらく歩いていく。すると、アルとサンは同時にあっ、というと、すぐに森の中を走った。
森の中の、大きな切り株のある少し広い所へ出る。切り株のすぐ傍には、かつて二人が乗っていたロケットがあった。
「ロケットだ!」
「……うわぁ、こりゃ酷いな」
ロケットとの再開にアルは感動するも、そのロケットはもはやボロボロで、原形は留めていたもののもはや動きそうな気配はなく、周りのあちこちにはパーツが落ちていたり、ロケットからは軽く煙が出ていた。
「んー困ったなぁ……」
「そうだな、これじゃ旅の続きは無理か……」
二人はボロボロになったロケットの前で落ち込んだ。
二人は旅人で、あちこちの星を巡っている途中だった。ポップスターに来る予定なんてなかったし、このままでは故郷へ帰ることも出来ない。
カービィは二人の様子を見て、そうだ、と何かを思いついたように二人に何かを言おうとする。
「二人とも————」
————と、その時、カービィの上から何かが落ちてきた。林檎だ。上を見上げると、先ほどはなかったはずの所に木が生えていた。
「…………!!」
「どうした、カービィ……!?」
サンは後ろを振り向くと、カービィは目を見開いて生えている木を見る。サンは疑問に思いながらその木に近づくと、急に木に顔が出てきた。
「うえっ……さっきの木!?」
アルはどうしたの、という顔で後ろを振り向くと、アルも二人と同じく驚きを隠せなかった。
なぜならそこには先ほどの木————ウィスピーウッズがいたのだから。
- Re: 【星のカービィ】月のアルティンクル ( No.5 )
- 日時: 2012/03/22 20:23
- 名前: ざう ◆9/FLiib5HA (ID: ELEtmaFx)
3
二人はおかしいと思った。普通の木は動けないはずだ。それにさっきまでウィスピーウッズは二人のことを追ってきてはいなかった。なぜ今ここにいるのか、わからなかった。
「なんで木が動くの……!?」
「……前に動いたことがあるんだよ……」
カービィの話では、以前ウィスピーウッズと戦った時、カービィを追いかけるために動いたことがあるらしい。それだけでなく、このウィスピーウッズはいつも違う場所にいるため、知らないうちに動いていると思われるらしい。
動く木なんて聞いたことがなく、二人は顔を青ざめながら呆然としていた。
「!!」
今度は逃がさない、とでもいうかのようにウィスピーウッズは今度は口から竜巻を出す。いきなりの攻撃に、カービィはかわすものの、二人はまともに攻撃をくらい、地面に叩きつけられた。
「痛たたた……」
アルは後頭部を抑える。ウィスピーウッズは先ほどよりかなり攻撃的になっていた。このままではどうすることも出来ない。
カービィは辺りを見渡す。何か使える物はないかと探している。すると、ロケットの近くの物に目が行った。
「これだ!」
「! カービィ……?」
カービィは壊れたロケットの一部分の欠片のようなものを見つけると、小さかった口は大きくなり、たちまちそれを吸いこんでしまった。
「ちょ、ちょっとカービィ!?」
「なにやってんだ!?」
二人はカービィの取った行動に驚いた。そして、吸い込むだけではなく、それをカービィは飲みこんでしまった。
ただでさえロケットの物は危険で、今カービィが飲み込んだものも勿論危険だ。飲み込んだら怪我をしてしまう。二人がそう思ったその時、カービィの体が光のようなものに包まれていった。
「カッター!!」
次に二人がカービィを見た時、カービィの姿が変わっていた。頭には目のついた黄色い帽子を被り、手にはブーメランのようなものを持っている。
物を吸いこんで、飲み込む。この動作をしただけなのに、カービィの姿は変わってしまった。二人は何が起こっているのか理解できなかった。
ウィスピーウッズは更に怒り、三人に向かって毛虫を落としてくる。するとカービィは毛虫に向かってブーメランを投げ、毛虫にあてると、毛虫はバタバタと倒れた。
「…………」
二人は口を開けながら呆然としていた。開いた口が塞がらないというのはこのことかもしれない。
ウィスピーウッズに焦りが見える。カービィは戻ってきたブーメランをしっかりと取り、すばやくウィスピーウッズの目の前に来てブーメランを構える。
「カッター滅多切り!!」
カービィはブーメランを自由自在に扱いウィスピーウッズに連続攻撃する。
ウィスピーウッズも耐えられなくなったのか、大きな音を立てるとウィスピーウッズは目から涙を流し、もう動けない状態になった。
「大丈夫、二人とも?」
「…………あっ、うん……」
カービィの言葉で二人は我に返った。カービィは元の姿に戻ると、先ほどの装備は星となりやがて消えた。
「そういえば、二人にはまだ言ってなかったね。……ボクはね、物を吸いこんで飲み込むことで“コピー”をすることが出来るんだ」
「コピー能力ぅ?」
————三人は、すぐそばの大きな切り株に座っていた。
「コピー能力っていうのは、物を吸いこんで飲み込むと使えることがあって、様々な技を使うことが出来るんだ」
「へー……」
カービィの説明に納得しつつも、二人はとんでもない方に出会ってしまったような気持ちだった。
結局、ロケットはどうすることも出来ないことがわかった。修理とはいえ、作りなおしにもなるかもしれない。それに何日、何ヶ月、何年と時間をかけなければならない。
「しばらくここで生活することになるのかぁ……」
二人はう〜んと考え込む。ここで生活していくとはいえ、まず住む場所を探さなければならない。それを探すのにも何日と時間がかかるかもしれない。
二人の困る様子に、カービィは先ほど言おうとしてたことを思い出した。
「ねぇねぇ、アル、サン」
「んー、どーしたの?」
「こことは別の方角の森にね、空き家があるんだけど……そこに行ってみない?」
二人は、カービィの言っているこことは反対方向の森に向かった。カービィの後を着いてしばらく歩いて行くと、別の森についた。先ほどの森より、少し薄暗い怪しい雰囲気があった。
怪しい森の奥をさらに超えて行くと、森の中なのに日当たりのよい、小さいが花畑のある広場のような所に出た。花畑の中央には、二階建ての、なかなかの広さの家が建っていた。
家の中に入ると、埃っぽくて二人は咳をするが、空き家とは思えないほど綺麗で、家具もそのままであった。
「これ本当に空き家なの?」
「ちょっと埃っぽいが……家具も充実しているし、生活していくのに全然不便じゃないな」
「何ヶ月か前にね、ここを見つけたんだ。ここはあまり人気がなくてね、この花もほとんど萎れていたから、時々ここにきて花の世話をしてたんだ」
けれど家の掃除までは手をつけてなく、埃だらけだった。でも、少し掃除をすればすぐよくなるくらいだった。
二人は、ここの家に住むことに決めた。そして、花の世話も二人に任された。ロケットのある森からは遠いが、家が見つかっただけ良いと二人は判断した。
その後二人はカービィと別れた。家は、住むと行ってもまず掃除をしなくてはならない。二人はまず家の中にある掃除用具を使い、家の掃除を始めた。
- Re: 【星のカービィ】月のアルティンクル ( No.6 )
- 日時: 2012/03/23 19:17
- 名前: ざう ◆9/FLiib5HA (ID: ELEtmaFx)
4
陽が西に沈み、星たちが煌めく夜。二人は家の清掃をほとんど済ませて一段落ついていた。
二人はリビングのソファに座り休憩をしていた。夜になり、家の中も、外も真っ暗。
サンは、部屋のスイッチを手探りで探す。それらしきものを指で押すと、いっきに部屋は眩しいくらい明るくなった。
「うー、明るいなー」
「電気もつけずに作業してたからなー。でも、こんなに綺麗になったんだな」
辺りを見渡すと、埃っぽい部屋は綺麗になり、過ごしやすくなっている。二人はまだ見慣れない家を見てそわそわしていた。
不意に、ぐーという音が聞こえた。その音はアルの腹の音だ。アルは腹を抱えてぐったりとしている。
「お腹減ったあー……」
「……とは言っても、今から街に行くか?」
この森は街からかなり距離がある。先ほどの森の方が、街に近かった。それに今は夜。二人は周りの景色に馴れていない。迷ってしまうこともあるかもしれないと考えた。
「……明日カービィに聞いてみよう。街の場所とか、この周辺のこととか、色々教えてもらおう」
「じゃあ晩飯はどうすんだよ?」
「…………」
アルはプププランドに来てから林檎は食べたものの、それから何時間と経っている。サンはプププランドに来てから何も食べてない。もちろんお腹は空いているが、まだ我慢は出来ている。
アルは少し考えると、その場から立った。何処かへ出かけようとしている。
「何処行くんだ?」
「……さっきの森には、林檎があったよね。この森にも何かないか、探してくるよ」
アルは顔色を悪くして、歩く姿もふらふらとしていた。長時間何も食べてないサンは体力を持ちこたえていたが、あれほど林檎を食べたアルは今にも倒れそうな状態だった。
サンはアルの左腕を掴み、「俺が代わりに探してくる」と言うと、アルのをソファに座らせ、家から出て行った。
「…………ごめん……」
アルは、自分より空腹なはずのサンに出かけさせ、申し訳なく思い、その言葉を小さく呟いた。
「んっ…………」
ソファに座っていると、段々と虚ろな目になり、アルの体は自然と横たわり、そのまま深い眠りについていった。
「ただいまー」
一時間後、家のドアが開き、サンは家の中に入る。いくつかの林檎を抱えていたため、林檎がひとつ、床に転がり落ちた。
その林檎を拾い上げ、テーブルの上に置いた。その時、ソファの上でぐっすりと眠っているアルの姿を見た。
「……せっかくさっきの森まで行って林檎を採って来てやったのに」
はぁ、とサンはため息をつくと、二階に上がり、ピンク色の可愛らしいタオルケットを取ってくると、再び一階に戻り、アルの上からタオルケットを優しく包み込むようにかける。
アルはとても気持ちよさそうな顔をしている。その顔を見て、サンは欠伸をすると、自分も別のソファに体を預け、そのままぐっすりと寝てしまった。
————ポップスターは他の星たちより、何倍もの光を放っている
悪いモノを近づかせないほどの、眩しい光を放っている————
- Re: 【星のカービィ】月のアルティンクル ( No.7 )
- 日時: 2012/03/27 07:24
- 名前: ルルP (ID: SZdn/z4g)
できれば、ドロッチェも出して欲しかったです。(T—T)
- Re: 【星のカービィ】月のアルティンクル ( No.8 )
- 日時: 2012/04/02 14:54
- 名前: ざう ◆9/FLiib5HA (ID: RmDYGEG2)
>>7 ルルPさま
ドロッチェさんは今の所出す予定はないです^^;
すみませんm(_ _)m
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