二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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NARUTO-夜光伝
日時: 2013/10/02 12:48
名前: 銀春 (ID: mKkzEdnm)

はじめまして 銀春です

初ての小説なので、
文が 読みにくかったり なんかします
…と言うより 元々 、文系派では 無く 理系派なので長文を余り書いていないので 若干 変な文だったりすると思いますが

どうか温かい目で見て下さいm(_ _)m

~注意~
・オリ主です






第0話 :オリキャラ(主人公)>>1
第1話:あの日の約束>>3
第2話:預かる者 預けられる者>>4
第3話:濡れ衣を背負う一族>>5
第4話:今とこれから>>6
第5話:初めてのおつかいinサスケ>>7
第6話: サスケvs猫!?肉球をめぐる鬼ごっこ>>8

Page:1 2



Re: NARUTO-夜光伝 ( No.4 )
日時: 2013/08/10 15:04
名前: 銀春 (ID: VJEgN8CS)


【預かる者 預かられる者】
何故か‥しばし…気まずい沈黙が流れた。
初めに沈黙を破ったのは、ハルだった。
ハルは、ゆっくりと立ち上がり声のした方へと目をやりながらクナイを手に持った。
「…誰?‥」
行き成り狐は、ククククッと笑い出しハルの目の前まで歩み寄ると少し呆れた目でハルを見上げた。
「誰と申されてものぉ~呼び出したのは、紛れもない主じゃろうが」
狐の姿を見てハルは、驚いた。
さっきは、陰に隠れ 形と大きさが     、何となく確認出来る程度だったが、歩み寄って来た狐は、銀灰色のいわゆる銀狐
確か 毛皮は、高級品だった気がする。
だが、それよりも目を引かれたのは、鮮やかな赤色の稲荷狐のような柄だった。
狐は、やれやれと言いゴボンと咳払いをし、その場で 今度は、さっきのと違い深々と頭を下げ 再度 挨拶をした。
「我が名は、クレハ 代々この内葉一族に仕うる口寄せ獣の一つで我々は、この内葉一族の歴史と秘密を先代より守っている‥まぁ〜ざっくり言うと、門番とでも言うかのぅ〜」
「…‥えっ!…あっはぁ‥わ私は、内葉 ハル…(‥口寄せ獣?‥一族の歴史?‥…秘密?…‥)」
外見は、落ち着きを装っているが、完全に目が泳いでいる。
「(やれやれ…やはり、まだまだ子供じゃな   完全に心の内がバレバレじゃわい)ふむ‥混乱してるようじゃのぅ~‥まぁ、いきなり全て理解せよと言うのも無理な話…じゃしな」
ハルを見たままクレハは、少しバカにした様に笑った。
それを見ていたハルは、軽く深呼吸をすると同時に肩の力を抜きゆっくり目を閉じと考え始めた。
しばらくしてハルは、目をゆっくり開け目の前にいるクレハを見据えぼそっと…分かった‥と言い部屋にある障子へと向かった。
「…へっ?(何が‥分かったと?)」
余りにも予想外の答えにクレハは、思わずマヌケな声を出していた。
だが、ハルは まるで聞こえていない かの様に無言で障子の戸を片方だけ開けた。戸を開けると同時にスゥーと冬の面影の残る初春の冷たい外気が身体を包みこむ。
辺りは、日がとっくに暮れ薄暗く
空は、淡いオレンジから藍色へと移り変わり
やがて、深い濃藍へと落ちて行った。
「‥今日は 朧月か…」
ポツリと空を見上げ呟く
月明りに照らされ 白銀色の髪がより光を増し
夜風に吹かれショートヘアがキラキラとなびく。
その姿は、とても妖美でいて…とても淋しく見えた。
と、行き成り
「なぁ‥クレハって元々 父の口寄せ獣だったん だよな」
空を見上げたまま言うハルに 何じゃ突然?と若干 顔をしかめながらもクレハは、答えた。
「勿論、その通りじゃ。わしら は、代々 族長の家系に仕えておる。無論、主も例外では、あらぬぞ」
「じゃぁ…私の父ってどんな人だった?」
「(なんじゃ?…行き成り…まぁ、良いか‥)そうじゃな〜教えてやってもよいんじゃが、それには、一つ条件がある」
「‥条…件?」
「うむ、条件じゃ」
「……?」
ハルの頭上にクエスチョンマークが見えた気がした。
「なぁ~に、簡単な事じゃよ わしが一族の事を教える代わりに主にわしの命を預けたいんじゃ」
「・・・・いっいの・・預けるって、はあああああああぁぁぁ!!!!!ざけんなっ!!!!」
叫ぶと同時に後ろへ少し仰け反ったまま、ハルは、その場で硬直してしまった。
クレハは、悪戯じみた笑みを浮かべながら続ける。
「何じゃ、不満か?」
「だっ‥何でお前の命を預んなきゃいけねぇんだよ!!!!だって私は‥」
急に 口ごもり拳を握る手に自然と力が入る。
「‥無いんだ……」
「何がじゃ?」
「私は、お前の命を預かる……資格なんて無い!」
「ほぉ〜無いか…それは、主が弱いから守りきれぬ と、」
その言葉にハルは、ビクッと体を震わし クレハから目を逸らし無言で頷く。手元を見ると握っている拳が震える。
それが、自分への怒りからなのか またしも、あの日に植え付けられた恐怖からなのか は、分からない。
が、クレハは 構わず続ける。
「主は、どうしたいんじゃ? また、逃げるのか? また、現実から目を瞑り周りにビクつきながら生きるのか?どうなんじゃ!ハルよ!!」
行き成り声を荒げたクレハに驚き顔を上げた。
クレハは、何も言わず見つめる。
ただ まっすぐハルを見つめるその瞳には、何故か凛とした優しさのような ものを感じた。
とその時、突然、突き刺す頭痛と共に何処かで聞いた事のある 声が頭の中で何かを囁いてくる。誰かは、分からない。でも、その声は 頭に響く様に確かに聞こえる。

”消せ 消せ 消せ 消せ 消せ 消せ 消せ 消せ 消せ 消せ 消せ” と頭の中で 木霊す様に
何度も 何度も
同じ単語が 繰り返し 繰り返し‥聞こえる。

前にも、こういう事は、あったが精々 痛みで視界がぼやける程度で何とか我慢できていた。
だが、 今回のは 違った。
頭痛と共に禍々しい何かが、自分の中に入って来る感覚。

「……‥まれ」

グラリと視界が回り そのまま しゃがみ込み 耳を塞ぐ様に頭を抱え込み何かを呟いている。
「?(何じゃ?)」
「…‥れ…‥黙れ!黙れ!黙れ!!!」
「?(何が起こっておるのじゃ?)」
クレハがあれこれ思考を巡らせていると
何時の間にか辺りがシーンと静まり返り 荒い息使いだけが聞こえた。
「…はぁ…はぁっ‥はぁ…はぁっ…はぁ(‥チッ…何だよ、こんな時に・・・何だってんだよ)」
頭を抑えフラフラと立ち上がり"大丈夫だ"とクレハに無理やり笑ってみせた。
「‥‥悪い…話の腰‥折っちゃったな…えぇっと、確か …」
「おおっおいっ!あまり動くで無い!!一先ず座れ!話は、それからじゃ!」
あぁ‥分かったと言いながらその場に座り再びクレハを見つる。
「で?何じゃ?」
「まず、私は お前を……信用してもいいのか?」
「信ずるも、信じぬも 主の自由にせぇ 初対面で行き成りで変かもしれんが わしは、主を信ずるし わしらは、主のお父上から主のことは、色々聴いておるからのぉ」
「‥分かった、じゃぁ 最後にもう1つ」
「何じゃ?」
「何故 一族について話す代わりに何故 お前の命を預んなきゃいけないのか もし、私がお前の命を預かるのなら お前に私の命を預ける」
そう聞くとクレハは、ニッと笑った。
「ククッ‥エグいのぉまったく…(1つでは無く 2つでは、無いか…じゃが、気に入ったぞ 流石かのぉ 鳩が烏を産んだか…)」
「当たり前だろ、私だけに背負わせんな!これで、フィフティ フィフティだからな!」
と言いながらハルは、ニッと笑う。
「やれやれ‥今回は、わしの負けじゃ(こりゃぁ…烏では無く、狐か?)」
クレハがククッと苦笑していると、ハルが何か言いたげな視線に気付き ハルの方へ向き直った。
「で?」
「?…で?、何じゃ?」
「だ~か~ら〜一族の話しっ!!」
「うむ、その話しは、明日じゃ!今晩は、はよ 寝ろ!」
そう言いクレハは、フゥーと息を吐くと
スノーダストの様なキラキラとした光が飛び散り、辺りを包み込んだ。
「えっ、ちょっまっ……」
辺りが、次第に ぼやけ始め 次に、物凄い眠気が襲った。フラッと傾き床にぶつかる寸前てクレハが下に回り込み回避した。
そして、そっと床に寝かせ頭を撫でた。

「‥おやすみ、一族の遺産よ」

そう言うとクレハは、狐の姿から人の姿に変化し 羽織っていた着物をそっとハルに被せた。



Re: NARUTO-夜光伝 ( No.5 )
日時: 2013/08/03 00:58
名前: 銀春 (ID: 8.dPcW9k)

随分と間が空いてしまいました。

言い訳ですが "部屋で掃除をやっていたら 下書きをゴミと一緒に捨ててしまい 初めからやり直し" と、言う事になり遅れてしまいました(ーー;)
……スミマセンm(_ _)m
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【濡れ衣を背負う一族】

「…どこ?」

気づけば、辺り一面が 真黒に塗り潰された様な場所に居た。まるで、漆黒の闇に飲まれたかのようで 暗く、ゾッとする程の静寂が辺りを支配していた。
しばらくすると、遠くからカサカサと何かの音が耳を通っていく。

「人の…こ‥え…?」

聞こえる声は、次第に大きくなり やがて はっきりと耳に響いた。



『お前らのせいだ』



突然、後ろから モヤのかかった低く木霊す様な声がした。

「誰だ!!」

声につられ振り向くと
そこには、人の陰が浮かび上がった様な黒く半透明な物がゆらゆら と揺れ立っていた。

「‥誰だよ!お前!!」




『何でうちの主人が…』





また、後ろから声がした。
だが
声は 、甲高く何処か女っぽい。
「っ…!!(‥何だよ こいつ等)」
気づけば四方を黒い陰が塞いでいた。

「‥何なんだよ(‥‥睨まれてる?)」




『返せよ‥俺の家族を返せ!!』

『あんた等のせいで、あんた等のせいでうちの子は!』

『お前らが出ていれば、こんな事には…』





「 ......‥‥。(どいつも こいつの好き放題 言いやがって…)」








『この‥鬼子』








『お前のせいで長はっ!!』

『何で、こんな子が産まれたの?』

『邪魔なんだよ』

『ちっ近寄るな‥近寄るな!こ、この鬼子!!』






『鬼子』

『鬼子』

『鬼子』

『鬼子』

『鬼子』

『鬼子』

『鬼子』

『鬼子』



陰は、口々に言う。
「一々うっさいんだよ……」
無意識に拳を強く握り締めた。次第に視界が霞む。

陰は、歪み
声は、不気味に 混じり合う
陰は、口を揃え言う。





”鬼子”と





「‥…だ...‥まれ…………黙れ!黙れ!黙れ!黙れ!!!!」
叫ぶと同時に霞んでいた視界が突然 開けた。寝ぼけてモヤついた頭で何とか、今の状況を整理しようと辺りを見回した。

その時

部屋の外の廊下から障子を開け何か青色の様な者が勢いよくハルに抱きついた。
「んぐっ……だっ誰?」

「おはようございます 主殿!!」

露草色の髪をした 十代後半と思われる青年は、抱きついたまま目を輝かせながらハルに挨拶をした。
「あっ‥あぁ……おっおはよう…(‥誰だ こいつ?)」
ハルが挨拶を返すと少し驚いた表情になり、しばらく ポカンとしていた。
が、次にパァァッと顔が輝いて再度ハルに抱きついた。
「…ぃゃ、それより誰ですか?(本当 誰こいつ?)」
ふと、廊下側から気配がし振り向くと
そこには、墨色の着物を着流した茜色の長髪の二十歳半ば位の男が障子に持たれ掛け ため息をついていた。
「………(うわっ、何か また知らないのが出てきた。)」

「まったく…‥お前は、一体 何をしているんじゃ?シグレよ」
シグレと呼ばれる青年は、ちぇ〜と言いながら渋々ハルから離れた。
「まったく、何のために逆口寄せをしたと思っているんじゃシグレ」
「……(‥逆口寄せ?......ってか、何か ……勝手に話が進んでいる様ないない様な……)」

「へいへい、分かってますよ 話すんでしょ!話す………………………………………………………ったく、口うるせぇ〜年寄りだな‥まったく」

「…おい!(聴こえて無いのか? ……っと、しかし、シグレって 奴 口悪いな~‥まぁ、私も人の事は、言えたもんじゃないが……アレよりは、マシだろうな…………多分)」

「何じゃ?聴こえ なかったんじゃが、もう一度言ってくれんか?」

「おい!(絶対、聴こえてんよな!って言うか ……コレ 絶対、聴てんよな!!)」

「べっつに〜何も言ってませんよ〜」

「…………そうかでは、話を?」

突然の殺気に話をやめハルを見た。
「おい ゴラァ、テメェ等 無視すんじゃねぇよ!クレハ!」
顔は、笑っているが周りのオーラがマジギレ寸前を知らせている。
「んぬっ…すまん、何じゃ?」

「まず……何で人に変化してんの?」

「ふむ、それは のぉ~気分じゃ」
クレハは、そう言いハルの横へ腰を下ろした。

「きっ気分!?…じゃじゃぁ、このシグレってのは、誰?」

そう言いハルは、シグレを見た。

「なっ!主殿、何故 俺の名を知っておられるのですか?」

「えっそれは、さっき……クレハが(あれ?何かさっきとキャラが違うような…いや、元々そんなキャラなのか?)」


ゴホン!!!!!


大きな咳払いでハッと、我に帰りクレハを見た。
「色々、脱線したが 本題に戻るぞ!」
そう言いクレハは、ハルの方へ向き直した。
「主よ ここからは、大事な話じゃ!心して聴け!!」




Re: NARUTO-夜光伝 ( No.6 )
日時: 2013/02/28 14:36
名前: 銀春 (ID: VJEgN8CS)

【今とこれから】

もう3月中旬だというのに まだ、外を吹く風は冷たく
少々楯突きの悪いふすまの隙間から中庭に小さく咲いた白梅(シラウメ)の甘酸っぱい香りという小さな春の便りと共に冷たい風が部屋へと吹き抜けては、また何処かへ行ってしまう。
横を向けばクレハが相変わらず真剣な表情のままこちらを見つめている。

「主よ…その、なんじゃその…(やはり、まだ……もう少しこのままでも……)」

「なぁ〜話ってなんだよ?」

「……。」

「クレハ?」

「あ、いや…やはり何でもない、さっきの話は忘れてくれぬかのぉ〜。」

そう言いクレハは、笑い何処かへと行った……いや、ただ何かを誤魔化した。それだけは、雰囲気で何となくたが読み取れた だが、ハルはあえて気づいてないフリをした。

「あっそ、じゃ そろそろ行ってもいい?あんま長居するとおばさん達とかが、“いろんな意味”で心配とか迷惑とか多分していると思うし(今日は、確か…家に居るのは、サスケとおばさんの2人だけか……)」

じゃぁ〜また〜と笑い軽く手を振るとそのまま振り返らずにうちはの敷地の方へと足を進めた。

「おい!じじぃ!!」

ハルが行ってしばらくして今まで黙っていたシグレが奥のクレハがはったであろう部屋へ勢いよく入ってきた。

「……いざ、会ってみるとのぉまだ、継ぐにはやはり幼すぎる…それに、あの継承の義に耐えきれるとは思えんのじゃ」

ふぅ〜と小さくため息をつきながら立ち上がり中庭の見える廊下へ出た。横を見るとシグレは、拳を固く握り締めていた。

「…………あいつは、そんなに弱くない。」

「?…お前も知っておるじゃろぅ あれは並大抵の精神では出来ない。それにもし失敗すれば精神崩壊は、免れぬ…それに成功したとしても大半は、そのせいで全くの別人のようになった者もいるくらいじゃ“それくらいは、お前も分かっているはずじゃ”」

「ごちゃごちゃ、うっせぇんだよ!(あんたにあの子の何が分かんだよ) んなことくらい俺だって分かってんだよ!(俺はあんたよりは、知ってんだ)」

「わしも主が何も弱いとは言ってない…じゃが、主は既に何かを抱えてこんでる様な気がしたのじゃ」

「なんだよ抱えているものって?」

「知らんよ。わしにも分かるモノと分からんモノがある。」

「なんなんだよ、結局なにが言いたいんだ?」

「ように何も知らなくともただ笑っていてくれれば、今はただそれだけで良いそう思っただけじゃ」

言い終わるとクレハは、外を見上げた。それにつられシグレも上を見上げた。
見上げた空は、雲一つないどこまでも高くどこまでも青く透き通ったそらだった。

Re: NARUTO-夜光伝 ( No.7 )
日時: 2013/09/02 19:15
名前: 銀春 (ID: VJEgN8CS)

すぐにできると思っていたのですが、かなり間が会いてしまいました。……スミマセン。。(−_−;)
今回は、第1話の時間枠 での話です。
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【初めてのおつかいinサスケ】

朝、鳥の声で目が覚めた。
ふと、向かい側にある窓から外を覗くと辺りは、白くキラキラと光る空に薄暗くぼんやりと照らし出されていた。何故か、この空を見ると1年前から突然一緒に暮すことになった奥の部屋にいるアイツを思い浮かべてしまう。別に、アイツの事が嫌いって訳じゃないけど好きでもない。正直どうでもいいヤツってだけだ。でも、アイツが一緒にいると兄さんは、いっつもアイツの事ばっかでオレの相手を全然してくれない。
……だから、ずるいなぁ〜とは思う。
だからなのかは分からないが、何となく朝日の昇りかけている白銀色の空にアッカンベーをして部屋を出た。家の中は、優しい静寂に包まれていた。ダイニングには、いつものようにアイツ以外は皆いた。
「おはよう。兄さん、父さん、母さん」
「おはよう、サスケ」
「おはよう。」
「あら おはようサスケ今日は、一人で起きれたのね」
そう言い母さんは、台所から顔だけをこちらに向けて笑っている。それにつられて兄さんまでもが笑い出した。
「んだよ、オレだって4月からアカデミーに通うんだから、これくらいの事1人でも出来るよ」
と胸を張って言うとまた、母さんと兄さんに笑われた。
「いや、すまない……つい、な」
「ほらほら、早く朝ごはん食べちゃいなさい」
「う…分かったよ」
「今日は、出かけるからちょっと急いでくれないか?」
そうイタチが言うとサスケは、驚きのあまり思わずテーブルに乗り出してしまった。
「ぇえ‼きっきき聞いてないよ‼」
「……何がだ?」
「だっだだだって今日は、兄さん休みだっ…て……」
「そうだが、どうしたんだ?」
「えっ?えぇ…」
あまりに不成立な会話にあたふたとしているサスケ見て思わず吹き出しそうになる笑いを周りに気づかれなようにこらながらイタチは言った。
「今日は、オレと一緒に空区までおつかいだ(サスケは、オレのお供なんだがな)」
とサスケを見ると口を開けポカーンとしていたが、言っている意味を理解し始めたのか次第に目をキラキラと輝かせながら やった!兄さんと一緒におつかいだ〜!!と喜びだした。
「サスケ!台所ではしゃいでないでパッパッと朝ご飯 食べちゃいなさい!」
何かの威圧感を横から感じたサスケは、恐る恐る横上を振り返るとそこには、仁王立ちをして腕を組む母さんの姿があった。笑顔をひきつらせながらサスケは内心ヤバいと思いいそいそと席につき朝ご飯を食べ始めた。早く出かけたいという思いで大急ぎで食べ終えようとがっつくサスケを見て苦笑しながら母さんは苦笑しながら注意しようとしたが…
「うぐ…ゲホゲホッゲホッがっがあさん、みっ水!」
どうやら既に食べ物を喉につまらせてしまったようで見るとすでに咳き込んでいた。
「ほらみなさい!…はら水よ」
差し出された水を慌てて飲みほしホッと一息をついたサスケをイタチは、苦笑しながら見た。その視線に気づいたのかサスケは、顔をムッとさせながら見返してきた。
「なんだよ兄さん(もしかして……バカにされてる?)」
「いや…なにでも(相変わらず せっかちだな)」
サスケは、父さん似かなと思いまたイタチは苦笑しながら母さんの方を見た。それに気づくと母さんは、にこっと笑いサスケには見えないようにウィンクをした。
「あら?サスケ急がなくていいの?急がないと…」
「ぁあ!!」
母さんがイタズラっぽく笑うとサスケは、慌てて自室へと向かっていった。
しばらくしてイタチは立ち上がり、いってきますと笑いながら台所をあとにし玄関へと向かった。玄関には、もうすでにサスケがまだかまだかと待っていた。そして、向かってきているイタチを見つけた瞬間ぱぁっと目を輝かせながら早く早くとせかし始めた。そんなサスケに苦笑しながらとにかく落ち着けとサスケの頭に手を置きながら言った。
「それに、暇していたらハルも一緒に連れて行こうかと思うんだが…サスケちょっと呼んで来てくれないか?」
と言うと明らかに嫌そうな顔をしてイタチを見た。
「え〜アイツも行くの?(せっかく兄さんと2人で行けると思ったのに…)」
「暇してたらな」
しばらくお互いを見つめ合った後、ハァ〜とため息をつきながら渋々呼んでくるよとハルのいる部屋へと向かった。イタチは、ハルを呼びに行ったサスケの後ろ姿を見ながらやれやれと小さくため息をついた。
「チッ……何で兄さんはいっつも…そりゃあ〜何かアイツの家が今なんか大変なことになったって事は知ってるけどさっ…だからって兄さんも母さんも父さんもアイツばっか…」
などとぶつぶつと言いながら今から会いに行く人物に対して怒りをぶつけていた。
と…言っている間にいつのまにか目的地の目の前にちいていた。内心やだなぁ〜と思いながらもなるべく顔には出さないように気をつけながらドアを勢いよく開けた。
「おい!起きろ!!」
そう言いベットがあるであろう処を睨みつける。部屋の中は、朝だというのにカーテンが閉め切られているせいなのか、やけに薄暗い。しばらくして、目もこの暗さに慣れ始めたころようやくハルが動き出した。
「あぁ〜おはよ〜」
と寝ぼけた声がサスケのイライラをさらに悪化させる。
「おっせぇ〜よ!さっきから何分経ってんだよ!(何でこんな奴を兄さんも母さんも父さんもまで アイツばっか、かまうんだよ)」
と言いながら時計を何度も繰り返し見ていた。と、突然 視線を感じたサスケは、視線へと向き直すといきなりハルと視線が合った。その瞬間、背筋がゾクっとした。サスケは、ハルの瞳が苦手だ。ハルの銀色の瞳は、キラキラと光が反射して確かに綺麗だと思う。だが、その瞳の先には、何も映ってないようどうしても見えるのだ。見ているようで見てなくて、見ていないよう実は見ている。そんなハルの瞳がサスケは苦手なのだ。だからなのか目が合うといつも冷や汗をかいている気分になる。…本当は、怖かったのかもしれない。
「あ!あ…あのさぁ……オレこれから兄さんと出かけるんだけど…(あっ…目そらされた)…行く?」
何故かは分からないが明らかに視線をそらされた。
「(えっ…もしかしてオレ今、思った事が顔に出ちゃってんのか?…何で目をそらすんだよ!)」
「今日は、ムリだ」
とハルがボソッと言ったのが聞こえた。
「(アイツが来ない)うんじゃ〜(今日は、兄さんと一緒だ!)兄さんには、オレから言うよ!じゃっ!!」
と手を振りイタチの待っている玄関へと急ぎ足で向かった。部屋を出るとき一瞬、何故かハルが悲しそうな顔をしていたような…気がした。サスケは、まさかなと思い気のせいだと自分で自分を納得させた。
「ずいぶん早かったな」
「まぁね」
「…ハルは、どうしたんだ?」
「今日は、ムリだってさ」
「…そうか」
そう言うとイタチは、さっさと玄関を出て行ってしまった。その後を あっ待ってよ兄さんと言いながらサスケがその後を追ってかけていったのだ。

Re: NARUTO-夜光伝 ( No.8 )
日時: 2013/10/02 12:58
名前: 銀春 (ID: d1Bequrp)

ギャグ気味の話は、相変わらず自分には 向いていない…気がしますが、頑張ろうとは思います(・_・;
更新は、12月中旬ごろになると
思います……多分…また、遅れるかもしれませんが…( ゜д゜)

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