二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【黒バス】微笑みの悪魔
- 日時: 2012/06/10 10:24
- 名前: 雛苺 (ID: fxhCNxuy)
お久ぶりの方、はじめましての方。
どうも、雛苺です。
久しぶりの新スレ!
今回は黒子のバスケでいきたいと思います←
ぐだぐだな小説になると思いますが、温かく見守ってください☆((殴
主人公紹介↓↓
○白山 千秋/しろやま ちあき
・性別をごまかして男バスでプレーしている。(協会はOK済み)
脚力がハンパなく、ジャンプ力が凄まじい。山の中で育った。
地面を一度蹴れば、木の枝に上れる。
天才。天性のバスケットプレーヤー。
・所属校は誠凛。元帝光中バスケ部。
・性格は気さくで明るい。バスケ大好きで頭もいい。
人懐っこくて、嫌われても好かれても関係ない。
ハッキリ言えば変人。
・身長は低め。常にバスケが出来る動きやすい恰好をしている。
こんな、中二病くさい主人公ですが温かく見守ってください。
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- Re: 【黒バス】微笑みの悪魔 ( No.2 )
- 日時: 2012/06/11 18:06
- 名前: 雛苺 (ID: fxhCNxuy)
第2Q 突然の転入生
「はーい、席つけー」
やる気の感じられない担任の口からは、お決まりの言葉が発せられた。定番の言葉に千秋は廊下で笑いを噛み締める。
「今日は転入生が来てます。皆さん仲良くするように、転入生入れー」
扉を開けて、中に入れば生徒たちはざわめく。そのざわめきは、新しい生徒に対してだけではなくただ純粋に千秋の恰好に驚いていた。千秋は制服ではなく、先ほどの恰好のままだった。
「転入生の白山千秋でーす。ここに来る前にはアメリカに居ました。まぁ、中2の途中から向こうに行ってただけなんで英語ペラペラって訳じゃないからどーぞよろしく」
その注目度の中淡々と自己紹介できるのはある意味才能かもしれない。クラス内を見回す千秋の視線に1人の生徒が止まる。その生徒は、信じられないほど影が薄くヒドイ場合は見えない。その生徒も千秋を見て驚いていた。
「えー、じゃあ白山はあそこの一番後ろ・・・火神の隣なー」
「はーい」
軽い返事をして、指定された席へ真っ直ぐ歩く。
「・・・どーぞよろしく」
「ん?あぁ」
赤い髪をした火神大我は一度千秋に目線を向けて返事をした。
「お前、バスケやってんの?」
「ん?あぁ、そーだよ」
「へぇ・・・大変じゃねぇ?」
その大変の意味は多分身長だろう。千秋は一応女。なかなか身長が伸びないのが悩みだった。しかし、千秋はにっと笑う。
「だいじょーぶだよ。・・・ボクには足がある------ねぇ、テツ?」
口元に笑みを浮かべたまま、大我の前の席に座る男子生徒へと声をかける。
「お久ぶりです。”アキ”」
「黒子、知り合いだったのか?」
「はい。アキは-------------」
「お前らー、授業中だから後でやれー」
黒子テツヤの言葉は担任によって遮られた。
「まぁ、部活の時にでも教えてあげるよ」
千秋の顔に浮かんだ笑みの意味を大我は、約束通り部活の時間に知ることになる。
- Re: 【黒バス】微笑みの悪魔 ( No.3 )
- 日時: 2012/06/12 15:09
- 名前: 雛苺 (ID: fxhCNxuy)
第3Q 部活での自己紹介?
「・・・という訳で、今日からバスケ部に入った白山君よ!」
「どーぞよろしくー」
バスケ部のカントクである、相田リコの言葉のあとに笑顔で言う千秋。
「おい白山、授業中のアレ、何なんだよ」
「あーアレね・・・テツが言ってよ」
「分かりました」
3人の言葉に周囲は戸惑いの表情を浮かべる。千秋に頼まれた黒子は、バスケ部全員に聞こえるように一歩前へ出る。
「アキ・・・白山千秋さんはボクのかつてのチームメイトです」
「え!・・・ってことは・・・帝光中バスケ部ぅぅぅ!?」
「あははー、そーなるねぇ」
一気に注目を浴びて、笑う千秋。しかし、誰よりも帝光中と聞いて反応したのはこの男。
「なるほどな・・・んじゃまぁ、挨拶代わりに1on1やろうぜ」
「なんでだよっ!」
キメ顔で親指を立てる火神にツッコンだのは、眼鏡の男。誠凛の大事なポイントゲッター、クラッチシューターの日向順平。誠凛高校バスケ部の主将でもある。
「そんなん白山がいいって言う訳が----------」
「いーよん」
「いいんかいっ!」
軽く返事をする白山に順平はツッコむ。彼はボケが多い誠凛の大事なツッコミ役だ。千秋の返事に満足そうに笑い、火神はボールを取ってくる。
「本気、出せよ?」
「えー、どーしよっかなぁ」
にこにこと笑う千秋とにやりと不敵に笑う火神。2人が向き合うと火神は千秋にボールを渡した。
「先いいぜ?」
「・・・へぇ、いーの?後悔しない?」
「なに・・?」
「まぁ、後悔しないんならいーけど」
にっと猫のように笑って、ボールを一度突く。
「さ、始めよっか」
そう言うと、千秋は姿を消した。いや、消してはいない彼女の姿はもう既に火神の後ろ・・・ゴールに向かって走っていた。
「速い!」
千秋のダッシュを見て、驚きの声を上げる。リコは腕を組んで千秋を観察していた。
----------このままシュート、入るかなぁ?
後ろから追ってくる気配を感じて千秋は余裕を感じて笑う。過去に一度も彼女のダッシュに追いつけた者などいない。火神が追いつくより速く千秋は地面を蹴った。
レーンアップだ。確実に入る、誰もがそう思ったとき・・・そのボールが壁に向かって飛んだ。
千秋の真横には、肩で息をする火神。
「やってくれるじゃねぇか・・・!」
「へーぇ・・・追いつくんだ・・・こりゃ、本気を出さなきゃまずそーだ」
そう言って千秋は楽しそうに笑った。
- Re: 【黒バス】微笑みの悪魔 ( No.4 )
- 日時: 2012/06/12 15:21
- 名前: 雛苺 (ID: fxhCNxuy)
第4Q 1on1
ダムダムとボールをつく音が体育館を占める。千秋はこの音が、この空間が大好きだった。
「いくぜっ」
そう言って火神は千秋の横を抜いていく。その速さは、ただの高校生なら追いつくのが精一杯だろう。しかし、ココにいるのはただの高校生ではない。
「遅い」
その声と同時に火神の目の前に千秋が現れる。足音すらしなかった。
「なにっ!?」
火神が目を見開いたのと千秋がボールを手にして走り出した時は、ほぼ同時だった。
「くそっ!!」
「ほらほら、速くおいでよー」
舌打ちをする火神を千秋は更に挑発する。楽しそうに笑いながら。その表情に火神は更に苛つきながら手を伸ばす。
あと少しという所で、ボールに触れられない。先ほどからそれのくり返しだ。もう少しなのに、そのもう少しが届かない。
「ちっ!またかよっ!!」
「んー・・・遅い、し飽きた」
そう言うと千秋は構えた。
----------両ゴールの真ん中のラインで
「あそこから!?」
まるでスローモーションのように、千秋の手から放たれたボールは弧を描き・・・ゴールへと吸い込まれた。
体育館に静寂が訪れる。
「はい、ボクの勝ちね」
千秋は満足そうに笑った。ボールを拾うと人差し指で回す。
「結構楽しかったけど・・・やっぱり遅いね」
「んなっ!?」
「もっと足、鍛えたほうがいーよ?今後の為にもさー」
悪意なしで千秋は言う。それは嫌味ではなくただ純粋なアドバイスとして。
「変わってませんね・・・いえ、前よりも速くなったんじゃないですか?」
「んー、そーかも。結構遊んだしぃ」
「黒子っ!!」
順平に呼ばれて、テツヤは振り返る。順平の隣にはリコも立っていた。その瞳は輝いている。
「そいつは何者だッ!!」
順平が指した指の先には千秋の姿があった。
- Re: 【黒バス】微笑みの悪魔 ( No.5 )
- 日時: 2012/06/17 17:51
- 名前: 雛苺 (ID: fxhCNxuy)
第5Q 千秋の正体
「何者って・・・だからさっき言ったじゃないですかー。白山千秋ですって」
「そういう事を聞きてぇんじゃねぇよッ!」
不思議そうに首を傾げる千秋に順平が大きな声を出す。しかし、先ほどの順平の問いは、ほかのメンバーも同じだったようで順平の後ろに並んで千秋を見ている。
リコが一歩、前へ出た。
「白山君、君の脚力は普通の男子高校生をはるかに越えているわ・・・なぜ?」
「なぜってー・・・うーん、しいて言うなら家の場所かなぁ?」
「家の場所?」
「ねぇ、テツ」
「はい、アキの家は山の奥にあるんです。・・・ていうか、いつまでもボクを使って説明しないでください」
「あり、バレた?ごめんねー」
けらけらと悪びれもなく笑う千秋と困ったように息をつく黒子。ほのぼのとしているのは2人だけのようで、ほかのメンバーは言葉の意味が分からない。
「それと脚力、どう関係があるんだよ」
大我の問いに千秋は笑う。
「だから、ボクは毎日そこを走って登校したり帰ったりしてるわけ。つまり毎日脚力トレーニング状態ってこと」
なるほど!と周りが納得する。言いたいことが伝わって満足そうな笑みを浮かべる千秋と、まだ何か考えているリコ。リコは腕を組んだまま千秋を見た。
「ねぇ・・・貴方の過去、教えてくれる?」
「・・・なんで?」
「知りたいからよ・・・それを聞けばこれからの貴方の使い方が変わるわ」
真剣なリコの表情に、千秋は数秒間をあける。そしていつも通りニッコリと笑った。
「別にいーよ?テツ、よろしく」
「なんでボクなんですか?」
「自分の過去自分で話すとか恥ずかしすぎるっしょ!テツが言ってよー」
子供が駄々をこねるように言えば、テツヤは諦めたように息を一つついた。
「わかりました、お話します。僕らの過去を---------------------」
- Re: 【黒バス】微笑みの悪魔 ( No.6 )
- 日時: 2012/06/23 17:28
- 名前: 雛苺 (ID: fxhCNxuy)
第6Q
それはまだ、千秋たちが中学生の頃-----------------------
「おい、聞いてねぇぞこんな話ッ!」
「五月蠅い。そんなことは誰でも同じなのだよ」
荒々しく青峰が床を蹴る。それを緑間が同じく苛立った顔で止めた。場所は練習試合の会場。しかし、そこには・・・7人しかいなかった。しかもマネージャーを含めての7人だ。これではまともに試合など出来ない。
「集団インフルエンザとかなんだそれぇぇぇぇ!!」
「だから静かにしろと言っているのだよ!」
空に向かって吼える青峰に緑間が怒鳴り返す。その2人に割って入った勇者は。
「まぁまぁ、そんなに怒っても仕方ないじゃないっスか」
へらへらと笑う黄瀬を2人で殴ったのは言うまでもない。
「まぁ、黄瀬の言うとおりだろうね。今更なにを言ってもどうしようもならない」
冷静に言葉を紡いだのは、主将である赤司だ。それに興味なさげにまいう棒を食べていた紫原も乗っかる。
「そうだよ。人数もいないんだし、帰っちゃえば〜?」
「そういう訳にはいかないでしょう」
黒子は2人のやりとりを見て、呆れたように息をついた。とにかく人だ。黒子が全クオーター出ればいいのだが、それはいくらなんでも無理がありすぎる。それにこんな少数では、中に入れない。
そのためには、とりあえず人が必要だった。
「ねぇ、おにーさんたち」
「?」
突然聞こえた声に、7人は振り向く。
「あ?なんだお前」
「困ってるのー?」
フードを深くかぶり、顔を隠した少年へと青峰が近づく。かろうじて見える少年の口は孤を描いていた。
「だったらさ、ボクが助けてあげるよ」
「は?」
少年の言葉に、思わず間抜けな声が出る。それは青峰だけではなく、7人全員の思いを伝えたようなものであった。
「ボクの名前は白山千秋。バスケットプレーヤーだよ」
フードを取って、千秋は不敵に笑った。
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