二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- エリートジャック!!〜2人の天才〜
- 日時: 2012/08/12 23:06
- 名前: noeru (ID: GZNpcKWX)
初めまして、またはこんにちわ?!大量のスレ爆弾を抱え込んでいるnoeruです。
ちゃおで新連載(DX読んでる人はもうおなじみ?)が始まった『エリートジャック!!』にさっそくハマり、話を考え付いた(即興)ので書こうかな〜と思いました。
ここで注意!!
※世界観壊れるかも。
※設定と違う点、誤字脱字はまじ勘弁。
※他にも大量にスレを抱えている&自己チューなので不定期。
※作者悪ノリ大好物。
※出てくるオリキャラがおかしいです。
※毒吐きます。タイプは毒です。あれ、ポケ○ン?
スルー検定4級以上を取っている方なら安心して読めると思います(^_^.)もちろん取っていない方でも不快にならないように努力しますので、よろしくお願いします!!
- 第2話 天才の正体 ( No.2 )
- 日時: 2012/08/14 20:14
- 名前: noeru (ID: j67lwSI1)
ふいに、顔を上げた相川ユリアと及川ミリアの目が合った。
「相川ユリア。」
突然、ミリアが声を荒げた。クラスメイトは驚いてミリアを振り返った。ミリアの口元は怪しい笑みに歪み、左の手は眼帯をそっと触れている。眼帯に隠された右目も、隠されずに三日月のように微笑っている右目のようになっているのだろうか。
「オメガ高校1の天才生徒会長。そろそろ返してくれない?私の左目。最近また疼くのよ…左目。あなたに貰った、ううん。『お姉ちゃん』に貰った左目。」
きゃぁーっ!と何人かの女子生徒が悲鳴を上げた。眼帯に隠れた場所に左目がないと思ってるのかもしれない。ユリアはミリアをまっすぐ見つめて、一言こう言った。
「誰だっけ?」
昭和の漫画で言うと、ずっこけのシーンだろう。そうユリア自身は気にしても、怖がってもいないのだ。
「…相川ミリア。」
ユリアの目に、さっと恐怖の色が浮かんだ。
「10年前に交通事故で亡くしたのよね。双子の妹。そうでしょう?『ユリアちゃん』、『お姉ちゃん』…。」
嘲るような微笑み。眼帯が外れた。そこには、白濁した使い物にならない瞳があった。
「好きな花はガルデーニア。」
ミリアが呟いた。ユリアが微かに動揺したように反応した。
「好きな鉱石はアハート、好きな動物はギフトシュランゲ、好きな色はプルプルン、好きな星座はツヴィリング。…ミリアの好きなもの、なんでも分かるのよ?」
周りは何を言っているのかさっぱり分からないようだが、ユリアは分かっているようだ。そう、ミリアはドイツ語で喋っているから。
「それから、好きな名言。」
誰もが、その言葉に耳を傾けた。
「ギッシングの『お金で尊いものは買えないという、そういう決まり文句こそ貧乏を経験したことない何よりの証拠だ。』という名言。ミリアもそうだったよね。」
「私は双子なのよ。ユリア。」
ミリアは、勝ち誇ったように言った。
- Re: エリートジャック!!〜2人の天才〜 ( No.3 )
- 日時: 2012/08/21 16:48
- 名前: 佐藤 痲裡那 (ID: Zodo8Gk0)
まりなです。
もっと書いてほしいです。
- Re: エリートジャック!!〜2人の天才〜 ( No.4 )
- 日時: 2012/08/21 17:47
- 名前: noeru (ID: j.8XTq8G)
〈まりなさん〉
ありがとうございます!!ちょうど更新しようと思ってたので、更新しますね!!これからもよろしくお願いします!
- 第3話 幽霊屋敷 ( No.5 )
- 日時: 2012/08/21 18:13
- 名前: noeru (ID: j.8XTq8G)
「でも、私記憶がないの。双子の片割れのことを憶えてないの。だからユリアに助けてほしいの。分かるでしょ、意味が…。」
ミリアは眼帯を左目に戻した。悲しげで憂鬱そうな顔だった。そして、ユリアの席とは離れた、廊下側の席に座った。
「本当に、相川さんの双子の妹なの?」
「なんで及川の姓を名乗っているの?」
「どうして左目を失明したの?」
「10年前の交通事故って?」
「記憶がないって、記憶障害なの?」
主な質問はこの5つだった。
ミリアは1人で帰っていた。でも、他の生徒が後をつけているのに気付かないほど鈍感じゃない。みんな相川の家に帰るのか、及川の家に帰るのか知りたいのだ。ミリアは、わざと小学生に『お化け屋敷』と騒がれている屋敷の門の向こうに進んだ。小さな悲鳴が聞こえたような気がした。
「あら、クロ。こんなところにいたの。」
古ぼけた屋敷の荒れた庭にいた黒猫を、ミリアは抱き上げた。クロと呼ばれた猫は満足そうに喉をならす。ミリアは苦笑った。
「シュバルツ・カッツェ、私の友達。ユリアには負けないからね。」
ミリアは、古ぼけた屋敷から出てきた双子に笑いかけた。
「ただいま、淋(リン)、憐(レン)。」
『オカエリ、オネエチャン。』
『オカエリナサイ、オネエチャン!』
そう、ここは本物の幽霊屋敷。
同時に、とっくに死に絶えた及川家の屋敷であり、ミリアの本当の家庭である。
「馬鹿だったわ。相川ミリア。私が相川ミリアだなんて嘘、信じ込んじゃって。人間のフリも疲れるものね。」
ミリアは、眼帯を外した。そこには、綺麗な藍色の瞳があった。
『オカエリ、魔離阿(まりあ)。』
『『オカエリナサイ、御嬢様。』』
『オカエリ。我ガ娘ヨ。』
『『魔離阿、オカエリ。』』
魔離阿は、何年も前に死んだ家族に微笑いかけた。その魔離阿だって、とっくに死んでいるのだ。
『タダイマ。オカアサマ、執事サン、メイドサン、オトウサマ、魅苦(ミク)オネエチャン、柳迦(ルカ)オネエチャン。』
…そう、ここは幽霊屋敷なのだ。
- 第4話 ご馳走 ( No.6 )
- 日時: 2012/08/24 11:49
- 名前: noeru (ID: 1umF9w7B)
『ドウダッタ?久シブリの学校ハ?』
『ウン、ナカナカ楽シカッタヨ。マア、及川…ジャナクテ相川ミリアとシテダト、本気デナンテ楽シメナイケドネ。』
魔離阿は退屈そうに屋敷に入った。中は外見と違って綺麗に掃除がされており、机の上に飾られた薔薇は生き生きと咲いている。
『アラ、綺麗。魅苦オネエチャン、ナンテ品種ノ薔薇?』
『アストリット・グレーフィン・フォン・ハルデンベルク。綺麗デショウ?』
こんな、たわいもない会話が死者の会話だと誰が信じられるだろうか。そう、彼らは生きている時同様に暮らしている。仲良く、延々に…。
「ここかあ〜!!及川ミリアの家!」
屋敷に、大きな声が響いた。
『…ダアレ?』
『ダアレ〜?』
『私タチノ邪魔スルノ…。』
淋と憐、柳迦が素早く反応する。
『オヤオヤ…。』
『オ客様デスカ…。』
『歓迎シナクテハイケマセンネ♪』
お父様、執事、メイドは不気味に笑う。
『アレハ…相川ユリア…。』
魔離阿が、軽蔑の眼差しで自らの家を荒らすものを見つめた。
「許さないから…。」
現れたのは、及川ミリア。屋敷から出ると、家族の見守る中で相川ユリアのそばに駆けた。
「相川さん、こんなところでなにしてるの?」
「遊びに来たの!シュレくんを紹介しようと思って。」
「それなら私の家族も紹介しなきゃ。待っててね。」
及川ミリアは、また屋敷に駆けた。重々しい扉が閉まると現れたのは、及川魔離阿…。
『ミンナ、今ダケ人間ニナッテ。頑張レバ今日ハゴ馳走ダヨッ☆』
『ゴ馳走!』
『ゴ馳走〜!!』
『『『『『『『『『人間ダ!!!!!!!!!』』』』』』』』』
「ごめんなさい、お待たせ。」
「ううん、いいのいいの!!友達でしょー?!」
「友達…?くすっ、そうね。じゃあみんな出てきて。」
「こんにちわ。」
「こんにちわ〜!」
屋敷から出てきたのは、可愛らしい双子。
「妹と弟だよ。姉の凛と弟の蓮。」
「「はじめまして」」
次に、二人の女性。
「お姉ちゃん。実紅お姉ちゃんと瑠果お姉ちゃん。」
「「いらっしゃいませ。」」
小奇麗な制服を着た、2人の男女。
「うちの執事さんとメイドさん。執事の学歩さんとメイドの來巳さん。」
「「歓迎しましょう、ユリアちゃん。」」
最後に出てきたのは、立派な身のこなしの夫婦。
「最後に、お父様とお母様。海翔お父様と妙伊子お母様。」
「わあ、すごいね!!ミリアちゃん、お金持ち?!」
「そんなことないよ。ところで…。」
「今日、うちに泊まらない?」
「…え?!いいの?!」
「部屋はいくらでも空いてるし、うちはみんな大歓迎だよ。」
ミリアの声を合図に、全員がニヤッと微笑った。
「「「「「「「「「歓迎しましょう!!!!!!!!!」」」」」」」」」
忘れてはならない。
…ここは、幽霊屋敷。
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