二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【REBORN】夕凪に笑う家族
日時: 2012/10/14 15:40
名前: 22 ◆CB837LlQpg (ID: R0WcOPzp)

初めまして。22と申します。
二・三年前までは、白い恋人というHNで活動させて頂いておりました。覚えてる方いらっしゃったら是非話しかけてやってください。

つい先日、暇つぶしにREBORNを読み返していたら見事に再熱しました。
二次元に入り込んでしまった元凶がREBORNなので、一周して戻ってきた感じです。
今回はそんなREBORNの夢小説です。と言いましても、オリキャラは出ません。設定を考えるのが面倒くさいからとか別にそんなんじゃないんだからねっ

では、前置きもこの辺に致しまして、とりあえずチャオチャオ〜。

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Re: 【REBORN】夕凪に笑う家族 ( No.1 )
日時: 2012/10/14 16:17
名前: 22 ◆CB837LlQpg (ID: R0WcOPzp)


政略結婚。ドンボンゴレに課せられた現実である。

古くから、ボンゴレファミリーは裏社会を束ねる一大マフィアであり、そのボスともなればゴッドファーザーとして各方面に崇められるのが当たり前だった。
悪を殺し、敵を騙し、市民を守る。さながらスラムのヒーローだ。
だからこそ。ボンゴレは常に、マフィア界の核でなければなかったのだ。
衰えることなく。ずっとずっと、世代を超えて栄えていく家族。
それを実現させるには、常に進化を遂げるしかない。

その為に、ゴッドファーザーは。
自らの恋路を、踏みにじるのだ。

*

イタリア南部。ボンゴレの本拠地であるその地にはご立派な城が建っており、それにはまたご立派な式場が隣接されていた。
中世ヨーロッパを彷彿とさせる美しいイタリア建築。王室のような豪華な造形は、流石芸術の国と言ったところか。
その式場の二階突き当り。控室に彼らはいた。

「十代目……本当によろしかったんですか」
前髪を中心で分けた青年は、心配そうな顔で言う。それを聞き、栗色の髪のをした青年は苦笑しながら言った。
「何度も言ってるでしょ、隼人。これは皆のためなんだ」
「で、でも……」
「大丈夫。大丈夫だから」
青年は、自分に言いかけるように呟く。
「俺は、ドンボンゴレだ。ファミリーのためなら、自分のことなど顧みない」
「……十代目」
隼人と呼ばれた青年は、悔しそうに俯くが、やがて決意したように顔を上げた。
「……わかりました、では、行きましょう」
「……うん」

青年たちは立ち上がり、扉を開けた。

結婚式と言えば、人生の一大イベントである。
一度しかない、大切な日。愛する人と契約を交わす日。
運命の日だ。

「おめでとうございます、ボンゴレ十代目!」
「お幸せに!」
観衆の声に、十代目・沢田綱吉は作り笑いを浮かべ手を振った。
「ありがとうございます。これからも市民の幸せとボンゴレの繁栄にご協力を」
わぁっ、と、拍手が一層大きくなる。それを見て、綱吉は目を細めた。
と、綱吉に衝撃が走る。何者かに背広の裾を引っ張られたのだ。
驚いて振り向く。するとそこには、幼い少年少女の笑顔があった。ボンゴレが支援寄付している孤児院の子供たちだ。
「ボンゴレデーチモ! ご結婚おめでとうございます!」
皆で口を揃えて言うその姿がおかしくて、綱吉はついフッと笑ってしまう。
「ありがとう、皆」
あぁ、幸せだな、と綱吉は思った。
優しく勇気ある家族の主になれるなど、これ以上のことはない。
だがしかし、だ。
やはりこの結婚には不満があった。
自分が政略結婚をするなど、まだこの世界に足を踏み入れていない十年前は考えもしなかった。
恋愛結婚でもなく、見合い結婚でもなく。
家族の勢力を広げる政略結婚だ。



ほりゅう



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