二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 銀魂 またどこかで会えたなら
- 日時: 2009/12/16 11:44
- 名前: 翔。 (ID: GXT1iSs/)
この駄文の注意点*
銀魂3z設定だよ
沖神だよ
僕の妄想全開だよ
でわ、どうぞ!
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- Re: 銀魂 またどこかで会えたなら ( No.1 )
- 日時: 2009/12/16 12:46
- 名前: 翔。 (ID: GXT1iSs/)
これから訪れる春をぶち壊しにするような女が
俺の目の前に現れた。
その女は俺を睨み付けながら歩み寄ってくると、俺の持っていたメロンパンを取り上げた。
そしてそれを見事な早業で口に突っ込むと、
耳障りな大声で怒鳴った。
「ひょうじひゃぼっへんひゃねぇよ!」
「いや、何言ってんのかわかんねぇよ。
てか食った意味もわかんねぇよ、チャイナ娘」
「ひゃいへいあるナ!」
「人の話聞いてる?」
チャイナ娘こと神楽は、ゴクリとパンを飲み込むと
黙って手を差し出した。
理解に困って俺は顔を顰める。
そんな動作されたって、わかる訳がない。
神楽がこれみよがしに溜息をつく。
まったくこれだからサド野郎は、とも言いたげだ。
殴ってやろうかと思ったが、必死に自分を
押さえる。
「飲み物、ないアルか」
「はぁ?んなもんてめェで・・・」
買いやがれ、と言いかけていい事を
思いついた。
ニヤニヤしている俺を、気味悪げに見上げる神楽。
- Re: 銀魂 またどこかで会えたなら ( No.2 )
- 日時: 2009/12/18 07:39
- 名前: 翔。 (ID: GXT1iSs/)
「ホラよ」
そう言って、バックの中でシェイクされた
まだ開けていないコーラを神楽に放る。
そうとは知らないこの馬鹿は笑顔でキャップを
開ける。
ブシュッという音を立てて、案の定
コーラが飛び散った。
宙を舞う液体を見ながら、150円損したなぁと
ぼんやり思う。
「な、お前図ったアルな?!」
「さぁて、なんの事ですかィ」
神楽が頬を染めながら激昂する。
目にコーラが入って痛いのか、瞳は泣き出しそうに
潤んでいた。
さすがに悪い事をした気分になって、俺は神楽との
距離をつめた。
声をかけようとした瞬間、バシャリと勢いよく
ペットボトルの残りのコーラが飛んできた。
不意をつかれて避けきれず、気づいたときには
制服からポタポタと雫が落ちる。
「引っかかったアルね!バーーーーーカ!」
勝ち誇ったように笑いながら、神楽がべぇっと
舌を出し逃げる。
「あ!待ちやがれィ!」
始まる屋上追いかけっこ。
笑い声が響く、思い出が詰まった場所。
もうすぐ俺らは卒業する。
そんな事はわかっていた。
だけどこんなにも早く別れが来るとは、
誰も思ってはいなかった。
- Re: 銀魂 またどこかで会えたなら ( No.3 )
- 日時: 2009/12/18 07:51
- 名前: 翔。 (ID: GXT1iSs/)
俺は携帯番号、神楽を呼び出すと溜息を
ついて携帯を閉じた。
交換してから一度も電話をかけた事はない。
メールも向こうから本当にたまにしてくるだけで
その内容なんてものは、「明日酢コンブ持って来い」
だの、「日直忘れんなよ」だの、そんなのばかりだ。
「・・・だっせェ」
メールがしたいのなら、自分から送ればいいのだ。
神楽の事を好きとか、そういうんじゃない。
絶対に違うのだ。
ただ、もっと話していたいと思う異性ではあった。
なぜだか急にイラついて、ベットに携帯を
投げつける。
ぶらさがっている剣道のキンホルダーが揺れる。
好きなのか?
突然、そんな言葉がよぎった。
この言葉は確か、剣道部の部室で言われた
気がする。多分、土方に。
「総悟、お前チャイナ娘ん事好きなのか?」
「は?俺がですかィ。んな事あるわけないでさァ」
その時の土方の顔を思い浮かべる。
半信半疑のような、そんな顔。
俺は神楽の事が好きなのか。
でもあいつはただの喧嘩仲間で、それ以下でも
それ以上でもなくて。
俺は頭を振って考えを追い出した。
小さく舌打ちをして、ベットに横になる。
「変な事思い出しちまった。
明日処刑すんぞ土方コノヤロー」
- Re: 銀魂 またどこかで会えたなら ( No.4 )
- 日時: 2009/12/21 14:01
- 名前: 翔。 (ID: GXT1iSs/)
「おいコラ、サド野郎」
朝。
低血圧気味の俺の頭を誰かが叩く。
神楽が日直日誌を俺に押し付けた。
「昨日出しとけって言ったのに、何で
机に置きっぱなんだよコノヤロー」
昨日の出来事を、ぼんやりとした頭で
思い出す。
確かに言われてみれば、そんな事を言われた気が
しないでもない。
「んぁ・・・悪い」
神楽が驚いたように俺を見る。
「何で今日そんなに素直アルか」
俺は急に恥ずかしくなって、目が覚めた。
神楽が言うように、普段の俺なら絶対に
謝らない。
謝るどころか、いろいろ言い訳をつけて反論
する。
何となく気まずくなって、俺は顔を見せないように
日誌を受け取りながら席をたった。
「・・・出しとく」
視線を痛いほど感じながら、俺は教室を
飛び出した。
廊下は思ったよりも涼しく、火照った頬を
風がなでた。
そして昨日の事を意識している自分がいる事に
気がついた。
「・・・バカか、俺は・・・」
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