二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- Night sky【夜空】—REBORN—
- 日時: 2010/05/10 08:59
- 名前: 消失 (ID: X9/3/8Rv)
—愛の反対は憎しみではありません—
—無関心なのです— byマザーテレサ
クリック有難うございます!
消失ですが、今回は【元嫌われ】で行こうと思います。
無理な方はUターン・・・。
微妙に他の漫画とコラボったりしてますが、そこは少しスルーを・・・。
頑張ります!
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- Re: Night sky【夜空】—REBORN— ( No.2 )
- 日時: 2010/05/10 08:03
- 名前: 消失 (ID: X9/3/8Rv)
第零話
「・・・誰も信じてくれない・・・」
《辛い・・・?》
「・・・うん」
《貴様は、何が欲しい》
「・・・いらない、全て」
《・・・そうか》
風の当たる屋上へ上り、足をフェンスの向こう側へかけた。
「コノ世界が・・・憎い」
—美しいから、憎い。
頬に伝う水滴が、地面へと落ちた。
「・・・さよなら」
堕ちる反動に任せ、眼を閉じた。
◆
何かが落ちる音がした。
何かが崩れる音がした。
誰もがその場所に眼を通す。
そこにあったのは、血の中で倒れている、刹那が居た。
「・・・!」
俺は驚愕に染まった。
—なんで、刹那が血の中に倒れている?
単純明快。
信じたくない、現実逃避をする。
《簡単だよ》
自殺したんだ。
「・・・ッ・・・」
全て解決したはずだった。
だけど、俺たちは信じなかった。
「10代目、こいつが死んで生成しましたね」
隣に居る獄寺が言う。
何故笑える。
コイツは 悪 く な い の に 。
「・・・全て、わかってた、のに・・・」
「10代目?」
—全てが、遅 か っ た —
- Re: Night sky【夜空】—REBORN— ( No.3 )
- 日時: 2010/05/10 08:35
- 名前: 消失 (ID: X9/3/8Rv)
第一話 覚醒
鼻を掠める薬品の匂いで起こされた。
体をゆっくりと起こせば、体が付いていかない。
多分、肉体の筋肉が落ちている所為だろう。
左目を触れば、白い眼帯が付いていた。
多分、もう二度と見えない。
ベリッと眼帯を無理矢理剥がし、周りを見た。
白い空間。白白白白白。
真っ白だった。
しばらくすれば、一人の男が来た。
容姿は、金色の髪の毛の少年。
イタリア人らしい。
「良かった・・・眼が覚めたのか!」
「・・・」
何も喋らず、彼の顔を見る。
頭が痛い。
「・・・」
「あ、俺、ディーノって言うんだ。お前を今まで看病してたんだぜ」
そう言って、笑った。
—ガシャンッ
「!」
「・・・近寄るな」
《俺》は机においてあったコップを落とした。
ガラスが弾け、水が弾ける。
「・・・お前・・・相当混乱してるな・・・」
「・・・別に」
もうどうでもいい気がした。
ベッドにもぐりこみ、眼を閉じる。
「・・・まぁ、これでツナも喜ぶだろうな」
その単語を聞いて、頭痛を覚えた。
だが——その反面、
関係無いと思った。
「・・・ねぇ」
「?何だ?」
「・・・あれから、何日寝てた」
「多分調度一年だと思うぜ」
つまり、俺は14歳と言う事に成る。
「ちなみにここはイタリアだ。・・・お前、これからどうするんだ?」
どうする、ね・・・。
俺は他の人物がどうなってもいい。
死んだって傷ついたって、悲しんだって、どうでもいい。
興味が無い。
「・・・どうでもいい」
「それじゃあ困るんだよ・・・一応日本に帰るか?」
俺はディーノの顔を見て、興味なさそうに、
「・・・別に」
「・・・じゃあ、行くか!ロマーリオ、準備してくれ」
お前も行くのかよ。
- Re: Night sky【夜空】—REBORN— ( No.4 )
- 日時: 2010/05/10 08:51
- 名前: 消失 (ID: X9/3/8Rv)
第二話 記憶
「・・・」
「いい加減笑ったらどうだ?」
さっきから俺は無言で窓の外を見ている。
現在飛行機の中。
横にディーノ、跳ね馬が居る。
何故付いてくる必要があるのだろうか。
・・・興味が無いから別にいいのだが。
「・・・」
「ったく、前はお前笑ってたのにな」
「・・・前・・・」
俺は記憶の断片がなくなっていた。
そのことは関係ないと思い、コイツには話さなかったが。
俺は《前》の自分を考えてたが、興味がなくなり、何も考えなかった。
俺の記憶は、《二年前》の事は覚えているが、一年前の事は、ほぼ忘れている。
只——凄い、無理をしていたような、気がする。
後は——誰かを、忘れている気がした。
《お前なんか、大嫌いだ——》
「・・・ディーノ」
「何だ?」
「・・・何でもない」
どっちみち、関係の無いことだ。
そう思って、俺は眼を閉じた。
- Re: Night sky【夜空】—REBORN— ( No.5 )
- 日時: 2010/05/10 09:22
- 名前: 消失 (ID: X9/3/8Rv)
第三話 帰還
「日本は久々だなぁ」
俺は無言で空港を見渡す。
人だかりが出来始めている空港には、何も殺気など無い。
だが———何か、いやな予感がする。
これは、二年前から持つ記憶の中にもある事だ。
俺の感は良く当たる。
「・・・」
「お、リボーン、連れてきたぜ」
彼が話しかけた場所を見る。
そこに居たのは、赤ん坊だった。
俺の記憶には、無い。
「・・・」
「・・・刹那、久しぶりだな・・・」
誰だ、お前は。知らない、お前なんか。俺の名を、その口で喋るな・・・。
「・・・ッ」
忘れれば、楽になる。
スッと、体が楽になる気がした。
「・・・」
「ハァ・・・で、どうする?刹那」
「・・・興味ない」
「・・・じゃあ家に帰ってみるか?」
俺は体が拒絶するのを感じ、更に嫌な予感を感じた。
「・・・どっちでも」
「じゃあ帰るか」
「・・・」
結局そういう選択になる事は、判っていたんだけどな。
「・・・ニャー」
「・・・猫」
金色の毛を持つ猫だった。
ていうか何故に空港に猫が居るんだろ・・・。
「・・・おいで」
猫はすりすりと俺に頬擦りをしてくる。
俺は猫を抱きかかえ、ディーノを見た。
「・・・猫、飼いたい」
「・・・あ、おう、別にいいんじゃないか?」
俺は猫の頭を撫でた。
その間に。
俺は、覚悟を決めた。
全てに、無関心で、関わろうとしないで置こうと。
- Re: Night sky【夜空】—REBORN— ( No.6 )
- 日時: 2010/05/10 09:48
- 名前: 消失 (ID: X9/3/8Rv)
第四話 無関心
「付いたぜ」
二年前で止まった俺の記憶の中の家。
俺はソレを見て、息を吐いた。
「・・・」
その扉を、何の躊躇もなく俺は開けた。
「・・・!」
母さんは目を見開く。
俺はその事に関心を待たず自室へ向かう。
「お、おい!」
ディーノが何かを言っていた気がするが——興味など無い。
「・・・」
—ガチャッ
少しだけ誇りが被った部屋を見渡しながら、猫を抱いた。
やはり、思い出せない。
一年前の事は。
「・・・」
少しだけ顔を歪ませながら、俺はベッドに腰掛けた。
ディーノが部屋に入ってくる。
「お前・・・ママンに挨拶ぐらいしろ。ずっとお前を待ってたんだぜ?」
・・・待ってた、か・・・。
何故かその言葉を懐かしみながら、無表情で彼の表情を見た。
「・・・俺は、そんなに大きな存在だったのか?」
「・・・何言ってるんだ?当たり前だろ」
じゃあ、あの母さんの顔は、歪んだ表情は何なんだ。
俺は猫をベッドの上に降ろし、ニヤッと笑う。
黒い笑みだ。
「じゃあ、俺が死んだらどんな反応したんだろうな」
「!」
ディーノの表情が曇る。
何があったのかは、いまだに思い出せないが。
「・・・やっぱりな」
「・・・何が、だよ」
「別に。興味ないから」
そう言って俺は眼を閉じた。
ほこりの被った部屋で。
俺は誰かを、待った。
◆
「お、ツナ、帰ってきたか」
茶の間で湯のみのお茶を飲みながら、ディーノさんは待っていた。
俺はリビングに鞄を置いて、ディーノさんに近寄った。
「どうしたんですか?」
「実はな、刹那が眼を覚まして、今自分の部屋に居るぞ」
「刹那が!?」
眼を覚ました。
良かった。
だけど——。
罪悪感が、湧き上がる。
「ツナ!」
俺は駆け出した。
—バァンッ
部屋の扉を開けると、刹那が部屋のベッドに腰掛けていた。
金色の猫が隣に居る。
興味なさそうに、俺の顔を見てきた刹那が、口を開いた。
「・・・ツナ」
「・・・ッ・・・刹那・・・ゴメン・・・ゴメンッ・・・」
俺は、何度も泣いた。
刹那は何も関心なさそうに再び猫を抱きかかえた。
「・・・あ・・・」
◆
全て思い出した。
俺は、自殺をしようと屋上から飛び降りた。
だけど、自殺は出来なくて——。
今、こやって、生き延びている。
「・・・」
俺は、眼を閉じた。
まだ、全ては解決していない。
解決していないんだ——。
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