二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ゴッドイーター二次創作
- 日時: 2010/06/06 20:20
- 名前: だるま (ID: Ouicm1PF)
初めまして! だるまという者です。
今回ゴッドイーターの二次創作を書かせて頂こうと思ったのは、もちろんかのゲームにハマっているからです!
キャラの多彩さ然り、設定の重厚さ然り。
凄く小説向きですよね! 某狩りゲーもそうですが。
今回の小説には、アリサや、コウタなどアナグラのゴッドイーター達は登場しません;;
オリキャラのみです。
ゲームのサイドストーリー的なものだと思ってくださって構いません。
それでもよろしければ、どうか読んでいってくださいな。
そしてどうか、ご感想などあればよろしくお願いします;;
それでは、拙い文章ですが、ゆっくりしていってください。
プロローグ
瓦礫の山と化した廃墟の中で、その掠れた声は響いた。
焦土と化した世界の熱い空気に当てられたその声は、酷くしゃがれていたが、声変わり前の少年特有のソプラノが所々垣間見え、かろうじてその人物が幼い少年だと推察出来た。
「何故……こんな事に……神様、お許しください」
——それは、異様な光景だった。
瓦礫の山と化した廃墟、そう一言で片をつけるには、その空間は余りにも異質で、不自然で、無機質で、しかしそこにはどこか動物的な本能を感じさせた。
〝食〟そこにある全てが、何者かによって喰われていたのだ。
たった一つ。たった一人。膝をつき、小さな十字架を握りしめ、神に許しを乞う、薄汚れたその少年を除いては。
と、どこか遠くで、何かが弾ける音と共に、強烈な炸裂音が響くのを少年は声と同様に掠れた意識の中で聞く。
「マリア様……」
そこは、たった数十分前まで小さな教会があった筈の場所だった。そして少年は、両親の愛を受けられず教会の前に捨てられた孤児であり、紛う事無く神の寵愛を受けて生きてきた子供で、彼自身も、自分の立場は理解していたし、良い教育者に恵まれた事もあってか、己のそんな境遇すらも神の導きだと心から信じる非常に信心深い、良い子であった。
そんな彼の信仰心に訴えかけるような現状自分の置かれている周囲の悲惨な有様は、まるで一枚の完成された芸術作品のようで。
どこかその光景を見る人の視点を、額縁の外へと追いやった。
——だがしかし。
「もしも、神様が許してくださらないというのなら……」
やはり、その光景は異様と言わざるを得ないものであったのだ。
何故なら、少年は許しを乞いながらも、その埃に汚れた顔には一片の恐怖も、一片の悲しみも、たった一筋の涙さえも表れていなかったのだから。
何の感情も読み取れない能面のような顔をもたげ、少年は首を齧り盗られた聖母の像に向かって拳を向けると、言葉の先を次ぐのだっだ。
「僕は、神を殺します」
——
目次
——
感想をくれた人
Page:1