二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

地獄少女&あたしンち / 連鎖のない恨み
日時: 2011/12/18 13:32
名前: 空 ◆rhFJh.Bm02 (ID: vWi0Ksv5)



ねえ、お母さん。
ねえ、お母さん。

ユズが死んでから、もう一年が経つよね。お母さん。

ねえ、お父さん。
ねえ、お父さん。

ユズが死んでから、家族はバラバラになっちゃったね、お父さん。

ねえ、しみちゃん。
ねえ、しみちゃん。

ごめん、余り遊べなくて。でも、親友と言ってくれたね、しみちゃん。

ねえ、吉岡。
ねえ、吉岡。

私さ、あんたのこと。恋愛として見てないけど友達として大好きだよ。吉岡。

ねえ、岩本くん。
ねえ、岩本くん。

あなたに打ち明ける。私、限界なんだよ。だからね、地獄に落とすの。誰かは教えない。岩本くん?





「あとはあなたが決めることよ」

紅く涼やかな瞳で地獄少女は言った。
黒い藁人形を受け取る。


地獄へ落としたいけど落とせるかな。私、馬鹿だから、無理かも。

Page:1



Re: 地獄少女&あたしンち / 連鎖のない恨み ( No.1 )
日時: 2011/12/18 13:54
名前: 空 ◆rhFJh.Bm02 (ID: vWi0Ksv5)

  登場人物

立花みかん
明るく素直で少しドジな性格。大雑把な処が母親似。ヘアスタイルが常にシニヨン。容姿は平凡で少し地味だが友人達から「可愛い」と言われてるのでレベルは低くない。好きな食べ物は生クリーム。弟ユズヒコが死んで以来、精神を病み、次第に被害妄想と狂気性を秘めるようになる。

立花ユズヒコ
シャイでナイーブの繊細な性格。趣味は音楽鑑賞と読書でライトノベルが好み。男の子。母親から少々過保護気味にされて甘やかされている。常識があり、頭も切れるしっかり者。一年前、交通事故で死亡。


みかんとユズヒコの母。自分勝手でケチの上に内弁慶だが明るい性格。犬が苦手で、夫婦仲は良好。家族仲は平均並みで普通。バナナやプリンなどが好物。ユズヒコが死んで以来、何処か暗くなる。


無表情で無口な性格。せっかちな一面も。酒とタバコが好き。意外にも赤ん坊が好き。密かに母の奇行を楽しみ、人知れずに母を愛している。男やプロという言葉に弱く影響を受けやすい。ユズヒコが死んで以来、少し様子が可笑しいみかんに気付くなど勘が鋭い。

清水/しみちゃん
大人びてクールな性格。みかんと仲が良く親友の間柄。みかんのあどけなくミーハーな処が好き。いつもタロットカードを持ち歩いている。事故以来、様子が可笑しいみかんを心底心配する。

吉岡
ややキザでロマンチストな性格。優しい一面も。岩本と仲が良い。実は頭の回転が速く思考力が深いのでみかんの異常性を見抜く。

岩本
高身長で温厚な性格。みかんの片思いの相手。しかし、彼自身みかんの事を好いているか不明。4歳の弟がいる。みかんの事を心配しているらしい(吉岡曰く)

Re: 地獄少女&あたしンち / 連鎖のない恨み ( No.2 )
日時: 2011/12/18 14:31
名前: 空 ◆rhFJh.Bm02 (ID: vWi0Ksv5)


「ユーちゃん。おはよう」

リビングで料理を終えた母は写真の中にいるユズに朝の挨拶する。これが我が家の日課なのだ。あたしも挨拶はしないけど写真立てのユズを眺める。シャイだったけど明るい笑顔のユズヒコ。家族四人、これは一年前の夏に取った写真だ。初めて家族でキャンプに行った日。そしてユズヒコが亡くなる三日前の生前の写真が一年前までまともに見れなかった。

「みかん。朝ご飯が出来たわよ、お父さんも早く食べてくださいな」

コーヒーを啜る父。新聞を見ながらトーストを齧っている。あたしは、食べる気にならないのでスクランブルエッグをぐちゃぐちゃに混ぜる。時間は6時半。ユズが生きてた時は有り得ない時間に起きてる。それもこれも、皆ユズに影響されているの。死んだのに、馬鹿みたいだ。
結局スクランブルエッグを半分食べ残し、部屋に戻った。学校はまだ明かないし、暇な時間を勉強する。なんか変わったよね、周囲から自分でも分かる変化。以前のあたしに戻れない。戻りたいのに戻れないんだ。ああ、また考えてる。ユズの事で未だ引きずってる。ふと時計を見ると7時半。早く学校に行こう。鞄を持って部屋を出た。





学校に着くと平凡な毎日と気だるい勉強が待っている。けどあんなに大嫌いだった勉強が今は凄く好き。特に数学と英語が楽しくて親に頼み、塾に通っている。ユズが死んで養育費が浮いたから。親友のしみちゃんが出迎えた。教室で先月から隣同士。しみちゃんだけ、あたしの心を見抜いてくれてる。

「みかん。あんた、本当に痩せたね。ちゃんと食べてる?」
「スクランブル、残した。あたしのお母さん、料理下手だしさ」

明るく努めてくれるしね。ユズが死んだときもしみちゃんは凄く支えてくれた。本当に生涯の宝物だよ。今家族がバラバラになっているけど、こればかりは言えないなあ。ごめんね、隠し事して。チャイムが鳴る。先生も教室に入ってきた。急に理科室で実験というので教室を出る。クリスマス間近。廊下は冷え込んでて冷たい。





夕方。ベア研のみんなとカラオケに行く。家に居ても暗いだけだしね。日頃のストレスを明るい曲で流す。でも、何処かすっきりしなかった。あと、皆でマックに寄って沢山お喋りする。日頃の愚痴をこの時ばかり沢山吐いた。皆は時々あたしの、計算された笑いで爆笑する。ああ、つまんない。あのころに戻りたい。でも、戻っても、あたしは母からユズより甘やかされないで過保護気味にならなく冷たい扱いは変わらないんだ。



ベア研の皆が、あたしより遠く離れている。



Re: 地獄少女&あたしンち / 連鎖のない恨み ( No.3 )
日時: 2015/06/19 03:03
名前: ゆゆみ (ID: pTKbdp.H)

初めまして!ゆゆみと言います。

地獄少女もあたしンちも大好きなので続きすごく気になります

作品の続き楽しみに待っています♪


Page:1



この掲示板は過去ログ化されています。