二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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おもちゃ箱の国のアリス〜君を探して〜
日時: 2012/04/27 22:55
名前: ペールラ (ID: rcIQsSyG)

「えー、と・・・;」


静かな森、ドアだらけな木。

それしか存在しない、謎の場所。



「ここ・・。」


見覚えがない・・・。
諦めてやれやれのポーズを取った。


「どこ?;」



なんとなくメルヘンな感じ。

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Re: おもちゃ箱の国のアリス〜君を探して〜 ( No.108 )
日時: 2012/08/06 21:23
名前: ペールラ (ID: 9nM5qdCg)

第44章「真実と理想のジョーカー」

————————プップー———————————————


また奇妙な夢・・。

——————ブゥゥン———————————————————


・・道路?
あぁ、そうか。
ここはあたしの元の世界・・。

相変わらず


——————ガタン、ガタン———————————————————

騒がしいな。

「あ、志穂ー!」

人ごみから出てきたのは、二つ結びのメガネをかけた知り合い。

「あれ?あんた、ここで何やってるの?」
「えへへ、ショッピング!」
「ふぅん?一人で面白い?」

なんでだろう、口が勝手に動く。

「そう思うなら、一緒に来てよ!旦那様♪」
「あのねぇ・・。」

冷めた表情にクールな性格から、志穂君と男扱いされる時がある。

「ね、お願い!」


—————テンテーンテテン♪・・——————

信号が青になった合図。

「良いけどさ・・。」
そのまま、背を向けて歩く。



———————ブゥゥン・・・———————————

「待ってよぉ〜・・!志穂!」
「え?」


————————————ドン!——————————




どうしてだろう。




信号は青だったはずなのに。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


志「はっ・・・。はぁ、はぁ・・。」


飛び起きた。
息が荒くて、苦しい。
ガタガタ震えて怖い。


志「ナイトメアさん・・どうして、止めてくんないの・・。」

居ない人物の名前を口に出す。
普通なら、こんな夢。

すぐに途絶えさせてくれるのに。



「志穂、起きてますか?」


ペーターさんの声が扉の向こうで聞こえたから、扉を開けて泣きついた。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ペ「・・・嫌な夢ですね。」
志「うん・・。」

赤くはれた目元を冷たい布で、目に当てたまま会話。
微妙にシュール。

志「どうして、あんな夢が・・?」

ペ「志穂は、元の世界に帰るつもりですか?」

志「・・できれば。」

そう言うと、ペーターさんが悲しそうな顔になった。

ペ「確か、志穂が目覚めたのは森でしたよね。」

志「う、うん・・。」


ぺ「・・実は、連れてきたのは僕なんです。」


志「・・・・。」


どうやって?
あたしは・・

ペ「かわいそうだったんです。」
志「同情?」

すぐに出たのはその言葉だった。
自分が考えていた言葉とは裏腹に。


ペ「・・その感情に似てるのかもしれませんね。」


ビ「そう、ホワイトはここに志穂を連れてきた。」


いつの間にかいたのか、ビバルディさんが立っていた。


志「どうやって?」


ビ「・・魂を抜いて。」


志「え・・?じゃあ、この身体は・・。」

ビ「魂が記録してるお前の姿じゃ。」

志「・・シネマ・・。」

ドラマティックシネマ。
レコード。
魂。
走馬灯。

ビ「まぁ、そう言うもんじゃ。」


志「じゃあ、あたしは・・」





死んだの?





ペ「・・・お願いします、帰らないでください。」

志「・・・・・今、あたしは現実の世界でどうなってるの?」
わかった。

わかったよ。
お願いだから、つらそうな顔をして謝らないで。
顔をあげて。


ペ「・・今、生死をさまよっています。」

あぁ、そうか。


繋がった。
あの時の病院の夢。
そして、今回の車に轢かれる夢。


志「・・・。」


そうなんだ。
死んではないんだ。

ペ「ですが、死ぬ確率が高いんです。」

どうせ、戻ったところで死ぬさだめか。

よし、決めた。








「あたし・・・」








あとがき
はい、切りです!もしかしたら次回で最終回かも。
でも、こうゆう事です。
お楽しみにしていてください!
って言っても、書くんですけどね。









Re: おもちゃ箱の国のアリス〜君を探して〜 ( No.109 )
日時: 2012/08/06 21:51
名前: ペールラ (ID: 9nM5qdCg)

第-章「———————」



目の前の扉。

無表情でじっ、とあたしを見下ろしている。
この扉を開ければ死と闘わなければいけない。

「大丈夫・・。」


一つ、深呼吸。
いざ、


「っ・・。」

怖いもんだなぁ。


大丈夫だよ。


そんな風に、かぶってくる声。
男の子の声。

少しずつ剥がれる記憶ように、涙を流す。


嗚呼、色々あったね。

黙っていくのが心残りです。

でも、そうしないと君たちは私を止めるでしょう。

それも嬉しいけど。

今涙を流している理由を素直に言います。


愛していました。大好きでした。


最後の最後まで言えなかったね。



「言いたかったよ・・。」


その言葉が、最後の私の心の氷を溶かすように。
過去形になってしまったのが悔しくてしょうがないです。

怖いです。
さびしいです。
独りになるのが怖いです。
こんなに弱くしてくれたのは、貴方達のせいです。


そっと、ドアを開ける。


眩く光る白い光。


後ろを振り返ると、森がざわざわ嗤っているのか、泣いているのか。


わずかな期待。
来てくれないかな。なんて。
思っちゃうんです。


でも、もう行きます。

逝きます。


「・・生きたい。」


生けれない?

嗚呼、こうしている時間ももったいないです。
今でも、向こうの肉体のあたしの時間は消えそうなんです。








「サヨウナラ」





光に飛び込むと、じんわりと記憶が消えていく。
おかしな帽子屋。
人間な三月ウサギ。

「・・・お嬢さん・・。」







美しいハートの女王。
潔癖症な白兎。
爽やかなハートの騎士。




「行ってしまったのじゃな・・。」




バイオリンが下手なオーナー。
銃が大好き、チェシャ猫。


「せめて、最後に俺のバイオリンを聞いてから帰れっての・・。」



きれいな時計屋。



「・・・・・・。」



大好きな狂った双子。






「「



           待ってるからね。



目印になってるから・・・・。










         帰ってきてね」」



































































「・・・・・。」


「!志穂!」
「よかったですね。奇跡的に助かりました。」








Re: おもちゃ箱の国のアリス〜君を探して〜 ( No.110 )
日時: 2012/08/07 01:51
名前: 歌音 (ID: NhZowXv9)

もうすぐ最終回ですね。
寂しいです………

Re: おもちゃ箱の国のアリス〜君を探して〜 ( No.111 )
日時: 2012/08/07 08:25
名前: ペールラ (ID: 9nM5qdCg)

歌音様
ですね・・。
今まで、コメントありがとうございました。

Re: おもちゃ箱の国のアリス〜君を探して〜 ( No.112 )
日時: 2012/08/10 10:09
名前: ペールラ (ID: 9nM5qdCg)

第??章「?????」




—————————志穂ぉー!————————————————


よく脳裏から聞こえてくる声。
聞きおぼえがあるはずなのに、顔も全てにモザイクがかかっている。


—————————————ガタン、ゴトン———————————

——ガラスの靴を磨いても無駄ね。王子様は———————————

「ここには来ない・・。」

あの奇跡の成功から4年。
あたしは、わずかに変わった。
それは友達が増えた。
それだけだ。
何度か男子からも告白を受けたが、付き合わない事にした。

誰1人とも。


—————————————————ねむねむ・・—————————


「ここは・・?」

目の前の悪趣味な帽子を模ったような大きな屋敷がある。

「いらっしゃい、お嬢さん。」

その屋敷から出てきたのは、なかなかイケメンな人。
黒い髪に緑の目が特徴・・なのか?

「あの・・ここは・・。」
「・・君が知っている場所だ。」
「あたしの・・。」

確かに、ここに来た時どことなく懐かしく感じた。

「志穂。」

後ろからひょっこり出てきた小さな男の子が二人。

「・・・・。」

なんであたしの名前を知っているんだろうとは、あまり疑問に思わなかった。
でも、何かを思い出せそうな気がして、じっと二人の顔を交互に見た。
そんな風に考えていると大きな手に引っ張られた。

「さぁ、お嬢さん。お茶会だ。」
「え・・?えっと・・;」


———————————————————————————————



「・・・・・。」

椅子に座らせられたと思ったら、両脇にさっきに双子?君。
前に帽子の人が座った。

「ふむ、エリオットのやつ遅いな・・。」
「ボスゥ〜もぉ始めちゃおうよぉ!」
「そーだよ、バカウサギはいいからさ!」

「誰がバカでウサギだぁ・・?」

いつからいたんだろう、オレンジの髪にカプチーノ色のウサ耳(!?)をつけた男の人が立っていた。
そして両手には大量のオレンジのお菓子がある。


「・・・・。」
「うさぎ、それ一人で処分してよね。」
「食ってねぇくせにそんなこと言うな!」

「さて、お嬢さん。」
「うわ、はい!」

びっくりしたぁ・・突然呼ばれたから・・。

「さぁ、紅茶を・・。」
「・・・。」

そっと、カップを手にとって口につける。

やわらかい花畑のような香り。

そのにおいと似た感じにじんわりと、何かを思い出す。




飲みほした時には全てを思い出していた。


「・・・・・。」
ポロポロと出る涙が止まらない。
「お嬢さん・・?」

「あたし、サイテーだね・・。」
「・・?」


ほんと、サイテーだ。

「大切な人の事、忘れちゃうなんて・・。」

泣きながら言った。
泣きながら。

「・・・時とは残酷だ。」


「4年なんて、簡単に過ぎてしまう。そして、4年も過ぎれば昔のことなどあっさり忘れてしまう。」

「私は、思い出してくれただけてもうれしいが?」


「・・・・ブラッドさん、」


「エリオットさん・・。」



「ディー・・ダム・・。」


「志穂。」
「泣かないで。」
「大丈夫だよ。」
「僕たちは、いつでもそばにいるから。」
「時々でいいから思い出して?」

「うん、うん・・。」

————————————————————————————————


—————ガタン・・キィー・・終点です。お荷物をお忘れにならずにご下車してください・・。———————


「あ、終点だ・・。」

ずっと寝ていたのだろう。いつの間にか目的の駅についてた。



外はいつの間にか暗闇でキラキラ光ってた。
そう、いつかの夢の中みたいに。




これは、ある星の話です。
なんでも、その星は一つに見えて実は二つ重なっているらしいです。
だからあんなに強く力強く光るのでしょうか。

私は、あの星をあの双子のようだと思うのです。
常にキラキラ光って仲良く寄り添う星の姿。






一生、忘れたくないです。







                               END  


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