二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【イナGO】〜雷門の蒼きストライカー〜
- 日時: 2013/01/14 08:31
- 名前: 時橋 翔也 (ID: bHw0a2RH)
- 参照: また…つくってしまった
毎度どうも 銀河一の駄作者 時橋です
イナゴ第三弾!今回はオリキャラが主人公です
注意!
・恐ろしいを飛び抜けた駄文
・セリフはほとんどオリジナルです アニメでのセリフあんま使わないです
・アニメあんま見たことないので色々おかしい
・アニメと言うよりゲーム沿い そしてオリジナル要素がある
・更新遅し これでも作者は受験生なの
・荒らし&悪口は禁止 それ以外のコメントなら大歓迎
・天馬が本来すべきシーンはオリキャラの主人公がやります
・キャラの多くに重い過去がある、特に剣城がかわいそう
・キャラ崩壊がヤバイ
・謎が解明されるの遅いですかなり
・話が意味不明&ドロドロ
・マイナーキャラ多いです
・十%コメディ九十%シリアスです
これらが許せる方はどうぞ
目次 主人公 >>5
第一章「蒼きストライカーの出現とホーリーロード」
プロローグ >>1 第一話 >>2 第二話 >>6 第三話 >>10 第四話 >>11 第五話 >>12 第六話 >>15 第七話 >>16 第八話 >>17 第九話 >>18 第十話 >>19 第十一話 >>20 第十二話 >>21 第十三話 >>22 第十四話 >>24 第十五話 >>25 第十六話 >>26 第十七話 >>27-28 第十八話 >>31 第十九話 >>32 第二十話 >>33 第二十一話 >>36 第二十二話 >>37 第二十三話 >>38 第二十四話 >>39 第二十五話 >>42 第二十六話 >>43 第二十七話 >>46 第二十八話 >>47 第二十九話 >>48 第三十話 >>49 第三十一話 >>50 第三十二話 >>51 第三十三話 >>52 第三十四話 >>53 第三十五話 >>54 第三十六話 >>55 第三十七話 >>59 第三十八話 >>62 第三十九話 >>63 第四十話 >>64 第四十一話 >>65 第四十二話 >>68 第四十三話 >>69 第四十四話 >>70 第四十五話 >>71 第四十六話 >>72 第四十七話 >>73 第四十八話 >>74 第四十九話 >>75 第五十話 >>76 第五十一話 >>77 第五十二話 >>78 第五十三話 >>79 第五十四話 >>80 第五十五話 >>81 第五十六話 >>82 第五十七話 >>83 第五十八話 >>86 第五十九話 >>87 第六十話 >>88 第六十一話 >>89-90 第六十二話 >>91 第六十三話 >>92 第六十四話 >>93 第六十五話 >>94 第六十六話 >>95 第六十七話 >>96 第六十八話 >>97 第六十九話 >>98 第七十話 >>99 第七十一話 >>101 第七十二話 >>102 第七十三話 >>103 第七十四話 >>104 第七十五話 >>105 第七十六話 >>106 第七十七話 >>107 第七十八話 >>108 第七十九話 >>109 第八十話 >>110 第八十一話 >>111
《捕捉短編集》
本編の捕捉説明を兼ねた短編集 暇なときにどうぞ
本編では語られないキャラ達の過去の話
No.1 「絆が憎悪に変わるとき」
前編 夜桜said
エピソード1 >>100
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
- 第七十七話 ( No.107 )
- 日時: 2012/12/19 22:34
- 名前: 時橋 翔也 (ID: 4n3MlAWB)
「これって砂漠!?」
スタジアムにやって来た雷門イレブンは声をあげる
辺りには砂があり、まるで砂漠だった
準決勝 デザートスタジアムだ
「…もう新雲学園はいるようだな」
向こうに新雲の選手がいるのを見て剣城は言った
「え…?」
すると天馬は声をあげる
新雲学園のキャプテンは 太陽だった
「太陽…?」
「………」
やっぱり太陽出るんだ
「天馬、海音」
すると太陽が二人に近づく
「太陽…身体 大丈夫なの?」
「ああ …今日は嬉しいよ 二人と戦えるから」
太陽は言った
「…十年に一人の天才…か」
「そっちこそ 雷門の蒼きストライカー」
「………」
まさか太陽と戦うなんて
「…あのさ太陽 試合終わったら… 」
「海音?」
「…いや なんでもない」直矢が死ぬかもしれない
とても言えなかった そんなこと
ポジションに立ち、試合が始まる
剣城からのキックオフだ
「海音!」
剣城はさっそく海音にパスを出した
すると太陽がやって来る
「太陽…」
「雷門の蒼きストライカーの異名… どれほどのモノか見てみたいな」
太陽は言うと、海音にスライディングをかける
海音は高いジャンプでかわした
「あの太陽をかわすなんて…」
新雲学園の一人が呟いた
「さすがだね海音」
太陽は言った
「天馬!」
海音は天馬にパスを出した
だがその時
「わっ…なんだ!?」
突然 フィールドに流砂が起こり、動きづらくなる
「甘いよ天馬!」
こぼれたボールを拾い、太陽はゴールに上がる
「久しぶりだな…化身を出すのは」
太陽の背後から神々しい輝きの化身が出現した
「太陽神アポロ!」
そして強力な化身シュート
「フェンス・オブ・ガイア!」
三国は対抗する
だが止められず、先制点が入ってしまう
「くそっ…」
流砂のせいでうまくドリブルが出来ない
「剣城こっちだ!」
海音が言うと、剣城は海音にパスをする
すると新雲学園の一人がスライディングをかけてくる
「…スケーティングアイス!」
なんとかかわして海音はかけ上がる
「信助!」
横にいた信助にパスをする
この流砂の攻略は…
「これだ… スカイウォーク!」
流砂に巻き込まれないよう、信助は空中でドリブルした
「キャプテン!」
ゴールの近くにいた神童にパスを出した
そこに海音も上がる
「フリーズハーモニー!」
音楽と氷のシュートはゴールに向かう
「来い!鉄壁のギガドーン!」
だが表れたGKの化身によって止められた
「雨宮!」
そのままボールは太陽に渡る
「行かせない!」
すると霧野がやって来た
「ディープミスト!」
霧を出してディフェンスする
だがかわされてしまった
「あれが十年に一人の天才か…」
ベンチから一乃は呟く
ゴールに上がった太陽のボールから真っ赤な炎が出てくる
「サンシャインフォース!」
すごい威力の化身必殺シュートは雷門のゴールに突き刺さる
二点も差がついてしまった
「…選手交代! 西園がGKをやるんだ」
鬼道は言った
「! はいっ!」
GK…
ユニフォームを変え、信助はゴールの前に立つ
集中しないと!
「そよかぜステップ!」
天馬は相手をかわした
するとそこに太陽がいた
「太陽…」
そして簡単にボールを奪われてしまう
「太陽っ!」
海音はスライディングをかけてボールを奪い返した
「はあ…はあ…」
太陽は息切れしている
やっぱり無理してる…天馬は思った
それでも太陽は海音からボールを奪おうと頑張っていた
「天馬!」
海音は天馬にパス
太陽も目標を天馬に変えた
「…?」
なんだろう…
サッカーしてるのに 楽しくない 天馬は思った
そう考えている隙に天馬はボールを奪われてしまう
太陽がパスをした新雲学園の一人が化身を出した
「海帝ネプチューン!」
ゴールに化身シュートを放つ
来る… どうしたら…?
『GKはグラウンドの全部を取り込まないといけない』
「…そうだ 僕は…ゴールを守るんだ!!」
信助の背後から化身が表れた
「護星神タイタニアス!」
そして化身シュートを見事キャッチした
「信助も化身を!?」
天馬は言った
「おもしろい…」
海音は呟く
雷門にまた化身使いが増えた
「ナイスだ信助!」
パスを受け、神童は相手を抜いてかけ上がる
すると新雲学園の一人が突進してきた
「…プレストターン!」
神童はすばやい動きでかわし、海音にパスをした
「雪の女王シヴァ!」
化身を出し、海音はゴールにやって来る
「ブリザード・オブ・インフィニティ!」
「うわあっ!」
海音の化身必殺シュートは新雲のゴールに突き刺さる
これでまずは一点だ
- 第七十八話 ( No.108 )
- 日時: 2012/12/20 19:06
- 名前: 時橋 翔也 (ID: LCLSAOTe)
新雲からのキックオフ
すごいスピードで太陽はゴールに向かった
「ハンターズネット!」
狩屋はディフェンスする
だが簡単にかわされた
「サンシャインフォース!」
再びあの強力な化身必殺シュートが放たれた
「絶対…止める!」
信助のタイタニアスもキャッチの姿勢になる
「マジン・ザ・ハンド!」
かつて円堂が使っていた必殺技を信助は繰り出す
そしてシュートは威力を失い、信助の手に収まった
「やっぱりすごいよ…雷門は…」
胸を抑えながら太陽は言った
「天馬!」
信助からパスをもらった霧野は次に天馬にパス
「いくよ…マッハウインド!」
すごいスピードでのシュートを放つ
その先には剣城がいた
「デスドロップ!」
シュートチェインした強力なシュート
化身使いにも止められず、雷門は同点になった
その時 前半が終了した
「天馬…」
海音は天馬に近づいた
「君…本気じゃないよね」
「え…」
天馬は声を上げる
「…だって太陽は命に関わる病気だから…」
「ボクは…本気で戦うよ… 太陽もそれを望んでいるはずだから」
それに… いま症状と戦っている直矢に顔向けできないから…
後半が始まった
太陽からのキックオフ すぐに天馬は太陽の前に来た
「天馬…君はまだ本気で戦っていない」
「それ…海音にも言われた」
天馬は言った
「君は…自分の身体がどうなってもいいの!?」
「また試合できるかわからない…だから僕は全力で戦うよ 後悔しないために!」
そして太陽は天馬を抜いた
ゴール前に来ると、巧みなテクニックでシュートする
「うわっ!」
信助の瞬発力でも対応出来ず、シュートを入れてしまった
再び新雲のリードだ
「…変わらないね太陽は」
天馬の横で海音は言った
「あいつはいつもサッカーは本気で戦う… あいつにとって試合は何よりも大切なものだから」
「…!」
よく見たら、太陽は苦しむどころか楽しんでいる
…もう俺は迷わない
「俺も…太陽を越えて見せる!」
天馬は走り出す
そこに化身を出した太陽が立ちふさがった
「あの化身を絶対に越えて見せる!」
天馬は化身を出す
それはゴッドエデンで進化したペガサスだった
「魔神ペガサスアーク!」
「行け天馬!」
海音は言った
すると天馬は太陽の化身をジャンプして飛び越えた
「なに!?」
「いくよ!」
そのまま天馬はシュート
見事にゴールに突き刺さった
「やった!」
海音と天馬はハイタッチする
「はあ…はあ…」
「大丈夫か?」
新雲のGKは言った
「大丈夫… 皆 僕は天馬と化身対決をしたい」
太陽は言った
「だけど…それだとお前の身体が持たない」
「だから 皆に協力してほしい」
「…あれをする気か」
GKは察した
試合再開
太陽は化身のオーラを出した
「これが僕の最後の力だ」
アポロが出現する
周りを見ると、化身使いたちが太陽に化身のオーラを送っていた
「化身ドローイング…」
ゴッドエデンでもあったな
この場合、太陽の化身は他の化身のオーラを受けているから強力になっているはず…
だったらボクらも…
「天馬、キャプテン、剣城 …化身合体しましょう」
「化身合体を…?」
剣城は言った
「確かにそれなら勝機はある…だが海音は平気なのか?」
神童はゴッドエデンの時を思い出して言った
「はい あの時と違って化身の力はまだまだありますから」
「…わかった やろう」
天馬は頷く
「魔神ペガサスアーク!」
「剣聖ランスロット!」
「奏者マエストロ!」
三体の化身が出現する
「いくよ…シヴァ」
海音は三体の化身にオーラを注ぎ始める
そして三体は合体した
「魔帝グリフォン!」
成功した!
「…ボクの事は気にしないで 思いきり使って」
海音は言った
「やっぱり雷門はすごいや!」
太陽はそう言うと、再び化身必殺シュートを放つ
「サンシャインフォース!!」
「ソードオブファイヤ!!」
二つの技がぶつかる
三体の化身の力が海音にのし掛かるのを感じた
「ぐっ… 絶対…負けるかあああああああああ!!!」
海音は思いきり叫ぶ
そしてグリフォンはサンシャインフォースを打ち返した
そのままゴールに突き刺さる
「やった!」
海音は言った
「すごい…こんなにたのしいサッカーは初めてだ!」
太陽は言った
試合が再開され、神童はゴールに再び上がっていく
すると新雲が神童に向かっていった
そして… 新雲と激しいクラッシュ
「があっ!!」
「キャプテン!!」
海音は叫ぶ
今…頭から落ちた?
「くっ…大丈夫だ」
神童は言った
そしてまた走り出す
その時 試合終了のホイッスル
とたんに太陽は地面に倒れた
「太陽!」
天馬と海音は太陽に近づく
「…最高の試合だった 」太陽は言った
「もう 思い残すことは…ないはずなのに… まだサッカーがやりたいんだ」
「大丈夫!太陽ならできるよ!」
海音は言った
「病気を治して…また四人でサッカーしようよ!天馬も入れてさ!」
「…ああ そうだな海音」太陽は言った
「約束する 僕は絶対 病気を克服する」
「太陽…」
天馬は言った
「決勝進出だ!」
信助は言った
「ついにここまで来たか」
「しかも実力だしな!」
「ちゅーか価値が違いますよ」
「念願の優勝がすぐそこにある な 神童」
霧野は隣の神童に言った
だがその時 神童は地面に倒れた
「キャプテン!」
皆は神童に駆け寄る
意識がない…
「すぐ病院に運ばないと!」
天馬は言った
そうだ 病院…
直矢…
- 第七十九話 ( No.109 )
- 日時: 2013/01/04 14:49
- 名前: 時橋 翔也 (ID: j.vAWp8a)
雷門イレブンは病院の手術室の前にいた
神童がいま手術している
「キャプテン…」
「神サマ…」
すると手術中のライトが消えた
そして手術室から医師が出てくる
「先生!」
音無は言った
「神童くんは…」
「…ひどい怪我です 足が完治するには 一ヶ月近くかかります」
すると神童が看護師たちによって運ばれてきた
神童は眠っているようだ
「キャプテン…」
天馬は言った
「どうしてもダメですか?」
「…そうですか」
鬼道は医師に言った
「キャプテンは…この日の為にずっと頑張って来たんです…なんとかできませんか?」
「…残念ですが 無理です」
医師は天馬にそう言うと、神童を連れて去っていった
「キャプテン…」
「…そういえば海音は?」
信助は辺りを見て言った
「言われてみたら…」
「あいつ…神童がこんな時にどこ行きやがったんだ」
倉間はいらだたしげに言った
——————
海音は病院の廊下を走っていた
キャプテンごめんなさい… でも直矢が心配なんです
そして直矢の病室の前で立ち止まり、扉を開ける
「直矢!」
病室には医師と看護師とそれから優一もいた
「ううっ… 海音くん?」海音を見ると優一は言った
優一は泣いていた
「遅かったね」
医師は残念そうに言った
海音は直矢に近づく
直矢は目を閉じていた
「つい先ほど…………亡くなったよ」
なにも考えられなかった
直矢が死んだ?
ありえないよ だって…約束したんだ
死なないって…約束したよ?
そんなわけない
寝ているだけだよ
嘘だ 嘘だ嘘だ嘘だ…!!
「海音くん… 」
優一は涙を脱ぐって言った
「直矢くん… 約束守れなくてごめん…そう言っていたよ」
「………」
約束守れなくてごめん?
なに言ってるの?
だってまだ死んでいない
寝ているだけだよね…?
「直矢…」
医師と看護師は直矢をどこかに連れて行く おそらく霊安室に
……………死んだ、直矢が…
海音は床に座り込んだ
「海音くんしっかり!」
優一は海音に近づいた
「大丈夫か?」
「…はい…」
ゆっくりと海音は立ち上がる
「…泣いてもいいんだよ?」
「……ボクは 泣かないと決めているんです」
海音はそう言って病室から出ていった
直矢が死んだ…
受け入れたくない現実を目の当たりにしているようだ
いつも自分を応援してくれた… 頼れる存在だった
なのに…
「海音!」
すると向こうに雷門イレブンがいた
「皆…」
「お前…どこ行ってたんだよ」
倉間は言った
「…キャプテンは?」
海音は訪ねる
何人かが泣いていた
「試合に出れないって…」
「え…?」
「あんなに頑張っていたのに…」
天馬も泣いていた
「……残念だな…」
海音はそうしか言えなかった
直矢を失ったせいか、どんなことを言われても悲しくない
だってキャプテンは生きている…
直矢は死んだ もう会えないんだ
「おい… 海音 仲間が試合に出れないんだぞ!その態度なんなんだよ!」
「や…やめてください倉間くん!」
速水は倉間に言った
「…なにかあったのか?」
「……ううん なんでもないよ」
作り笑いをして剣城に言った
「ボクはもう帰ります…」
そう言って海音は歩いていった
——————
今日は海音しか鉄塔にいなかった
バダップたちは基地に乗り込んだんだよね…無事だといいけど
「…雪の女王シヴァ」
海音は化身をつくろうとした
だが化身が出現しなかった
「え…」
なんで…
その時
「久しぶりだな 海音」
聞きなれた声がした
夜桜が立っていた
「夜桜!」
「練習終わってひまだから見に来たんだ」
夜桜は言った
「…そっか」
「? どうした? なんかあったのか?」
「………」
夜桜には…話すべきかな
「…直矢が…死んだんだ」
「え…」
ありえない…夜桜はそんな顔をした
「冗談もほどほどにしろよ だって直矢はもうすぐ退院だって…」
「体調が急変したんだよ」
海音は言った
「…嘘だろ…」
「………」
夜桜も海音と同じような顔をしていた
「…多分葬式は北海道のお父さんがすると思う」
「じゃあ俺 行ってくる…お前は行くのか?」
「決勝戦が終わったあとならいくよ」
海音は言った
「雷門…ついに決勝戦まで来たんだな」
「うん …でも代償は大きかった」
神童の事を思い出しながら海音は言った
「…そろそろバスが来る時間か」
腕時計を見て夜桜は言った
「じゃあ俺は行くよ 決勝戦頑張れよ」
「うん バイバイ」
海音に見送られながら夜桜はバスに急いでいった
- 第八十話 ( No.110 )
- 日時: 2013/01/06 12:11
- 名前: 時橋 翔也 (ID: EggErFJR)
これで何本目かな
以前直矢とバスケをした公園で海音はひたすらバスケのゴールにシュートしていた
「………」
直矢…
「あ 海音」
すると向こうから天馬が歩いてきた
「バスケしてたの?」
「うん…天馬はキャプテンの見舞い?」
「そうだよ」
天馬は頷いた
「バスケ…そういえば直矢さん元気?」
「え…」
海音は声をあげる
少し考え、海音は言った
「うん もう退院して北海道に帰ったんだ」
「本当?よかった…」
言えない…
直矢が死んだなんて…
——————
第二グラウンドに行くと、雷門イレブンは揃っているが、皆重い空気だった
「…天馬 見舞いどうだった?」
「まだ…目覚めていません」
天馬は言った
「神童…」
「神童のケガはショックだと思う …でも決勝戦はすぐだ アイツの分まで頑張ろう」
三国は言った
「でも…キャプテン…」
「天馬…」
皆うつむいていた
海音と剣城以外
「………」
確かに神童がケガしたことは悲しい
だがそれ以上に 直矢が死んだ事がショックだった
「顔を上げろ お前たち」
すると声がした
振り返ると、円堂がいた
「監督!」
みんなは円堂に近づいた
「いつ帰ってきたんですか?」
「すまなかったなみんな」
「戻ってきたか円堂」
鬼道は言った
「ゴッドエデンでなにかわかった事があるのか?」
「ああ いずれフィフスセクターのやっていることが明らかになる」
円堂は言った
「…早速だが、皆に提案があるんだ」
「提案?」
海音は言った
「神童の事は聞いたよ 残念だが 立ち止まるわけにはいかない そこで神童のかわりに新キャプテンを任命する」
円堂は言った
新キャプテン…
「いいですね円堂監督」
「だろ… それでは発表する」
円堂は一人を指差した
「松風天馬 お前がキャプテンだ」
「……ええええ!!?」
皆は驚く
「お…俺が?」
天馬は言った
「…実は迷ったんだ 海音か天馬か」
円堂は言った
「天馬は人を支えて力を高められる 海音は仲間を勇気付けられる… 初めは海音にしようかと思ったが、海音が嫌がると思ってな」
「はい…」
図星だ
「天馬なら 神童とは違う方法でチームを引っ張れる」
「俺も同感です」
三国は言った
「俺達がサッカーを見失わずにすんだのは 二人のお陰だ」
「でも… 」
天馬は海音を見た
「頑張ろう キャプテン」「海音…」
「反対する人はいないしね」
「…わかりました キャプテンやります!」
「その意気だ天馬」
円堂は言った
「よし 第二グラウンドで練習だ」
「はい!」
——————
くよくよ直矢の事を悩んでも仕方ない
今はとにかく、決勝戦に向けての特訓に専念しないと
「聖堂山は強力なチームだ、弱点は全くない」
「弱点がない…」
「しかも全員がエースストライカーと言えるほどの実力だ」
確かに見たら強いチームだった…
となると、必殺技を磨いた方がいいな
紅白戦が行われ、海音は自分にそう言い聞かせながら取り組んだ
「海音行ったぞ!」
剣城の声が飛んできた
見ると輝がボールを持ってこちらに向かっていた
「…スノーウインド!」
海音は吹雪を吹かせた つもりだった
吹雪は起こらず、輝は海音の横を通っていった
「え…?」
なんで…出ないの?
「海音どうしたんだよ」
車田は言った
「あ…すいません」
「天馬!」
天馬はパスを受け、ゴールに上がる
だがいつもより動きが鈍かった
天馬…キャプテンのプレッシャーのせいかな
「海音!」
ゴール前でパスをもらい、海音はシュート体勢になった
「いくよ信助!コールドストーム!」
海音はシュートする
だがそのシュートはただのシュートだった
「なんで…」
海音は呟く
化身どころか、必殺技まで出なくなってる
これじゃ… 決勝戦なんて無理だ
——————
「剣城 一緒に帰ろうぜ」「…はい」
特に断る理由もなく、剣城は霧野に頷いた
最近知ったが、剣城と霧野は家が近い
そのためたまに霧野と帰ることがあった
「… 先輩」
「どうした?」
「海音… なんか元気無かったと思いませんか?」
剣城は言った
「確かにな…」
霧野も頷く
「…あのさ剣城 俺 思った事があるんだ」
「思った事?」
「天馬は俺達を変えてくれた… でもそれ以上に、海音の存在が大きいんだ」
「…どういう事ですか?」
剣城は訪ねる
「…この雷門を変えたのは…天馬には悪いけど海音何じゃないのかと 思うんだ 海音が黒の騎士団戦の時頑張らなかったら、きっと俺は部活辞めていた」
「………」
よく考えたら、いまや雷門に海音は必要不可欠となっていた
皆を改心させ、フィフスセクターと戦う勇気をくれたのは海音なのだ
「…実は俺、今度松風とシュート技の特訓をします」
「シュート技?」
霧野は言った
「…海音とやる気はないのか?」
「この技は火属性なんです …海音に負担をかけたくないんです」
剣城は言った
「お前らしいな」
霧野は言った
そして商店街を抜けたあたりに来たときだった
「じゃあ俺の家こっちだから」
「…さよなら」
剣城は歩いていった
- 八十一話 ( No.111 )
- 日時: 2013/01/14 08:28
- 名前: 時橋 翔也 (ID: j.vAWp8a)
次の日の放課後
海音達は帝国にあるレジスタンス本部にやって来る
「久しぶりだね円堂君 鬼道君」
そこにいたのは、イナズマジャパンの基山ヒロトと緑川リュウジだった
「二人とも久しぶりだな!」
円堂は言った
確かヒロトは親の会社をついで吉良ヒロトとなっていた
敏腕と評判らしい
「今日呼び出したのは、これを渡すため」
緑川は分厚いファイルを円堂に手渡す
中には今までフィフスセクターがしてきた不正がびっしりと書いてあった
「フィフスセクターの不正の証拠?」
「え?」
海音は声をあげた
「財政や経理等でいろんな不正を働いている バレないよううまくやってるよ」
ヒロトは言った
「それはつまり…フィフスセクターが犯罪をおかしているって事ですか?」
三国は言った
「そんなバカな!アイツがそんなことするはずない!」
円堂は言った
「ああ 俺もそう思って更に調べた それでわかったが、フィフスセクターの最高権力者はイシドではないかもしれない」
「え?」
天馬は声をあげた
「まだはっきりとは言えないけどね もう少し調べてみるよ」
緑川は言った
「ドラゴンリンクもね」
「ドラゴンリンク?」
海音は言った
「フィフスセクターを調べている際、出てきたんだ… もしかしたら恐ろしいものかもしれない」
「ありがとう二人とも、よし 練習に戻ろう」
円堂が言うと、次々と本部からみんな出ていった
「…松風、河川敷で少し話がある」
「え?… わかった」
——————
河川敷
二人は話をした
「松風…お前にはある技の特訓をしてもらう」
「技の特訓?」
「ファイアトルネードDD ファイアトルネードの合体技だ」
「ファイアトルネード…」
イシドの正体 豪炎寺が使っていた技だ
「練習が終わったら特訓する 皆には秘密だ」
「うん …珍しいね 剣城から言うなんて」
天馬は言った
「…この技は火属性だからな 海音には大きな負荷がかかる」
剣城は言った
「それに… 最近あいつ元気無いからな」
——————
「ダイヤモンドショット!」
第二グラウンドで海音はそう言って思いきりシュートする
だが それはただのシュートになってしまった
「なんでだ…」
直矢が死んだショックのせい?
神童先輩も入院していて化身使いが減ったのに…ボクまで出来なかったら…
「…!!」
負ける… 革命が失敗するそしたらサッカーが…
「なぁ… 最近海音の様子変じゃないか?」
海音から少し離れた所で三国は言った
「確かに… このところ必殺技を見ないし…」
速水も頷く
すると剣城の携帯がなった
「…もしもし」
剣城は携帯に言った
「…え…兄さんが?」
「優一さんがどうしたの?」
天馬は言った
すると剣城は走り出す
「待ってよ剣城!」
天馬も追いかけた
やって来たのは病院だった
剣城はすごい速さで優一の病室に向かっていく
「兄さん!」
剣城と天馬は優一の病室に入る
そこには優一と医師がいた
「兄さん…よかった 俺はてっきり…」
「京介、俺 手術を受けられることになったんだ」
優一は言った
「え?」
「誰かはわからないが、支援金をあつめてくれたんだ」
医師は言った
「…じゃあ…兄さんの足は治るんですね?」
「ああ リハビリを続ければ歩けるようになる」
「兄さん…本当に良かった」
剣城は優一にすがり付く
「京介…今まで辛い思いさせてすまなかったな」
「そんなこと…ないさ」
「俺は時間が掛かっても、もう一度フィールドに立つ… またサッカーしよう」
「剣城…良かったな」
天馬は言った
「直矢さんが知ったらきっと喜びますよ!」
「え…」
優一は声をあげた
「そうか…直矢さん 退院して北海道に戻ったと海音 言っていたな」
剣城は言った
「また直矢さんとバスケしたいなー サッカーも」
天馬は無邪気に言った
「…………」
優一は信じられないという顔で二人を見た
「君達…何も知らないのか?」
「え…?」
「兄さんどういう事だ?」
剣城は訪ねる
「……直矢くんは… 準決勝の日に亡くなったんだ」
優一は言った
「え…」
天馬はそれしか言えなかった
医師が悲しそうな顔をしたのを見ると、事実らしい
「うそ…ですよね?」
天馬は言った
優一は首を横にふる
「本当なんだ」
「あ…」
剣城はあることに気がつく
海音が準決勝の日、キャプテンの所ではなく別のところにいたのも、最近元気が無いのもそれなら説明がつく
「でも…海音は直矢さん退院したって…」
「きっと…言えなかったんだ」
剣城は言った
「お前を…悲しませたく無かったんだよ」
「そんな…」
天馬は床に座り込んだ
直矢さん…
——————
暗い気分のまま、二人は雷門に戻ってくる
海音が見当たらない
もう部活が終わった時間だ 帰ったのだろう
「あいつ… 最近なんなんだよ」
車田は言った
「練習にも身が入ってないし、神童の見舞いにもいかないし」
「…海音、兄貴が亡くなったらしいです」
剣城は言った
「え…?」
「だから練習に身が入らなくなった …少し海音の気持ちを察してやってください」
——————
一人で暗い道を歩いていた時だった
携帯が鳴り、海音は出る
「もしもし…」
『海音かい?』
この声…もしかして…
「お父さん?」
それは北海道にいる養父だった
『…久しぶりだね』
「うん…久しぶり、どうしたの?」
『……明後日、直矢の葬式をすることになったんだ』
直矢の葬式?
『だから海音に北海道に帰ってきてほしいんだ』
「………」
でも明後日は…
「ごめんお父さん その日は決勝戦の当日だから戻れない」
『…そうか』
養父は残念そうに言った
「だから代わりの人を行かせるよ」
『わかった 決勝戦がんばれ』
そう言われて電話を切られた
そして海音は別の人に電話する
「もしもし…豹牙?」
『海音?』
豹牙の声だ
『どうしたんだよこんな時間に』
「…明後日 直矢の葬式なんだ」
海音は言った
「ボクは決勝戦があるから行けない…代わりに行ってくれる?」
『直矢…死んだのか』
豹牙は言った
『…わかったよ いってくる…決勝戦絶対に勝てよ』
「もちろん …じゃあね」
そして海音は電話を切った
今は…決勝戦の方が重要な気がした
——————
「ファイアトルネードDD!」
河川敷で天馬と剣城はファイアトルネードDDの特訓をしていた
二つのファイアトルネードがぶつかり、鋭いシュートとなった
「やった…成功だ!」
天馬は言った
「ああ…」
剣城も頷く
これを決勝戦で使えれば…きっと勝てる
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