二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- マギ ー寄り道の書ー
- 日時: 2012/10/29 19:15
- 名前: 栖樺 椋 (ID: 16/cv9YI)
栖樺 椋です。栖樺として書く小説にあきらめが付いてきました。
例によって例の如く。
栖樺のいつもの二次作です。
つまりは、オリキャラがしょっちゅう出てきます。
オリキャラとメインキャラのからみを主軸に回します。
栖樺の手元には現在原作全巻がないので、細かいことは考えません。
主には感情的な面で創作していきます。
最初の話は書きやすいモルジアナの過去の話にしようと思います。
過去といっても彼女自身まだ15歳なので記憶もあいまいですが。
栖樺個人としてのモルさんの姿です。
毎回ですが、栖樺は投稿がおっそいです。
特に今年はほとんど投稿できません。
それでも空いてる時間で何とかします。
それに、自分のキャラの設定をよく忘れます。
やや、難所もありますが、これが栖樺の小説です。
よろしければ、他の話もどうぞ微作ですが。
コメントをあまりもらったことが無いので、自分の小説の
評価はわかりません。参照数での判断は任せます。
栖樺としては、とっても面白いこの作品。
台無しにしてしまわないように、日々、精進します。
予告
【モルジアナ】と【鎖身少女】
名前は絶賛思案中です。
- Re: マギ ー寄り道の書ー ( No.21 )
- 日時: 2013/11/18 18:44
- 名前: さだこ (ID: RJkIHa4L)
初めまして。さだこです。なんか皆さん、いっぱい書き込んでいるみたいですけど、私は、そんなに書き込めないので、そこのところわ、ご了承下さい。よろしくお願いします。
- 第十四夜 純する者 ( No.22 )
- 日時: 2013/11/22 20:11
- 名前: 栖樺 (ID: sp0cIx.0)
結論から言えば作戦失敗です。
子供たちは別の奴隷場へと引き渡され、
私はアデラさんとリージナと対話することにしました。
わからないことが多すぎてなにも反応できませんでした。
私は、連れられるままどこかの部屋に来ました。
話からするとそこはアデラさんの部屋らしいのです。
「まぁ、なんもないけどな。お茶ぐれぇは出してやんよ。」
アデラさんはなぜか上機嫌にお茶を入れ始めた。
対してリージナの表情は険しい昔のかとでも思い出しているのかもしれない。
「んん?茶葉きれてたわ、何日も経つと忘れるな・・。」
アデラさんは私たち二人を残して、
どこかへ行ってしまった。
リージナはアデラさんに頭を下げた。
何か二人で話すことがあるのだろう。
たくさんの人を倒した後とは思えないほど私たちは落ち着いていた。
「・・・・・。」
口を開こうとするけれど、言葉がうまく出ない。
聞きたいことがあるのに、
『ファナリス』
この言葉で私はずっと押さえつけられてきた。
リージナは私よりも詳しそうだ。
何より、ついさっき実践していた。
あの動きは到底人間にはできない。『人間』には。
でも、私はこの状況を少し楽しんでいた。
不謹慎にも嬉しかった。
自分はずっと一人きりだった、なのに仲間がいたかもしれないのだ。
そわそわしてしまう。
でも、リージナはしゃべりだした。
すごく、重々しい口調で。
「あのね。モルジアナ。」
「はい・・。」
「あ、・・ごめんね。」
「えと、あの。私、リージナに聞きたいことがあるんです。」
私は思い切って聞いてみることにした。
もう、こんな機会はないかもしれないのだ。
「ごめん、さっきも言ったけど私、アナの力になれないんだ。」
「どうしてですか?私には、リージナが・・」
「違うのっ!」
「モルジアナ。」
「あっはい。」
私は向かいに座るリージナを見る。
リージナは私を見つめる。
「よく聞いて。」」
ただごとではなさそうな、彼女の様子を見て違和感を感じ取る。
彼女は私にとって唯一の先人だと思ったのに・・。
いろいろ教えてもらえると思ったのに・・。
「私は、ファナリスじゃ、ないの。」
「・・・・・はい?」
誰がどうみても彼女は人間じゃない。
けれど彼女はファナリスでもない。
あんな、強さの種族がほかに存在するのかと、
私は耳を疑う。
でも違った。
彼女は、リージナは、
「私は、半純血。半純血のファナリス。ハーフなの。」
- 第十五夜 力 ( No.23 )
- 日時: 2013/11/29 18:19
- 名前: 栖樺 (ID: sp0cIx.0)
「どうにも調べたところ、そうだったんだよなぁ。」
アデラが盆を持って戻ってきた。
「半純血って・・・・。」
「私はファナリスと、人間との間に生まれた異業種なんだ。」
リージナは自分の髪を指差す。
夕日に色。それは確かにファナリスの特徴とは異なった。
自分の髪は遥かに真っ赤だ。
「それに目つきもだなぁ、どれもファナリスの特徴にはちょっと劣る。」
「アナを見て思ったよ。私、完璧に見た目では劣等だ。」
「え・・でも。」
「ふつうファナリスの血縁者だろうと、見た目の特徴が
異なるなんてことはない。根本的な力なら、純血には及ばないが。」
リージナの戦いぶりを見たモルジアナは驚く
あれより上が存在するとは、
「こいつは半純血にしては力は強いほうだ。
見た目が劣る分は中身が濃いらしいなぁ。はは。」
アデラは快活に笑う。
モルジアナは驚くばかりだ。
リージナは苦笑する。
「まぁ、笑いごとではないんだけど。」
「あ、あの待ってください。
それじゃあ、私はいったいなんなんですか?」
人間じゃない。
リージナとも違う。
私は、なんなんだ?
わからない、わからないことだらけ。
「そいつはわからん。」
「アナがまだぞんぶんに力を揮えないのは
戦い方を知らないからだよ。私もかつてはそうだった。
だから、今の状態では判断がつかないんだ。
今、アナにあるのは潜在能力だけだよ。
人の殺し方から生かし方まで学ぶべきなんだ。」
「学ぶ・・?ですか。」
「あぁ、それを言うためにここへお前を連れてきた。」
「私、を?」
「あぁ、お前はもうすでにどっかの小さなとこの
奴隷に決まっちまってるらしいな、仕込まれてるらしいが、
いつか、もしだ。お前が力を揮わなきゃいけないときに、
今と同じような戦い方じゃあ、到底もったいねぇよ。」
アデラはお茶を並べる。
リージナをお茶を飲む。
アデラはリージナの頭をなでながら、
もう片方の手をモルジアナに向ける。
「お前に守りたい何かができたときに、使えるように、な?」
「そんなこと・・。」
私にあるのか・・。
あの薄暗いところで一生を捨てるのではないだろうか。
『お父さん、お母さん』
捨てられた、あのときから。
いや、捨てられたかもわからない。
私は、鎖でつながれているのに、どこにも、いけないのに。
私に、何かを守れるなんて、ありえるのだろうか。
手を握りしめる。
「もし、もしもだが、奴隷が解放される日なんてのが
来たときにお前が感謝すべき人間が出てくるだろう。
そいつに奉公するのが新しい生き方になるかもしれない。」
アデラはお茶を飲み干す。
リージナはモルジアナの隣へ移動する。
「お前は、いつか、きっと自由になれる。
そしてきっと自分で真相をつかめ。その手で、足で。」
「で、でも私には鎖が・・。」
リージナはモルジアナの手を握る強く、強く。
いつかの、夜のように。
「私、私ね。初めて、友達ができたんだ。
アナ、ありがとう。私の鎖はとれたよ。
とってくれたのは、アナなんだ。ありがとう。だから。」
「あなたの鎖をとるための、力をあげたいの。」
「そのための奴隷職人だからなぁ。」
「は・・・、い。」
私は私は、
奴隷だった。
私は私には友達がいた。
私は私にはもう鎖はない。
私の私の鎖はアラジンとアリババさんに
私は二人に誓ってこの二人を絶対に守る。
私が私のために力を揮う。
いつか、守れなかった少女のために。
彼女は今も奴隷だろうか?
それでも、彼女を縛るものはないのだろう。
あの日、とれた鎖は今も大切にとっておきます。
- あとがき ( No.24 )
- 日時: 2013/11/29 18:33
- 名前: 栖樺 (ID: sp0cIx.0)
ひとまずモルジアナの話はいったん終わりです。
この後いろんなことを学んだことがのちのちに役立ったといいですね。
彼女なりに話たくはないでしょうけれど。
はい、長々とすみませんでした。
更新が遅いのは慣れっこだと思うので仕方ないの思って
ご覧ください、お願いいたします。
さて、さてさて、次回からはアラジンの話をしようかなと思ってます。
アラジンが魔法学校に入ってからですね。
アラジンが出会った二人の魔導師を目指す少女を描こうと思います。
彼女たちに関しては特例はありません。
今回のリージナが半純血のファナリスっていうのは
深く考えてもらいたいところです。
彼女の捨てられていた土地のこととかね。
今回の重たい描写はとっても楽しかったですね。
今後も増やしたいですね、本編がなかなかえぐくなってきましたよね。
これからが楽しみです。
アラジンが一人前の魔導師になるためには
きっとたくさんの人と出会い、経験したはずです。
それの一部と思っていただけたらなと思います。
今回も本編との相違は伴います。
違和感を感じつつ、ご鑑賞ください
栖樺
- 第二幕 十六夜 ( No.25 )
- 日時: 2014/10/19 22:23
- 名前: 栖樺 (ID: xWBX68QI)
『水をちょうだい。』
『火をちょうだい。』
『土をちょうだい。』
『風をちょうだい。』
『光をちょうだい。』
創造する力。
人間にはそれが著しい。
だから、もっとほしくなる。
だから、人間は魔導師を作った。なった。
だから、私はその力を欲した。
この暗くて汚くて辛い世界から何かを創造するために。
『力をちょうだい。』
それは与えられるものではなく自分で作り上げるもの。
人間はその力が、意思が、とても弱い。
さから、この世界は中途半端だ。
誰かが造りっぱなしにした世界なのだ。
そんな中途半端な魔法はいらない。
それなら、そこから変えなくては。
この学校で私はそれを学ばなくては。
もうすぐ十四になる。
期待と少しの不安と大きな野望を抱えて無知な私は進む。
その門を。恐ろしくも畏れ多いその門を。
「ここが、魔導師を、育てる学校・・・。」
憧れ続けたものがそこにあった。
そしてそんな私の後ろには。
「ここが、人間より上になれる場所・・。」
別の野望を持つ少女がいた。
これは、私と少女と一人の小さなマギのお話。
私の人生で一番楽しかったとき。
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