二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: バトル・テニス-バトテニ- ( No.14 )
- 日時: 2009/12/19 15:40
- 名前: 亮 (ID: 2nrfRM.C)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=14552
34 神様
「ゆ・・・幸村さん」(リョーマ)
「やァ、越前くん。 久しぶりだね・・・」(幸村)
幸村は、不適に笑う。
肩には、血にまみれたジャージが羽織られていた。
その血が物語っているのは・・・人との殺し合いだ。
「お前は・・・まさか・・・」(手塚)
手塚が最後まで言い終わらないうちに、幸村がクスッと笑った。
「そのまさか。 俺は生き残りたい。 だから、君たちを殺す」(幸村)
これで、いいんだろ? 蓮二。
俺は・・・間違って居ないんだろ?
「クソッ」(手塚)
手塚は舌打ちした。
ついに・・・俺も決意しなくてはならないのか。
逃げるだけでは、いずれ殺されるとは思っていた。
今、まさに、その状況だ。
今決めなけりゃ、俺と越前はここで終わりだ。
コイツと・・・戦うしかないのか。
「残念だ。 幸村」(手塚)
「何がだい?」(幸村)
「お前とは・・・テニスで真剣勝負をしたかった」(手塚)
「俺も、そう思っていたところだよ」(幸村)
手塚は、自分の武器であろう剣を取り出した。
「行くぞ! 幸村!」(手塚)
「部長ッ!」(リョーマ)
手塚は、リョーマの声が聞こえなかったふりをした。
今振り返ってしまえば、せっかく出来た決意が壊れてしまいそうだったから。
俺は、テニスに、青学に、お前達に、命だって捧げる覚悟だった。
腕が壊れようとも、お前達と優勝したかった。
ここで逃げれば、あの決意は何だったのか分からなくなる。
ごめんな、越前。
「手塚・・・部長・・・」(リョーマ)
いつもこうだ。
アンタはいつだって、俺たちのために自分を犠牲にするんだ。
俺はその背中を、だまって見ているばかりだ。
見ている、ばかりだ。
幸村がアイスピックを振りかざした。
手塚も、剣でそれを受け止める。
見ている限りでは、手塚が押されているようにさえ見える。
「部長—————————ッ!!」
「!」(幸村)
「越前ッ!!!」(手塚)
今度は俺を、見ていてください。 部長。
だって俺、部長のような“青学の柱”になりたいって思ったんです。