二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *妖精の尻尾* ( No.1 )
日時: 2009/12/21 17:42
名前: チャミー (ID: p4jphIw6)

第1話「妖精の尻尾」


ここは、魔導士ギルド『妖精の尻尾フェアリーテイル』。
この物語は、この『妖精の尻尾』の——


どんがらがっしゃーん!!


「誰がお前に負けるってェ?? この、おしゃべりパンツが」
「黙れ、クソ炎!! おめでたい頭しやがって」
「なんだと!? この、さらさらヘアーが!! やんのか!?」
「ああ、やってやる!!」

「ちょっと!! 二人ともスト———ップ!!! まだ説明の途中でしょ!!」

「あ、そっか? 悪ぃ悪ぃ」

コホン、では気を取り直してもう一度。
この物語は、『妖精の尻尾』の個性的な仲間達が繰り広げる物語である。

「……言い直したわりには微妙な説明ね」

この、やけに突っ込む女はルーシィ。一応、『星霊魔導士』なのである。
ちなみに本人曰く、好きな星霊は子犬座のニコラらしい。

「なぁ、ルーシィ。その、『説明』ってのは何のことなんだ??」

この、さっき言い争っていた男(おめでたい頭のほう)は、ナツ。『火の滅竜魔導士ドラゴンスレイヤー』である。
あ、忘れるとこだった。一応主人公ね。

「おい、ナツ。お前は大人の事情ってモノを知らねぇのか」

さっき言い争っていたもう一人のさらさらヘアーのほうは、グレイ。『氷の造形魔導士』である。
すぐに服を脱ぐクセがある、将来が危ない人。

「あい!」

この青い猫は、ハッピー。
猫だけど魔導士。『エーラ』という魔法を使う。
「あい!」が口癖。

「なーなー、そんなことより、早く仕事行こうぜ。ホラ、魔物退治で40万ジュエル!! 行くぞ、ルーシィ」

ヘラヘラと笑いながら、ナツが言う。

「あっ、お前逃げる気か!?」

グレイがそう叫んだときには、ナツとルーシィの姿はなかったという。

「逃げやがったな、あの野郎!!」

グレイはそう言うと、二人を追いかけて走って行った。


***


「ついてくんじゃねぇよ!!」
「うるせぇよ。てめーこそ逃げんじゃねぇ」
「あい!」

「なんで私まで……」

二人と一匹が騒いでいる後ろで、ルーシィは一人落ち込んでいるのであった。
その手には、仕事の依頼の紙が握られていた。