二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 孤独ナ天使 【D.Gray-man】 ( No.8 )
日時: 2009/12/23 20:36
名前: 白夜 (ID: LF8j4K3p)

【第3夜 かみさま?】

「ほら、マオ、起きて!起きるのよー」

妹である、マオ・アベーユを起こす。
わたしと同じ茶髪の髪には、寝癖がついていた。
わたしと違うのは、瞳の色。
マオは、薄い赤の瞳。
わたし?青色の瞳。でもね、右目は少し濁った青。

「テテオお姉ちゃんん〜・・・眠いよぉ」

「水で顔を洗いなさい?すっきりするわよぉ」

「それはとても冷たい〜!」

「あっはははは。我慢、我慢」

じゃあ頑張る、と言いながらマオは洗面所へ。

「・・・テテオお姉ちゃん?」

ふとマオは立ち止まり、顔だけわたしの方を見た。

「なに?」

「いい夢みたの」

ニッコリと笑いながら、マオは言う。

「どんな夢?」

「千年伯爵って人がね、約束してくれたの───」

千年伯爵って誰なのでしょうか?
たぶん、マオの想像だろうか。
わたしはあまり、気にしなかった。

「どんな約束なの?」

「お父さんとお母さんを、戻してくれる約束♪」

「どこから?」

「ちゃんと家に帰ってこれるように、してくれるんだよ」

マオは自分の世界に入ってしまったようだった。
薄い赤の瞳をキラキラと輝かせ、無邪気に言う。

「よかったわね・・・」

「うん!今夜、また来てくれるんだよ!」

千年伯爵がね、今夜来るの。
マオは繰り返し、嬉しそうに言う。