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* 二話的な何か。*
（ガゼル目線）　
　
『これ、さっき食べっちゃったお礼・・・』
　
　
晴矢にさっき貰ったお菓子。
何だか殺気がするのは気のせいか・・・
　
　
紙袋を開けて、中に手を伸ばす。
　
　
　
「これ・・・晴矢がさっき食べてしまった私のクッキーと
　同じのだ・・・」
　
中に入ってたのはペンギンの形の動物クッキー。
　
いつも水族館に行ってペンギンを見たい、と言っていた
私に皆とは違うペンギンの可愛らしいクッキーを
父さんが用意してくれた。
　
「まだあったんだ・・・」
　
今頃晴矢にノーザン（略）をして、大怪我を
させてしまった事に罪悪感を感じた。

　
（晴矢には悪い事したな・・・
　晴矢も食べたかったんなら言えばよかったのに。
　
　あとで少しあげようかな・・・）

　
私はクッキーを半分にして、半分を食べた。

　
「・・・」

言葉には出てないけど、顔は蔓延の笑み。
やっぱり　この味だ。
　
　
「あとでお礼をいわないとな」
　
　
私が座ってた椅子を立った瞬間——
　
　
勢いよく地面に倒れた。

　
　
　
—あぁ、さっき袋を開けるときの殺気はこれか—
　
意識がどんどん遠のいていく時、ドアの隙間から
ヒロトの怖いぐらい蔓延の笑みが見えた。