二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 夢の中の俺はモンスターハンター ( No.2 )
日時: 2010/01/09 12:05
名前: アビス (ID: 7.60N42J)

1話
  夢か現か殴ればわかる。




「あなたの名前は?」

突然頭に声が流れてきた。

「なんだ?」

辺りは真っ暗で何も見えない。そこから謎の声が何度も自分に呼びかけてくる。

「あなたの名前は?」

「・・竜人だよ。霧崎 竜人」

答えないと永遠に言われそうだったのでしかたなく答えた。

「おい、お前はだれなんだ!?」

そう呼びかけるが無視され、違う質問を返された。

「あなたの性別は?」

「・・・」

「あなたの性別は?」

「はぁ・・・男だよ」

竜人は諦めて素直に素直に答えた。

「体型、髪型、顔、声は今のあなたを元にしますか?」

「はあ?」

言ってる忌みが分からず思わず聞き返してしまう。

「体型、髪型、顔・・」

「ああ、分かった分かった!それでいいよ」

竜人は繰り返す声に耐えられなくなって、急いで言った。
謎の声はしばらく聞こえなかった。待っていると

「承知しました。それではこれよりあなたをモンスターハンターの世界に
お招きいたします」

謎の声が喋り終えると、竜人は意識を失った。




何か聞こえる。風の音、鳥の鳴き声。そして、人の声

「う〜む、まだ起きんか。もう5日になるぞ」

声に反応するように自分は体を起こした。体が微妙に痛い。

「おお、起きたか青年。心配したぞ」

そこには、妙な鎧を着た男が立っていた。

「・・ここは?」

竜人が尋ねる。

「ここはポッケ村。君を雪山で倒れているのを見つけてな。
ここまで運んできたんだよ」

ポッケ村。どこかで聞いたことのある名だ。まだボンヤリとする頭で必死に考えた。
ポッケ村・・ポッケ村

「ポッケ村!!?」

竜人の突然の大声に男は少し驚いた様子で

「う・・うむ。そうだが」

そう言って、こちらの様子を伺う。竜人の頭は混乱していた。
ここがポッケ村!?・・・・

そうだ。これは夢に違いない。とても残念だがこれは夢なんだ。
そうと決まればやることは一つ・・・

「おい、あんた。俺を思いっきり殴ってくれ」

そう言って頭を前に差し出す。

「ぬ・・今起きたばかりの怪我人を殴れるか」

「大丈夫だ。俺はそんな柔なつくりはしていない」

そこまでいうと、男は拳を握り締めた。

「そこまで言うのなら仕方あるまい。いくぞ!!」

—ボカン!!—

ものすごい衝撃と音が竜人の脳内を走る。そのまま竜人はまた倒れてしまった。