二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 夢の中の俺はモンスターハンター ( No.5 )
- 日時: 2010/01/09 12:06
- 名前: アビス (ID: 7.60N42J)
4話
不思議な不思議な出会い
未だ混乱している自分をよそに男は自己紹介をし始めた。
「そういえばまだ名乗っていなかったな。
私の名は、テンマ。『韋駄天』のテンマと昔は名を知られていた」
「俺は竜人」
竜人も相手に習い、自分の名を名乗る。するとテンマは不思議そうな顔で
「リュウトか。ところでどうしてあんな所に倒れていたんだ?」
「え〜と・・・」
どう答えていいのか分からず考えていると、扉が開いた。
すると一人の男性が入ってきた。背中には誰かをおんぶしている。
「テンマさん。また雪山で人が倒れていたぞ。今度は女の子だが」
「む・・すまないがリュウト君」
「分かった」
リュウトはすぐ察し、ベットを明渡す。そこに、運び込まれた女の子を寝かせる。
その女の子をよく見ると、どこかで見た顔だった。最近・・・どこかで・・。
リュウトが必死に思い出そうしている、女の子は目を開けた。
「ここは・・・」
女の子は辺りを見渡し、自分たちの存在に気づくと話しかけてきた。
「あの・・ここは?」
微妙に声が掠れていたが、その声もどこか聞いたことのある声だった。
「ここはポッケ村だ。君は彼と同じで雪山で倒れていたそうだが、
何か関係はあるのか」
女の子は自分をじっくり見る。リュウトはその顔と、ある女の子との顔が重なっていく。
「竜人君?」
その声、言葉で完全に一致した。
「草薙か?」
お互い見つめ合ったまま固まる。その膠着状態を破ったのは、テンマだった。
「やはり、二人は知り合いだったようだな。
二人からは同じ臭いがしたからもしやと思ったが」
二人はテンマの言葉に引く。それを見て、
「おおっと。私がその手の趣味だと勘違いするなよ。同じ雰囲気を放っていると言ったのだ」
と、弁解をした。
「二人とも分からぬ事も多いと思うが一度村長に会うといい。
二人のことも心配していたし、いろいろ聞きたいことも多いだろう」
二人はテンマに連れられて村長の元に向かった。外の様子もゲームと一致していた。
村長は焚き火の近くにいた。
「おや、テンマ。後ろの二人が例の子たちかい?」
「ええ。リュウトと・・え〜と」
「暮羽です」
暮羽は自分の名を名乗った。
「クレハ?まあ、この二人が雪山で倒れていて、どうやら二人は知り合いのようです」
「そうか。二人共どうして雪山に倒れていたのかいの?」
どうしてって言われても気づいたらベット、
自分が雪山で倒れていた記憶なんてこれっぽいもない。
クレハもそうなのか、黙ってこちらの顔を窺っている。
「ふ〜む。どうやら記憶を失っているようじゃな」
「どうしましょう?村長」
村長は困った顔で考えて、少しすると何か閃いたのか顔が良くなる。
「二人共、その格好からしてハンターをしていた様じゃな」
二人が着ていたのはハンターメイルの防具。まず普通の人が着るようなもんじゃない。
「なら、ここでハンター業に勤めればいい。
今ここのハンターギルドに登録してくるから、待っておれ」
村長はそのまま、近くにあった建物に入っていった。
「じゃあ、私はこれで失礼するよ」
そういってテンマはどこかに消えてしまった。
「行っちまったな。勝手に話がどんどん進んでったな」
「うん。それにしてもどうなってんだろうね」
「確かに。夢の世界で片付けるには無理があるしな」
「てことは、竜人君も寝たらここに?」
「ああ、俺は昨日から来ている。ま、昨日は直ぐに目が覚めたけどな」
「どうなってんだろうね。本当に・・・」
「なんの話じゃ?」
「「!!!!」」
後ろからの突然の声に驚き二人共声を上げる。
そこには、村長がカードを2枚もって立っていた。