二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:悪ノ召使 勝手に妄想 ( No.1 )
日時: 2010/02/13 16:45
名前: 中一にしての鏡音廃 (ID: glXVlHlM)

 昔々あるところに、小さな国ボカリアがあった。その頂点に君臨しているのは、齢たった十四の王女様だった。
 王女様の名前は、リン・カガミネ。
外側に跳ねた金髪のショートヘアと空のような蒼眼が美しい王女様だった。
 彼女には、召使がいた。名前は、レン・カガミネ。後ろで結ばれた金髪に透き通るような蒼眼。名前も外見も声も全てが王女様によく似た召使だった。

 それもそのはず。彼は、王女の双子の弟なのだから。

 しかし、国民は、そんな事知りもしない。

 周囲の期待に包まれて生まれた二人。教会の鐘が、二人をこの世に歓迎するかのように、鳴り響いていた。
 だが、それと同時に王族の中では、どちらを跡取りに立てるかという問題が起きた。

 先祖に基づき、男子を跡取りに立てる「レン派」
 歴史上初の王女をたてようという「リン派」
 勝利したのは、「リン派」だった。理由は、
「女性のほうが、うまく利用しやすい。」
ただそれだけだった。
 そして、二人は物心が無いうちから引き離され、王女とその召使として育てられた。

 だが、双子の本能なのであろうか。
二人とも、何か自分に足りないものがあるのではないかと、感じていた。

 そして、レンの方は、ある日聞かされた。

「お前と王女様は双子だ。」

 だが、それは絶対の秘密。国民はもちろん、リンでさえ、教える事は出来なかった。

 そして、そんな歴史に載らない大事件が起きてから、十四年の年月がたった。