二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 悪ノ召使 勝手に妄想 ( No.10 )
日時: 2010/02/13 22:36
名前: リリアン (ID: glXVlHlM)


 森の奥の温室。そこで俺は、彼女とであった。
 彼女は、花が好きで、毎日そこに水遣りに来てるそうだ。その時の、優しげな笑顔。俺は一目ぼれをした。
 だが、俺には婚約者がいる。俺と同じ王家。黄の国の王女様だ。彼女は、実行力があり、堂々とした態度が魅力的だ。だが、まだ14歳。わがままなのだ。
 いつかは話しをして、婚約者をはずしてもらおうと考えていた。そんな時、目の前に現れたのが、ミクだった。

「カイト王様は、お花は好きですか?」

 そう言ってくれたっけ・・・
 今日も、彼女の温室に向かう。王女との縁談も決まり、俺は婚約者の席をはずされた。
 そうだ、彼女に告白しよう。たくさんの花束をもって。彼女の好きなタンポポを入れよう。色んな事を考えながら、俺は、緑の国へ行った。
 だが、国についた瞬間、俺は持っていた花束を落とした。

「なんていうことだ・・・・。」

 国が燃えていた。森の奥に、少しだけ温室のてっぺんが見えた。

「温室は燃えていない。」

 俺は、走って走って、温室に行った。だが、そこにも、悲惨なものが散っていた。行かなきゃよかったと後悔した。

「ミク・・・?」

 薔薇色に染まったミク。

「ねぇ、何でそんなところで寝てるの?」
「ねぇ・・・」
「ねぇ!」


「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


 俺は叫んだ。何でこんな事になってしまったんだ。彼女が何かしたのか?
 俺の来た道に、焼け焦げた死体はたくさんあった。だが、刺されて死んでいたのは、ミクだけ。ミクが何かしたというのか?
 俺は、一つ一つ記憶をたどった。すると気がかりな事を思い出したのだ。

—申し訳ないが、婚約の話は無かった事にしてくれ—

—えっ?そ、そんな!カイト様!—

—温室を営む娘に恋をしたんだ・・・—


—温室を—





—営む娘に—







—恋をしたんだ・・・—

 あぁ、俺が馬鹿だ。何であの時、王女に向かってミクのことを出したんだ。婚約の話だけすればよかったのに・・・・。

「あああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

 俺に復讐心が芽生えたのは、その時だった。