二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 悪ノ召使 勝手に妄想 ちなみに、白ノ娘と同時進行です ( No.4 )
日時: 2010/02/13 16:45
名前: リリアン (ID: glXVlHlM)

※名前を変えました。元中一にしての鏡音廃です。

 ある日の三時過ぎ、レンは、リンの食べたおやつの皿を片付けていた。

—それは、偽造恋愛さ—

—いつでも、どこでも、自分のそばにいて、信用してくれる。そんな、女性に、惚れないわけが無いだろう。—

「偽造・・・恋愛・・なのかな?」

 思わず、口から言葉が漏れる。はっと、我に戻ると、隣で食器洗いをしていたネルが不思議そうな顔で、見ていた。

(き、聞かれた・・・?)

「レン君、恋したの?」

(やっぱり聞かれた!)

 顔が真っ赤になる。
 自分では、『クール&まじめ』な人でいたはずなのに、そんな自分が恋何て・・・イメージまるつぶれた。
 大慌てで、首を振った。

「・・!ち、違うんだ・・・ただ・・リンが、いや、リン様が・・・。」
「そっか。レン君と王女様。双子だもんね。」
「えっ!?※○△#●☆★??!何で知ってるんですかぁ?!」

 リンとレンの関係については、王家最大の秘密事項で、家人でも知らないはずだ。

「えへへ・・実はね、私のおばあちゃんが、私が小さい頃、しゃべっちゃったの。おばあちゃんは、小さい頃だから、忘れるだろうって思ったみたいだけど、私は覚えてたってわけ。」
「あの・・・まずいんじゃありません・・・?」
「大丈夫、大丈夫。秘密にするから!それより、王女様がどうしたの?」

 レンは、口を瞑った。するとネルは、急にレンの頬を引っ張った。

「いった・・・。何するんですかぁ?!」
「悩んでも始まらないの!さぁ、教えて。」
「・・・じゃあ。」
「何々?」
「ガクポさんに、リンの事を思う気持ちは、偽造恋愛だって指摘されたんです。」
「ふぅ・・・ん。」
「だけど、僕としては、リンを恋人として見る目は無くて、ただ、彼女を守りたくて・・・。」
「それってさ、『愛』なんじゃないの?」
「えっ?」
「『恋』って言うのは、その人に、憧れをもって成り立つものでしょ?それと違って、『愛』って言うのは、その人を守りたい、とか、助けてあげたい、とかそういう感情のことだと思うんだ。」
「ネル・・・。ありがと。」

 その時、廊下に怒鳴り声が響き、厨房にも伝わった。

「あっ、僕いかなきゃ。」
「ファイトだ!レン君!」
「はい。」

 レンは、何か勇気がわいたような気がした。
 それと同時に、決心がついたような気がする。

 たとえ、世界のすべてが彼女の敵になろうとも、自分が守るんだと——。

 そして、レンは、大広間に向かって走り出した。