二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 君の笑み、そして涙。【イナズマ短編集】 ( No.12 )
日時: 2010/02/09 22:23
名前: ぺりどっと(元くろーばー) (ID: SLKx/CAW)

第6話 気になるというか心配


果たして、セキュリティーが高いとは
どういうことなのだろう。

豪炎寺が言うことは、いちいち
意味深すぎる。

気になって仕方がない。


河川敷でいつも通り、朝練をしていると
笠峰の姿が見えた。

「おはよう。朝から大変だね」

「おまえこそ、朝練があるんじゃないのか?
 吹奏楽部は『文化部の運動部』って
 言われるくらいだぞ」

「そ、そうだよね……!私、何してるんだろ」

ぎこちないリアクションで、
なんとかごまかそうとしているのが
俺にはなんとなくわかった。

本当は、イヤなんじゃないか?
吹奏楽部にいるのが。

だが、今はそのことに触れるべき
ではないだろう。

「それじゃあ、練習頑張ってね!」

笠峰は昨日みたいに走り去ってしまった。


また肩をツンツン攻撃するヤツがいる。
だが今日はシャーペンじゃなくて、
三角定規の先のようだ。

「ねぇ今朝、笠峰さんと喋った?」

洋本が何か期待したような目で
こっちを見ている。

「……」

「あ、否定しない系?肯定しちゃう系?
 マジっすか〜。マジっすか〜〜」

2回目の「マジ」をやたら強調する洋本。

「うん、笠峰さんみたいなお嬢様は、
 鬼道のようなお坊ちゃんと相性が
 いいのかもね」

本気でスルーしようとしてたので、
うっかり聞き流すところだったが
俺の心臓がドクンと反応した。

今、なんて……?

「知らないの、笠峰さんお嬢様なんだよ。
 お父さんは大企業の代表取締役」

「そ……」

そうだったのか!

「しかもお姉さんは人気の若手女優。
 お兄さんは会社の跡継ぎらしい」

マジっすか……

「まぁ全部、友達から聞いたウワサだけどネ」

なんだよ!


続く!!