二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA、リレー小説「総大将は女子高生!」 ( No.143 )
日時: 2010/08/28 12:18
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: UFZXYiMQ)
参照: http://yaplog.jp/000331/

第二十九話〜ナルシスト〜

神無「あの子の赤くした顔、いいねぇ♪」

木の上にチョコンと座って俺は言った。
彼女達の軍の偵察に来た俺にとって、まるで任務を忘れそうになった。
噂通り、彼女——もとい不破彩葉の姿は敵の俺でも惚れてしまった。

神無「美しい髪色…白き肌…。何もかも、俺の好みに等しい…!」

自分の物にしたらどうだろうかと思うとゾクゾクしてたまらなく武者震いがした。
あの青い髪色の彼達は、彩葉ともう一人の女の子を置いて先に屋敷に入っていった。
多分、武田の大将の面会の時に着る着物を着る為だろう。

神無「でも…なんか、見た事あるんだよなぁ?」

あの黄色い瞳で背中に付けてある弓矢。
かなり昔か、最近かは忘れてしまったが見かけた事があった。
少し首を傾けて考えるが、何もかも思い出せない。

神無「ま、いいか。どうせ顔なんて覚えるはずないし」

忍足る者、暗殺などで色々忙しくいちいち名前や顔など覚えない。
だが、神無は彩葉に惚れてしまった為彩葉だけ覚えた。
オレンジの髪が少し風に流されて靡く。
少し「邪魔だなぁ…あとで少しだけでも切ろうか」と言って、前髪を少し分けた。
その間、サクサクと雪の中歩く二人を見てチャンスだと思った。
バレない様に、クナイを構え——放つ。
普通の人ならばサクッと簡単に刺されるのだが、彼女はギリギリかわしていた。
その代わり、少しだけ青ざめちゃっているけど。

神無「さぁて…——行きますか」

木の葉が暮れの術で一瞬に距離を縮める。
彼女は少しパニック状態だった為、すぐに自分の物に出来ると思って手錠を懐から出して襲った。
だが、彼女は反射神経がいいのか日本刀を抜いてきた。
俺はギリギリに手錠で防ぐ。
そして、彼女の姿を捉えた。
近くだからこそ分るが、噂以上に美しく本当の“神”の元の天女かと思う。
だが、そんな小さく美しい姿なのに凄い力だ。
少しだけ腕に電撃が走った。
彼女は強く美しいのが分った俺は丸く笑みの形に歪め、口笛を吹いた。

神無「さっすが、俺の美しさに当てはまる人」

彼女は少し渋い顔をした後、ふと俺の武器を見て少し青くなり日本刀で吹き飛ばしてきた。
そんなに俺の武器がいいのかな?
やっぱ俺って粋がある伊達者だよ、うんうん。
もちろん、吹き飛ばされた俺はちゃんと宙返りして着地。
ここでドジッたら俺のプライド傷ついちゃうな。
彼女と俺が離れたのを見計らったように、すばやくもう一人の女の子が間に入る。
あらら、俺に立ち向かうわけ?
これでも俺、彩葉ちゃんを奪えるほど強いんだけどね。
「まぁ、いいか」と思った後、少し手錠を指に絡めて回した。

つづく…