二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: テニスの王子様トリップ小説『創造された世界』 ( No.19 )
- 日時: 2010/03/30 19:18
- 名前: 霽月 (ID: HKLnqVHP)
act1
「私、トイレ行ってくる。」
「ん、いってらっしゃーい〜」
談笑しながらお菓子をつまんでいる二人に声をかけ、教室を後にした。
ふぅ、と廊下で一息つく。
暖かい教室と違い廊下ではどこかひんやりとした空気が漂っていた。
——なんで、私はここにいるのかな
今更と言われればそれまでだが、尽きない疑問に頭を抱える。
運命だから、と受け入れたはいいが…やっぱりまだこれは夢なんじゃないかとも思っている。
根暗な分類にいた私が、どうしてここに?
ドンッと誰かにぶつかった衝撃を与えられたと同時に私の考え事は一気に吹き飛んだ。
しまった、またボンヤリしていて…
「大丈夫かい?」
男性にしてはやや高めな、優しいボーイソプラノの声が頭上から響いてきた。
しかし、どこか聞き覚えるのある声。
あぁ、そういえばこの世界に来る前幸村さんのOVAをみてきたなー……
あれー…もしかしてー
恐る恐る顔をあげれば、そこには群青色のきれいな癖のある髪を揺らし、優しげに微笑む人
神の子……、いや、幸村精市がいた。
act2
——詐欺師野郎に続いて、コイツかよ!
ジャッカル桑原さん並のツッコミを心の中で決めた後私はすぐさま謝罪の言葉の述べる。
「す、すいません…私の前方不注意でした。」
すると、目の前の彼はブッと小さく吹き、口元に手を当てて小さく肩を揺らしていた。
しまった、何かヘマをしてしまったか!
「ふふふ、面白いね、君。一年生かな?」
この棟にいるからそうだよね?と微笑みかけられ思わず「はい…。」と小さく声をもらした。
「見かけない子だね、…あ、外部生かな。」
またもや問いかけられただひたすら私は相打ちをうつ。
「俺のことは…、」
「あ、あのっ。すいません、そろそろ…。」
とりあず私はこの場を去ることに決める。
上級生の人に見られたりでもしたら面倒だ。
幸村さんの言葉を遮り私は教室へと急いだ。
正直トイレに行きたかったが、もういいやという気持ちでいっぱいであった。
「なんか、変わってる子だな。」
後ろで小さく微笑む神の子には気づきもするはずがなかった。
***
最終更新。
幸村に出会うとこまで今日中書けた。
もうストックがないのでこれからは、直に書き込みます;