二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *VOCALOIDのお話* ( No.13 )
- 日時: 2010/06/08 15:40
- 名前: 黒蝶 (ID: XrwZbEH8)
3粒:マスター、マスター、マスター・・・
「ふぇぇ・・・・・・・・・・」
マスターの部屋から出てきて、今リビングにいる。
・・・もう大声で泣きたい。でも泣けない。
マスターに聞こえてしまうから。
ふと時計をみると3時。
マスターにおやつ・・・作らないと。
私はいつもマスターマスターって・・・
自分でも呆れるほどにマスターばっかりいってます。
でも、いいんです。マスターが好きだから。
優しいマスター・・・だったのに。
いつからか、マスターは私をあまり使ってくれなくなった。
「マ・・・スタ—・・・・・・・・・」
自分で思いだして其の所為で泣いている。
マスターにいったら前は「馬鹿だなぁ」っていって笑って頭を撫でてくれると想う。
けど
今のマスターにいったらきっと「馬鹿じゃないのか」っていって、きっとそっぽを向いてしまうと想う。
私には今のマスターを振り向かせることなんてできない。
ううん。振り向いてくれても、またすぐに前を向いちゃうの。
全部、私の所為なのにね。
ガチャッ
扉の開く、音がした。
それは二階のマスターの部屋からではなく玄関から聞こえた。
「ただいま〜っと・・・あれ!?ミクちゃん!?」
片手に買い物袋を、片手に鍵をもって振り回して、こっちに入ってきた女性。
私を見ると驚いてこっちに駆け寄ってくる。
「・・・・・・・ふぁ・・・柚奈姉ぇ・・・」
マスターの姉。柚奈さん。
私にいつも気を遣ってくれる優しい22歳。
柚奈姉曰く、永遠の18歳らしい。
百面相の達人で演劇のホープ。柚奈姉は女優。
だから口癖とか一人省まで変わってしまうことが多い。
さっきまで買い物に行っていた。
私の分のご飯とかおやつとかも用意してくれる。
VOCALOIDは別に食べても「おいしい」と感じる遊戯の一種で栄養となることはないけど、
遊戯でもいいから、っていつも私の分も用意してくれる。
「どどど・・・どうしたの?うちの馬鹿弟が何かした!?」
おろおろと私を抱き締めてくれる柚奈姉。
柚奈姉に、マスターは何もしてない。悪いのは私なんですって言おうとして口を開いた。