二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 学園アリス~絆のアリスストーン~五話up!!お知らせあり ( No.14 )
- 日時: 2010/06/02 07:09
- 名前: 夜琉 ◆nFgGo2zKeY (ID: CUrDDjil)
- 参照: http://d.hatena.ne.jp/my-reborn/
六話 「能力別授業」
「あ、なぁなぁ、琉羽ちゃんのクラスってなんなん?」(蜜柑)
「……多分、特力。じゃなかったら……」(琉羽)
琉羽が、ボソボソと喋る。
だけど、何故かよく通る声。
聞き取りやすいのは、聞き取りやすい。
少し、話を溜める琉羽。
チラッと先生が居る方を見た。
また、元のところに視線を戻す。
「多分、危険能力の方だと思う。……ね、鳴海」(琉羽)
「……うん。琉羽ちゃんは、危険能力系クラスだよ」(鳴海)
悲しそうに笑う、鳴海。
多分、一番聞きたくない言葉だったんだと思う。
鳴海の表情が、いつもより固かった。
「とりあえず皆、自分達の教室へ行ってね」(鳴海)
それだけいうと、鳴海は出て行ってしまった。
鳴海の言葉を合図に、生徒達は教室から散らばった。
——————————
「琉羽ちゃん。結局来うへんかった。やっぱ、危険能力やったんかなぁ……?」(蜜柑)
「琉羽? もしかして、“稀依野琉羽”?」(?)
この頬に、星のマークが入ってる先輩の名前は、安藤翼。
蜜柑と同じ特力系のクラスで、アリスは「影使い」。
その隣に居るのが、翼の幼馴染である、原田美咲。
同じく特力系クラスで、アリスは「ドッペルゲンガー」。
「そやけど……知っとるん?」(蜜柑)
「知ってるも何も、有名だからな……。あいつ」(翼)
ビックリする、蜜柑。
それを余所に、平然と喋る、翼。
驚いている蜜柑に、美咲が話した。
「五年前の逃亡事件ですっごい有名になったんだよ。あと、アリスの威力が相当らしい、とか」(美咲)
ニコニコと笑って答える、美咲。
蜜柑は、それを驚いたままで聞いていた。
————そういえば、琉羽ちゃんのアリスって……。
不思議に思った蜜柑が、翼や美咲に聞く。
「なぁ、琉羽ちゃんのアリス知ってる?」(蜜柑)
「ん〜、噂では二つ説があるよ」(美咲)
「あぁ。“無効化”のアリスって説と、“雷”のアリスって説」(翼)
これまた蜜柑は驚いた。
そんな説があるなんて、蜜柑は思いもしなかったからだ。
“雷”のアリスという説。
“無効化”のアリスという説。
はたして、どちらが本当なのか。
それとも、どちらも間違った情報なのか——……。
そして、五年前に起こった逃亡事件。
理由は何か? 何か原因があるのか?
それは、本人だけが知る、謎の話なのかもしれない。
「琉羽ちゃんも、特力に来れば良かったのに」(蜜柑)
「きっと威力が強いからなんだろうな。本当だったら、特力だったかもしれねーのにな」(翼)
「ちょっと残念だね」(美咲)
しょんぼりする、蜜柑。
そんな蜜柑に、優しく言葉をかける、翼と美咲。
この二人がくっ付くのは、何年先になるのやら?
まぁ、分かっているのは一つ。
この二人は、“優しい先輩”だということ。
そして、“頼りになる先輩”だということ。
でもまさか、この二人でも止められないような事件が、この後起こるなんて予想もしなかった。