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「本当に君の働き振りには感謝するよ。或中彰人君」
「……そう思うなら給料もっと増やしてくれませんかねえ…」
「無理な質問だなあ、其れは」

ニッコリと嫌味な程に綺麗な笑みを浮かべる臨也にはあ、と呆れたように彰人は溜息をついた。
——本当にうざいなあ、臨也さんは…。

そう思うが臨也の前なので口には出さないで置く。
——言ったら言ったで面倒な事になりそうだし。

意識の方に集中していると臨也から声が掛かってくる。
「ちょっと仕事行ってくれないかなあ…今、波江が居ないからさ」
「………分かりました」

——うざいなあ…
再び心中でそう思いながら彰人は部屋を出て行った。