二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: -君を、何度でも愛そう。-  携帯小説>沙絢さんの小説です  ( No.1 )
日時: 2010/07/21 22:50
名前: flute ◆HfbRSJyz5E (ID: OKTNOssT)


あたしはあの日、傷を負った。
——治しようのない傷。
その傷を負ったまま、あたしは君に出逢った。
君と出逢って、あたしは初めての恋をした。
最初で最後の恋。

『京(けい)。あなたは綾(あや)にとって、誰よりも本当に大きな大きな、大きな存在だったよ。……きっと、感謝してもしきれないくらいの愛をもらった』

 本当に幸せだった。
 君に愛されて、君を愛して。
 だけどあたし達を待っていたのは、幾度となく重なる、困難。

『……俺じゃダメかもしれん。でも、逢いたくて。……ただ本で調べるだけじゃなくて、綾をわかってあげたいけん。昔の綾も、今の綾も……綾のすべてを。受け止めちゃるって、小さい頃に決めちょーよ』

 どれだけ泣いて、笑っただろう。
 どれだけ君を、想っただろう。どれだけ君を、愛しただろう。

 幼いからこそ、子供だからこそ。迷って、戸惑って、ためらって、傷つけて傷ついて、足踏みしてきたね。
 だけどきっと、気づく時がくる。
 どんな困難が待ち受けようとも。つらく、悲しいことがあったとしても。
 君となら、乗り越えて行ける。
 共に、歩いて行ける。
 君の未来にあたしがいるように。
 あたしの未来にも、君がいるから。
 だから、ねぇ。誓うよ。


 何があったって。


 
 
 『君を、何度でも愛そう。』