二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 第1話 池袋と都市伝説 ( No.6 )
- 日時: 2010/09/28 17:48
- 名前: 日向 (ID: /SWK1WU/)
池袋に駆り出したあたし達は紀田くんに池袋を案内してもらう。
他愛のない話をしていたら突然帝人くんが誰かとぶつかった。
「うわぁっ!?」
ぶつかった人は同年代の男性で、彼の鞄が帝人くんの体の上に乗せられる。
「いてて…す、すいませ…」
帝人くんが律儀に謝ろうと顔を上げたが、男性は彼の体の上に乗っかった鞄を奪った後そのまま去ってしまった。
「「……」」
少しの沈黙の後、帝人くんは半泣き状態で紀田くんに縋り付く。
「ね、ねぇ!!紀田君、あれが池袋人!?カラーギャング!?」
「「はあ?」」
混乱して訳のわからない言葉に紀田くんとあたしはハモって言う。
すると、尻餅をついていた帝人くんに紀田くんは手を貸した。
「ありゃ違うだろ。臆病なのも相変わらずだな」
「ウエストゲートパークに集まる黄色いチームかと思ったよ」
「あ、あたしも思った。前池袋に住んでた子がそういうチームがいたって話してたし…」
「…」
帝人くんとあたしの言葉に紀田くんは答え始める紀田君は説明してくれる
「最近じゃそういうのも減ったよ。前に抗争があって何人もパクられてさ、それからは同じ色の服着た奴らが集まろうもんなら、速攻で警察が飛んでくる。それにウエストゲートパークってなんだよ。西口公園って言えよ」
「え…。いやっ」
「じゃあ今の池袋って安全なの?」
あたしの質問に紀田くんは素直に答える。
「俺も半分しったかだから、正確には解んねぇけど、ギャングや暴走族以外にも危ねぇことは山ほどあるし」
すると、紀田君はあたし達の方をみる。
「それに、一般人の中にも絶対手を出しちゃいけない奴が何人かいるから」
……一般人の中にも絶対手を出しちゃいけない奴?
「それって…」
「どういう…」
お互い疑問を持ったが、紀田くんはある場所を指して話しかけてきた。
「あ!帝人、日向。ここが60階通りな」
「わっここもすごい人だねー」
「本当、どれくらいいるんだろう」
「あと別にサンシャイン通りってのもあるから後で案内するよ」
「ってわけでお前、特に行きたい所もないみたいだから…」
「「?」」
がしっと帝人くんの首に腕を回す紀田くんは言った。
「そうだ、ナンパに行こう」
「えええ゛っ、紀田君!?」
「ちょっとぉ!?」
既にナンパに行く気満々の紀田くんを何とか連れ出して、あたし達は60階通りを後にした。