二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【D.gray-man】 -鍵の少女-  ( No.10 )
日時: 2010/12/06 21:10
名前: 花影 ◆wNp4n0Oqx2 (ID: EHM01iHp)

「いのせんすのてきごーりつ?」
「そう。イノセンスの適合率をこれから調べるんだ」
ある夏の日の昼下がり。
レイナは何か検査を受けるようだった。
コムイが言うには、イノセンスの適合率を調べるだけらしいのだが…。
「ホントにそれだけ?!」
コムイに見事、レイナのバックドロップが決まる。
「あべべべ…。ホンッ‥とにそれ‥だけぇー!」
言い残してガクリ、と倒れるコムイ。
「室長。何やってるんすか」
虚しくも、リーバーたちに踏みつけられていたのだが。
結局、リナリーが来たことでコムイはすぐ復活してしまった。
「というわけで」
「いやぁぁぁぁああああ!!」
アレンたちに見守られつつ、レイナは連行されていた。
「大丈夫ですよ。レイナ」
アレンが呼びかけるが、レイナの耳には聞こえていないだろう。
叫びは、ヘブラスカのところへつくまで続いた。

「へー。コレがヘブちゃん」
ヘブラスカをみたレイナの反応は意外とあっさりしたものだった。
「ヘブちゃ……」
横でラビやアレンの顔が引きつっているが、彼女は気づいていないのだろう。
ヘブラスカと何か話している。
一通り話した彼女は、何か納得した顔だった。
適合率の量り方でも聞いたのだろうか。
「”じゃあ、始めるぞ。コムイ”」
レイナの体がふわりと浮く。
「”適合率は─、最大93%だな”」
「高いな。じゃあ、予言はどうだい?」
コムイが聞くと、ヘブラスカはもういちど目を閉じた。
「”『時の破壊者』の目覚めの鍵だ”」
予言に大元帥がざわつく。
少し驚いた顔をしたコムイは一瞬だけアレンを見ると、すぐにいつもの表情に戻った。
「そうか。では、その子をおろしてあげてくれ」
「”あぁ。彼女のイノセンスを早く加工してやれ”」
レイナのつま先が地面の感触を感じる。
──何かが起こる…!
レイナは何かが動き出したのを感じていた。

   ──彼が、動き出す…!