二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【D.gray-man】-鍵の少女- ( No.7 )
日時: 2010/12/06 16:53
名前: 花影 ◆wNp4n0Oqx2 (ID: EHM01iHp)

すこし日が暑くなってきた昼下がり。
レイナはコムイに教団内の案内をされていた。
「ここがこれから君のホームになるわけど。お家の人は大丈夫?」
「いないから」
コムイの質問にレイナは冷やりとした回答を返す。
「え?」
「あっ」
思わず聞き返すコムイ。それに何か気づいたように声を上げると、レイナはアワアワと説明し始めた。
「いやっ、家にいないだけっ!外で働いてるっていうの!うん、そんな感じっ!」
「へー。そうなんさね」
「うんっ。って‥‥わぁ?!」
レイナの横からひょっこり顔が出てきた。
赤毛の少年。ラビだ。
もしかしてと思い、周りを見回せば…
「もしかして、聞いてた?」
「「「「うん」」」」
案の定、先ほど見かけた面々がいた。
「なんかすごいことになってるけど大丈夫‥‥‥?
 えっと‥‥ここは食堂ね」
コソッと横で言うコムイに思わずにらみ付けようとした瞬間!
グゥキュルルルルルルル
レイナのおなかから物凄い音がした。
「「「「・・・・」」」」
これには誰もが沈黙する。
「‥‥‥」
ただただ沈黙。
刹那!沈黙が破られた。
「ご馳走様ですー」
声は食堂のほうからしている。
それでも、レイナたちはただただ沈黙。
「ん?皆さん何してるんです?」
声の音源がこちらに気づいたようだ。コツコツと足音が近づく。
サラリ、とレイナの視界に白がゆれた。
白髪の少年──アレンがレイナを覗き込んでいたのだ。
「‥‥‥」
それでもレイナは放心状態のまま。
しばらくするとアレンはきょろきょろし始めて─
「あっ。ジェリーさんみたらし団子お願いできますか?」
「みたらし団子?!」
みたらし団子という単語にレイナが覚醒した。
その他は、まだ食うのかとアレンにずっこけている。
団子という言葉に覚醒したレイナは立ち上がると同時に、アレンと頭を打った。
「いたぁい‥‥」
「アレン大丈夫さ?」
「あっ。やば」
頭を打った衝撃でかレイナの意識が朦朧とし始めた。

──「大丈夫さ?」
     ──「医務室!医務室!」

声が聞こえるが、レイナは何を言っているのか理解出来ていない。
「やばいなぁ…」
意識の奥底でそう思いながらレイナは意識を手放した。