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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【D.gray-man】-鍵の少女- ( No.9 )
- 日時: 2010/12/06 17:30
- 名前: 花影 ◆wNp4n0Oqx2 (ID: EHM01iHp)
ポロロン
ポロロロロン
柔らかな音が広がった。
懐かしくて、物悲しい、───旋律。
───ココは?
レイナの前には戦場が広がっていた。
戦っているのは
──アレン?ラビ‥‥?
──科学班の皆‥‥!
そう、あの時笑いかけていた黒の教団の皆。
──なんで?
レイナは力いっぱい叫んだ。
誰かに届くように、と。
それでも誰も気づいてくれなくて。
──もうっ…いやなのにっ
少女から自然と涙がこぼれた。
涙は自らの波紋を広げていく。
景色は涙で埋まって───
──お前は鍵。
──すべてを知って
──何を選ぶのか?
──『彼』の目覚めは始まっている
音がやみ、すべてが白に落ちて、
ユメハオワリ。
カナシミノアメガヤムノハ
オマエシダイダ
○○○───!!
「あっ、動いたさ」
「そりゃ生きてるもの」
レイナが医務室に運ばれて数分。
今までピクリともしなかったレイナが動いた。
「んっ」
レイナの意識がこの世界へ戻ってくる。
「ここは…?」
「ここは医務室ですよ」
目を開けるとアレンが心配そうに覗き込んでいた。
しばらく焦点の合わない目でアレンを見つめたレイナは、
「もう、どこにもいかないでね?みんな」
きゅッとアレンの首に抱きついた。
これまた周囲に衝撃が走る。
「あの‥‥?」
3分ほどして、レイナは倒れこむように寝息を立て始めた。
レイナが寝息を立て始めて数分。
医務室では緊急会議みたいなことが行われていた。
「アレン、あの子と知り合い?」
「アレン君、会ったときにもだきつかれてたよね?」
「いや、ほんとに何ででしょ‥うか?」
まぁ、主にアレンが叩かれそうなのだが。
「アレン!」
「アレン君!!」
「僕は知らないんですよ〜!」
この日。教団中にアレンの叫び声が聞こえたとか。
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