二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【Dgray-man】-鍵の少女- ( No.91 )
- 日時: 2010/12/20 15:37
- 名前: 花影 ◆wNp4n0Oqx2 (ID: EHM01iHp)
チュンチュンと窓辺で小鳥が鳴いている。
──レイナを思わせる鮮やかな蒼の小鳥。
今日もいつも道理の教団の朝だった。
「へ?!」
レイナは目の前におきていることを理解できていなかった。
お隣のアレンも驚愕の表情を隠せない。
「飛び乗ってください」
白い服に身を包んだ男性が電車の上に飛び乗る。
それに続いてラビ、神田。
レイナとアレンも、どうにでもなれと覚悟を決めて飛び乗る。
ダンッッ!
案外やってみると難しいものではなかった。
「こちらです」
白服の男がアレンたちを手招きする。
どうやら汽車内に入るようだった。
「お客様?!」
中に入ると案の定、車掌が止めに来た。
のだが…
「…?!く、黒の教団の方ですかっ!し、失礼しました!今すぐご案内いたします!」
ローズクロスを見るなり、態度が急変した。
「黒の教団恐れられてる?」
レイナが苦笑しながら呟く。
「さぁ?」
アレンも苦笑しながら呟いた。
蝋燭が数本だけ置いてある薄暗い部屋に、いくつかの影があった。
「ロードv。貴方ヘマしましたネv」
しずく体系の男が、少年のような少女に微笑む。
──その微笑みは突き刺さるような氷の刃のようだが。
「ボク?なにかあった?千年公」
ロードと呼ばれた少女は、心外と言うような表情で千年伯爵に返す。
はぁ、と盛大なため息をついた千年伯爵は、呆れ顔で…
「この箱舟の中に、ロードが開けっ放しだったゲートから侵入者ですヨv」
「はぁ?!」
テンパの青年がイスが倒れそうな勢いで立ち上がった。
──実際、イスは動きもしなかったのだが。
「ロード…。なにやってんの」
青年─ティキは呆れ顔でイスに座りなおす。
ロードはアハハvと流すだけで反省の兆しは見えない。
「それで、その侵入者はどこにいんだい?」
今まで静観していた、仮面をつけた青年(?)が口を開いた。
彼の名は、神樹という。
「それがですネ。辺りを転々と移動するので、正確な位置がつかめないのですヨv」
千年伯爵は一度言葉を切り…
「ということデv。皆さんで探し出してきてくだサイv」
皆さんの部分を強調した。
全体を見渡すその瞳は、睨みが利いており、抗議を一切受け付けない。
「分かりましたぁ…」
どこからか、少し不満の混じった返事が響く。
それを皮切りに、また一人と部屋を出て行った。
「あ、シェンバ」
ロードが意外そうな顔で、一人の男を見つめた。
「珍しいね。何かあったの?」
ロードが子供のような悪戯な笑みを浮かべて、シェンバに問う。
「伯爵に話があるのでな」
「ふ〜ん」
抑揚のない声で呟いた、シェンバの台詞が気に入らなかったのか、ロードは一言残して扉を出て行った。