二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【黒執事×復活】美術教師は家庭教師【オリキャラ募集中です】 ( No.28 )
日時: 2010/12/06 19:41
名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)
参照: http://名前を呼ぶのが面倒でしたら涼原でも夏目でも略して下さい

二時間目。美術。それは一種の地獄。
それを綱吉が知ったのは美術室に入った瞬間からだった。
美術室はやけに黄色い声が響いていて何だろうと思い、獄寺と一緒に美術室を覗いていた。
すると目に入ったのは……金髪、鳶色の瞳……。簡単に言ってしまえば翠が美術室に居た。

(何であの人此処にも居るの!!?)

口をポカンと開けながら綱吉は翠をまじまじと見つめていた。
するとそんな綱吉を見ていた獄寺は不思議そうな表情をして視線を辿り、翠の存在に気付くと……

「十代目!!」

と、突然叫んで綱吉を驚かせたのであった。

「うわぁっ! あ、ごめん……どうしたの獄寺君?」
「アイツ、今気付いたんですけどキャバッローネに居た無駄に強いヒットマンっすよ!!」

無駄に強い、をさておいて本日三度目の驚愕をした綱吉はもう一度翠を見つめた。
何処か能天気そう(失礼)な瞳からは殺気は微塵も感じられない。
それにキャバッローネファミリーから人が来るならあらかじめディーノが言っていただろう。
けれど獄寺が言っている事が嘘にも思えない。綱吉は混乱する頭を抱えながらとりあえず中へと入る。

……と、その瞬間。獄寺の頭に誰かの膝蹴りが見事ヒットした。
当然誰かと思い綱吉が獄寺付近を見つめるとそこには……

「獄寺…アンタ一回死んで来いッ!」

と言ってニコニコ微笑んでいる少女、九条アリスが居た。
こう見えて(?)彼女はフリーのヒットマンであり、先程の通り獄寺を見事圧倒するレベルの持ち主だ。
そんな様子のアリスと獄寺に綱吉は苦笑しつつも

「二人とも……大丈夫?」

と何とか言葉を発せられたのであった。
するとそんな様子の綱吉達を溜息を着きながら見ている少女が居た。
短い黒髪に整った綺麗な顔立ち。気付けば周りに何故か女子が赤い顔をして彼女を見ている。
そして少女が「沢田」と呟いた声はかなり低く、一見男を思わせた。

「あ、えっと……天将、さん?」

ややぎこちなく綱吉が言うと少女、天将勾斗は微笑むことなくふぅ、と溜息を着いた。
……と、そんな二人はさておき獄寺とアリスの戦いはますます酷いものに変貌していた。

「てめぇっ! この野郎ただじゃ済まねぇぞ!!」
「それ喧嘩売ってる? 覚悟は出来てるって事だね!!」

……あの、もう授業始まりますよー? 綱吉はそう小さく呟くことしか出来なかった。