二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂−シザーハンズ− ( No.8 )
日時: 2010/12/11 21:08
名前: 牡丹 (ID: JFNl/3aH)







今日も行く宛もなく歩く。

何処へ行くのか?

そんなことを聞かれても何処へ行くのかなんて僕にはわからない。

行く宛もなく、ただ歩く。


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小柄で豊かな黒髪の少女はかぶき町を歩いていた。

「此処は・・・?」

ふらふらと空腹で危なそうにしている。

『くそ・・・三日くらい食べてないからな・・・。』

「あ。」

そうつぶやいて少女はその場で倒れた。







「あ、目が覚めましたか?」

「っ!!」

少女が目が覚めたのは室内だった。

『糖分』と書いてある額が目に入った。

「な・・・。」

「この家の前で倒れてたんですよ。どうしたんですか?」

声をかけてきたのは眼鏡の地味な少年だった。

「・・・どうもしない。」

不愛想に言って立ち上がろうとしたが、ふらついて転びそうになった。

「わ、あぶない!!まだ寝てた方がいいですよ!!」

忌々しそうに眼鏡の少年の方を見ると、どうやら看病していてくれたようだった。

目を見張る少女だったが、やがて小さく舌打ちしておとなしくしゃがんだ。

「あ、座るなら固いし床じゃなくてソファに座っててください。」

親切な少年に不信感を抱きながらもソファに座った。

それと同時に扉が開く音がした。

「新八ー帰ったぞー」

「銀ちゃん親父臭いアル!!」

白髪の男と色の白い少女が入ってきた。

「うぬぁ!?え、ちょ、新八ー!?誰この子ー!?」

少女を見るなり白髪の方が眼鏡に叫んだ。

「あんなダメガネにこんな可愛い彼女がいるとも思えねえアル。きっと誘拐ネ。」

「なわけあるかあああ!!」

うっとおしい3人に苛立ちを感じた少女は、小さく

「邪魔したな」

と言って帰ろうとした。

しかし、色の白い少女に捕まってしまい、この『万屋銀ちゃん』というところで足止めをされてしまった。