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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONE PIECE—裏切りの白魔導士— ( No.1 )
- 日時: 2011/01/23 20:01
- 名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)
- 参照: http://ameblo.jp/ff7-perfume-love-y
序 章
プロローグ
奴隷の証の首輪。
男は薄暗い廊下で、それを必死に外そうとしていた。
道端で哀れに爆発したってかまわない。
こんなところで一生奴隷として生きるよりか死んだほうがましだ。
やっきになりすぎた男は、背後に立った人物の気配を気づくことができなかった。
「・・・逃げようとしてるの?」
男ははっとして後ろを振り返る。
そこに立っていたのは、自分を奴隷として買った“天竜人”の娘のひとり—13歳位の幼い少女—だった。
しかし、子供だって“天竜人”の娘。
6歳の天竜人が聞き分けの悪い奴隷に発砲しているのは日常茶飯事だ。
殺される。
男はそう死を覚悟して強く目をつぶる。
つぶった瞼が恐怖で震えていることが自分でもわかる。
しかし娘は背中に背負っていた大剣を引き抜いたのではなく、男の前にかがんだ。
頬の近く手を差し出し、首輪にそっと触れる。
静かな金属音とともに、錠が外れる。
「・・・え」
「逃がしてあげる。わたくしと共に外へ行きましょう。小船があるわ。こっちよ」
主人であるはずの“天竜人”の娘は、奴隷のはずの男の手を引いてひっそりと走り出す。
彼女は実は、天竜人の血を引く“反乱因子”。
自分の親達の人や生き物への態度からして、幼い頃からひそかに純粋な心を失わず、時が満ちるのを待っていた。
2人は小船へ、先に開放しておいた“世界貴族”の奴隷たちと共に海へ出る。
物語は今から3年後、彼女が16歳のときから始まる———————。
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