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※久々に本編です※


　　

　　　　　　〜死者が死ななくなった世界〜




今、カノン達がいる世界は、朝を迎えていた。



同じころ、また別の世界では、黒く死んだような色をした空模様の、夜を迎えていた。



その世界に人々は多数存在していたが、そのほとんどが死者だった。

死んでも死にきれない、死者たちだった。


１５年前、その世界である出来事が起きた。


それは、人間にとって、とても絶望的なこと。



１５年前のある出来事以来、その世界では、人の子は生まれなくなり・・・

１５年前のある出来事以来、その世界では、死者は死ななくなった。



心臓が止まっても、肉が腐っても、死者は、蠢くのをやめなかった。




人々は絶叫した。





時は流れ、生きている人はあっという間に少なくなった。


死者はどんどん増え続けている。


そして、今日がやってくる————




今日も、たくさんの死者が増えた。



いや、「増やした」のだ。




死者たちは蠢く。


魂が抜け落ちたように、


蠢いたのだった。





その様子を、高い崖の上から、見下したような目で見ている一人の男の姿があった。

そして、勝ち誇ったような笑み。




男の手の中には、丸く、中が空洞の球があった。

そしてその球は、小さく、白い光を放っていた。



球の中で、白くて小さい何かが、たくさん、浮いていた。





ククッと、男が笑う。



そして呟いた。




























































「計画通りだ」


———と。