二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: とんがりボウシと魔法のお店 【らぶこむ魔法学校だより】 ( No.3 )
- 日時: 2011/02/04 18:28
- 名前: きぃな ◆a7BqZrzqxY (ID: s7P63baJ)
■第一話
梨夢目線
「ばいばぁーい!梨夢ぅ!」
部活仲間の友達と別れ、バッグから携帯を取り出しまた歩く。
あたしの歩く方向からだと、夕日がめっちゃ眩しい…
聞いてないだろうけど、あたしは陸部!
短距離が得意♪
一応立派な中学生です。
夕日をなつかしげにながめていると、手が滑って携帯が落ちてしまった。
「あ!!!」
すぐに拾って壊れてないかいろんなメニューを確認する。
…あとはカメラのフォルダ…っと。
「ん?」
思わず声が漏れた。
写したことのないものが写っていた。
それは、古い扉みたいなもの。左端には太陽?みたいな顔?が写っていた。
不気味だなって思いながら画像を削除した。
そのとき、
〜♪ 〜♪
携帯の着メロが流れた。
----
非通知メール一件
----
ん?何かの勧誘的な?
興味はなかったけど一応見てみた。
----
梨夢さんは今からあの扉の前に立つだろう。
-END-
----
…あの扉?
もしかしてあの画像??なんて思って勝手に不気味がるあたし。てか不気味でしょ!!
扉の位置なんて知らないし……
新たな嫌がらせか?!
何かした?あたし。
急にばかばかしくなってすぐに家路にそって歩いた。
「…にゃ…」
道路の隅に黒い子猫が壁にもたれかかって震えてた。
「……?」
ちょっと駆け寄ってみた。
顔を除くと、すごく可愛い。目が緑色。
「どうした?家に帰れない?」
返事の来るはずのない質問をしてみた。
「……僕をだっこして連れてって」
「あ、はい」
…。
……。
…僕を抱っこして連れてって?
え?
「えええ?!喋れんのぉ?」
子猫はあたしの足元で座ってあたしを見上げた。
「あ、うん。それはいいから連れっててぇ」
こ、怖い!
早く連れてって帰るぞぉ!
あたしは子猫をだっこして、わがままな喋り方に耐えながら道を歩いた。
「ここ〜!」
子猫が指した先…
古くて大きな扉。ふとあの画像を思い出し、子猫を降ろして携帯を確認した。
見比べると全く同じで……
あのメールはあっていた。
「ありがとにゃぁ。ちょっと暇?」
「んー。微妙」
面倒な事になりそう。
早く帰りたい。
扉に背を向けたとき、目の前に
「……!!」
がっちりした体つき。
もう少し上をみると、めっちゃ怖いおっさん!
ガシッ
「え?!」
おっさんはニッコリ笑った。
「ねぇ君、一人?道案内してくんない?」
もう片方の手も掴まれてしまった。
どうしよう……!
何もできない。
【まほう おおきい おおきい いたずら】
後ろの方で緑色に光ってるみたい。
見えない…
あたしのすぐ横を星?的なものが速いスピードで横ぎり、おっさんに直撃。
がしゃーん!!!
目の前で大きな金だらいに当たっておっさんが倒れた。
後ろを振り向くと、さっきの子猫だった。
「もしかして、助けてくれたの?」
「お願いがある!」
子猫は偉そうな口のきき方だけど、かなり真剣みたい。あたしは静かにうなずいた。
「あんたみたいな人をあの街の歴史に残したい」
…。
「は?」
「あの街には魔法学校があるんだ」
魔法学校?
「え?!魔法使えんのぉ?その街!」
「そう。あんたにぜひ来てほしい」
「でも、戻って……」
これるの?って言おうとしたその時、このクソ猫があたしを後ろから猫じゃないような力で押した。
でも扉は閉まってるはず…
「あああああ!!!」
開いてましたぁーーーー!!
足の着き場がない!
あたしはひたすら落ちた。