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第四話　４月１３日　放課後　４時４２分
（シオンside）

「あの……この学校に、サッカー部は……。」
「ない！？」

私の言葉に、先生は頷く。

「ぇ……えぇ〜〜〜〜〜っ！？」

あぁ……さっすが円堂。この反応は予想がついていただけに、ちょっと呆れる。

「……ないのなら、作ればいいんじゃないか！」

この開き直りもコイツらしい。
でも……うん。間違ってない。……気がする。

「あの、先生、昔の部室とか、残ってないんですか？」
「……あることにはあるんですが……。」

困ったような顔をした先生に、円堂が訊く。

「ってことは、使えるんですか？」
「えぇ、まぁ……。」
「じゃぁ、案内してもらえますか？」
「…………分かりました…………。」

しぶしぶ、と言うように先生が立ち上がった。

「あ！先生の名前は、何て言うんですか？」

私の問いに、すぐに先生が答えた。

「冬海……です。」

冬海……覚えておいて、損はなさそうだな。