二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 星のカービィ 運命の車輪 ( No.127 )
日時: 2011/04/12 15:02
名前: 満月の瞳 ◆zkm/uTCmMs (ID: A2bmpvWQ)

第11章 漆黒色の記憶


ある少年は思いました。
どうして世界はこんなふうに存在しているのかと。
ある子供たちは思いました。
どうして世界に自分たちは存在しているのかと。
すれ違うような疑問でした。
からみついてしまうような問いでした。
裏表掛け違えたような、コトバでした。

ある少年は、ゆるせなかったのです。
どうしてこんなにも差というものはついてしまうのかと。
貧富の差。
実力の差。
平等というものはなぜこんなにも消え失せてしまうのか。
ある子供たちは、ゆるしていたのです。
自分たちの扱いを。
貧富の差。
実力の差。
平等というものなんて知りもしませんでした。

ある少年はいろいろなことを知っていました。
生きるために必要なこと。
さまざまな知識。
戦いの仕方。
だから、旅をしていました。
旅ができました。
ある子供たちは何も知っていませんでした。
生きるために必要なこと。
さまざまな知識。
戦いの仕方。
だから、旅をしていませんでした。
旅ができませんでした。

出会いは、運命でした。
遭遇は、奇跡でした。

ある少年は思いました。
『こいつらに存在の証をあげたい』と。
ある子供たちは思いました。
『ついていこう』と。
ただ、それだけでした。
たった、それだけでした。
それだけで、少年と子供たちは旅をはじめました。
今も旅をしています。
今も『     』として。
旅をしています。

しかし、ある少年は、わからなくなってしまったのです。
正しいことも、正しくないこともすべて。
力を求めすぎてしまったのです。

それほど、子供たちが大切になっていたのです。

だから、ある子供たちは
少年を支えようとしていました。

それほど、少年が大切になっていたのです。

どこにも行けなかった子供たちは、脱出口を与えてくれた少年に、一生ついていこうと誓ったからです。



だから、今も戦っています。