二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ”絶望”と”希望”交わる世界で。    魔法・アンケ募集! ( No.102 )
日時: 2011/06/24 21:50
名前: 藍蝶 (ID: fjkP5x2w)
参照: 学校の体育館跡地から遺跡出てきたw

第7話 「舞冥土回路=地獄の入口」


刹那の話によると、王宮のある村”符愛渡魔臨”に行くには”舞冥土海路(まいめいどかいろ)”
という道を通らなければいけないらしい。
ただしその道、最近∞ランクのモンスターが少しずつ増えてきているようで、下手すれば命を落とす危険地帯。

リン達は意を決してその道を行く事になった。


「その道ってさぁ、どんなモンスターが出て来るの?それ知りたい」

魔法陣の中をいじりながらリンは欠伸。暇そうで暇ではない。

「アンブリエル・レナー、ディグナ・イースト、ロッツェル・マギー……∞ランクの三匹で、特に繁殖が増えつつあるモンスター達で、中々手強い。私が挑んでも精々20が限界という所でしょうか」

そう答えた途端リンは魔法陣から分厚い本を取り出す。
表紙にクリフォン語(主に氷、風、海、雷ノ世界で使われる言葉)で”幻想の海”と
書かれていた。ちなみにコレは海ノ世界の全てが書き記してある魔導書の一種で、前神”オフューカス”が筆者である。
その日に起こる出来事、モンスターの生態が永久の魔法で書き続けられるので、日記のようで図鑑でもある。

「へぇぇ、全然違うモンスターが来たもんだね。死者の沢山出るっしょ」

どんどんページが増えていく本がリンの手の中で跳ねるので魔法陣に放り込む。

「その原因は多分、環境破壊です。この世界を司る神が狂ったのか全て眠りにつかせたのです。ですから……」
「ヒトの制御が効かなくなって、挙句の果てに別の強いモンスターが普通の場所を占領しちゃった訳か」

刹那の言葉の続きを優乃が答えた。分かりましたと言う様に光流、由梨菜、拓人も頷く。

「あ、見えてきましたよ。”舞冥土回路”」

光流が指差す先には「この先舞冥土回路。弱者立ち入るな」と書かれた看板。

「行こうぜっ!何か楽しそうッ!」

魔法陣から短剣を二本取り出し、リンが走りだす。

「あっ、王女様お待ちください!」

拓人がそう言い、また走り出す。つられて他も走りだす。


               



                        「「キャアァァァァァァッ!!」」


何処からか、悲鳴が聞こえた。声音からして、女性の。

「「「「「「!?」」」」」」

さすがに驚く。まさか、ヒトが襲われていたりはしないだろうか。

「……あの、二人かもしれないですね」

そう言って刹那が走りだす。
その速度は明らかにヒトの基準を超えたもので、瞬間移動に見えなくもない。
それにとりあえず追いついたリンは聞く。

「二人って、誰?」
「音無春奈と空野葵……あの二人、王宮仕えの侍女なんですけど……ランクを上げようと此処に来る事があるんです」

勝った所見た事ないですけど、と付け足された。

「∞ランクと戦ってるかもしれない状況だよね、あの悲鳴」
「というか、確実に∞です」


二人が辿り着いた場所は、かなり、かなり荒れていた。
砂埃が一面に舞い、其処らじゅうに紅い水溜り。
巨大なドラゴンの様なモンスターが約6匹。
その前に倒れている男女合わせて4人。

「うわ、増えてますね」

苦笑いしながら状況確認をする刹那。

「予想とか、してなかったぁ」

もう一方はケタケタ笑いながら短剣、というかナイフを投げたりして遊んでいる。

「まさかのロッツェル・マギー6体……どうやったらこんなに呼べるんでしょうね」
「さぁ?馬鹿だからじゃない?」

二人は一斉に構える。

「それでは/じゃ……」












「行きますか/くかぁっ!」

砂埃が切れたと同時に新たな砂が一面に舞った。

第7話 終わり