二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.1 )
- 日時: 2011/07/29 20:05
- 名前: リラ (ID: I69Bg0jY)
序章—始まりの音素と目覚め—
そこは、とても穏やかで緑が茂る場所だった。
しかし、今は魔物がウヨウヨしておりそんな所だったとは思えないぐらいな状況だった。
そこでは短髪の赤髪の青年が倒れており、長い茶髪の女性が必死に癒しの譜術を使い金髪の青年が見守っている。
『うぐ…ッ』
『ルークしゃべらないでッ!!じっとして…!!』
『そうだ!!お前はティアを残して逝く気かッ!!?』
短髪の赤髪の青年はルークと言うらしく、茶髪の女性—ティアは必死に涙目になりながら色々な譜術を試しているが全く効き目が無い。
そして金髪の青年が怒鳴ると、更に仲間たちが集まる。
『オイ劣化レプリカッ!!ここまま死ぬなんて俺は許さねぇぞ!!?』
『そうですわ!!諦めないで!!!』
剣を持ちながら短髪の赤髪の青年にそう叫ぶのは、彼によく似た長い赤髪の青年と礼儀正しい金髪の女性
だがそんな仲間たちに、短髪の赤髪の青年は微笑み
『ティア…俺たちの希望を…『アイツ』を頼むな…』
『ルーク…ッ!!?』
『…嘘だろ、オイ…』
そう言うと、短髪の赤髪の青年は静かに目を閉じ動かなくなった。
これには金髪の青年も信じられないという顔をするが、今まで黙っていた一番背がでかい長い茶髪の青年…と言えるのだろうか軍服を着た人が駆け寄り
『…ダメです、彼の音素が乖離している』
『…屑が——————ッ!!!』
『嫌ァァァァァ——————ッ!!!!!』
一つの命が消えた事を告げると、長い赤髪の青年が何時もの口調である言葉で叫び茶髪の女性も悲痛な声を上げる。
—そんな事件から、数十年が立った—
「今日も魔界(クリフォト)に咲く唯一の花は、綺麗だねアビス♪」
「みゅみゅ〜!!!」
魔界—と呼ばれる薄暗い街では、この街では目立つ赤髪の少女ととても小さなチーグルがいた。
赤髪の少女の緑の瞳はかつて世界を救った勇者と同じ色をしており、強い意志を感じられた。
だって今日は、母にも内緒にしている旅立ちの日だから
「セレニアの花もしばらくは見れないね」
「みゅ〜みゅ〜!!!」
そして今朝からずっと見ていた魔界に唯一咲く花—セレニアの花を見つめながらそう哀しそうに呟くと、何処からか足音が聞こえてきた。
『ネーフーラーイートォォォォォォ!!!!!』
「きゃあ!!?」
その声はまるでエコーのように響き渡ってきて、その姿にネフライトと呼ばれる少女は驚く。
思わず反射条件で避けると、叫び声の主は壁に激突し撃沈した。
「はぁ…デマントイド、相変わらず素早いわね」
「当たり前だろ!!今朝から全速力で家を飛び出してきたんだから!!」
衝突した金髪の少年にそう言うと、自分と同じ緑色の瞳が自分を見つめながらそう言った。
- Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.2 )
- 日時: 2011/09/12 21:02
- 名前: リラ (ID: I69Bg0jY)
「へぇー今朝…から?」
「おうよ、ちょっとユリアシティは遠いから苦労したぜ!!」
「いや苦労ってレベルじゃ無いから!!?アンタバチカルからここまでどれだけ距離あると思ってるのよ!!?」
そんな幼なじみに呆れながらもため息をはくと、ネフライトは重要な事に気が着いた。
何とこのバカはキムラスカ王国からこの魔界まで、一日もせず走って来たと言う事だ。
絶対アッシュ伯父さんとナタリア伯母さん、探し始めているだろうな…
そんな事を考えていると、長い茶髪の女性が歩いてきた。
「ネフライト何なのこの騒ぎは…って、デマントイド王子!!?」
「ティアさん、こんにちわ♪」
「…ティア母さん(汗」
そしてデマントイドの姿を見るとどうしてここにと言わんばかりの顔をし驚愕する。
ネフライトの母—世界を救った勇者の一人、ティア・グランツにデマントイドが挨拶するとネフライトは母の名を呼び再びため息をはいた。
実はこの男、さっきからバカだの言われているがれっきとしたキムラスカ王国の王子であるデマントイド・キムラスカ・ランバルディアである。
ティアの事を母と呼んだ赤髪の少女は勇者の娘—ネフライト・グランツであった。
「こんなところまで来ていたのね!!アッシュとナタリアが探しているわよ?」
「ゲッ…見つかったら俺、秘奥義・絞牙鳴衝斬とアストラル・レインの刑じゃん!!!(滝汗」
「自業自得じゃない(汗」
そんな彼に、ティアが両親であるアッシュ・フォン・ファブレとナタリア・ルツ・キムラスカ・ランバルディアが探していると言う事を教えると冷や汗をかく。
何せ父親であるアッシュは、特に厳しく自分とネフライトに対して過保護であるからだ。
もし今見つかって連れ戻されなんかしたら『今回の計画』が台無しだし、殺されるという特典付きだ。
「親父に捕まってなんかられっか!!ネフライト予定より早いけどやるぞ!!!」
「え、ちょ…!!」
「デマントイド王子!!?」
そんな事を考えると、計画を早めるしかないと判断したのかいきなりデマントイドはネフライトに杖を振り下ろす。
このいきなりな行動にティアが驚くが、ネフライトも幼少時代から剣士として修行はしていたので自分の武器—『魔剣ネビリム』で防御すると
「え…?」
「うしっ、予想通りだ!!」
するとネフライトの剣とデマントイドの杖が反応したかと思ったら、二人は光に包まれ消える。
それから数分後、呆然と見ていたティアは正気を取り戻すと
「擬似超振動…!!?あの子まで第七音素の使い手だったなんて…!!」
自分と『彼』の子供だから可能性はあると思ってはいたが、予想が現実になってしまった事にティアは頭を抱えアッシュたちにどう説明すればと思ったらしい。
- Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.3 )
- 日時: 2011/09/23 13:42
- 名前: リラ (ID: I69Bg0jY)
「…ここは何処だ?ネフライト」
「タタル渓谷だアホッ!!アンタ本当にアッシュ伯父さんたちの子供!!?(涙」
ティア・グランツ氏が頭を抱えている最中、擬似超振動により強制ワープ(?)させられたネフライトとデマントイドは超振動者名物所…タタル渓谷まで来ていた。
早速母親譲りのボケを一国の王子がかますと、涙目になりながらネフライトはツッコミを決める。
しかもここは確かマルクト帝国の領地だ、僕はともかくデマンタイトは不法侵入で捕まる気がする。
「とにかく急いでここから離れないと…」
『ネフライトさん!!デマントイドさん!!急ぐったって何処へ行くですの?』
『『………』』
もしマルクト軍に捕まってしまったら、恐らくウワサの『死霊使い』に会い色々とされてしまうのが『昔から』予想ついてしまう。
急いでタタル渓谷から移動しようと話してると、地面から聞きなれた声がした。
「「…アビスぅぅぅぅぅ!!?」」
『やっと私の存在に気が着いたですの!!!』
もちろん下を向くと、そこにちょこんといた可愛らしい生き物はネフライトのペットでチーグルのアビス
何時の間にか着いて来ていたのか、思わず二人は絶叫してしまう。
「アビスが着いてきてくれたことは嬉しいんだけど…何時の間に『ソーサラーリング』持って来たの!!?」
『チーグルの長であるミュウ様から、勝手に頂いてきましたですの♪』
そして一番の疑問ともいえる、動物の言葉を理解できるソーサラーリングをどうやって入手して来たのかと聞くと、サラッと恐ろしい事をいいネフライトは母同様頭を抱える。
「…マズい、ユリアシティ何かに連れ戻されたら間違いなく殺される…(涙」
「まぁいいんじゃないか?どうせ戻る気なんて無かったんだから」
「それはそうだけど!!」
ユリアシティに戻った自分を秘奥義で攻撃する母の姿が思い浮かび、ゾッとしているとデマントイドがごもっともな事言い否定できなくなる。
実は自分は、母に無断でデマントイドと旅立つ計画を立てていたのだ。
そして今日の夜、旅立つ予定だったのだが思ったよりバチカルでのアッシュ伯父さんたちの行動が早かったので予定より早くユリアシティを出て今に至る。
「それよりも、何で僕の剣とアンタの杖が衝突しただけでタタル渓谷までワープしちゃったのよ?」
「それはお前も第七音素の使い手だったからだ、まぁ親父から話を聞いて想像していただけなんだがな」
「第七音素…?」
そんな彼に不貞腐れつつ、ここに来る前何よりも気になった事を尋ねると聞いた事も無い音素に首を傾げた。
- Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.4 )
- 日時: 2011/07/30 15:32
- 名前: リラ (ID: I69Bg0jY)
「学校で習わなかったのか?」
「うん…習ったのは第一音素、第二音素、第三音素、第四音素、第五音素、第六音素まで」
第七音素という世界にとっては重要な音素を知らなかったのはデマントイドも意外でそう聞くと、まだ第六音素までしかやっていなかったようだ。
まぁ、まだ13歳と言う若い年齢が原因だと思うが…
「創世暦時代にサザンクロス博士により発見された音素でな、主に知られている例は生物の生命力を増進する癒しの力や傷の治療だな」
「へぇ…そんな便利な音素を使う人、何処にいるのかしら?」
デマントイドはバカではあるが、何故か音素や譜術については詳しくそこは王族なんだなと感心しつつもそんな便利な人何処にいるんだと聞くと何故か信じられないと言わんばかりの顔をされた。
「…お前…自分の身近にいるだろ!!?」
「…いや、アンタの事は分かるよ…それ意外の人を…」
「だからティアさんだよ!!ティア・グランツ!!お前の母親!!」
「え、えぇ!!?」
そしてデマントイドから自分の母親が第七音素の使い手だと聞き、ネフライトは驚愕する。
何でデマントイドでも知ってる事を、一番身内である僕が知らないなんて…
「それにお前の父親である人も、第七音素の使い手だったしな…だから俺はお前も第七音素の使い手だと思って一か八の賭けをしたんだ」
「…そう、だったの…」
そんな事を考えていると更に父親もだと追伸され、なおさらネフライトは自分と周りの人物たちに対して疑問を抱く。
おなさら旅立つ原因ともなった『自分の存在の理由』が気になっていまい、ため息をはいていまう。
「ねぇデマントイド…僕が第七音素の使い手って言うのは分かったんだけど、僕って『何者』なんだろうね?」
「何者って…そりゃあネフライト・グランツで俺の従兄妹で…」
「違う」
そして従兄妹であり今回の旅の仲間である彼に聞いてみると、予想通りの答えが返ってきてそれを否定する。
違う、僕の知りたい事はそんな事じゃないんだ。
「僕はどうしてネフライト・グランツとして生まれたのかを知りたいんだ…僕は周りのことだけではなく『自分自身』の事も分かっていないんだ」
そう言うと父の形見と言われている自分の剣『魔剣ネビリム』を握り締めると、俯く
それだけではない、自分は父親の名前やどうして父がいない事すらも知らない。
「父の名前も分からないのに、アッシュ伯父さんの事をどうして伯父さんだって分かっている事に対しても僕は最近疑問を覚えているんだ…」
「だから旅立った、真実は自分の目で確かめたいからか…」
『だから今回、珍しくネフライトさんから旅立ちたいとか言ったですの!!』
聞いただけの真実を真実だと僕は思わない、そんな一人の少女の決意を聞くと王子であり従兄妹とチーグルは納得し前を見る。
そこから見えるは、まるで旅立ちを歓迎するかのように美しく咲くセレニアの花と夜の景色
「…行こうか、デマントイド、アビス」
「ああ…」
『はいですの!!』
こうして一人の少女と一国の王子、そしてチーグルの子供…計三人がタタル渓谷から旅立った。
一人はかつての父のように『存在理由』を探すために…
もう一人は、その少女を見守るかのように…
もう一匹は、どうなのか分からないが(オイ
しかしこの時、三人は気が付いていなかった。
『ローレライの意思』と『ユリアの預言』がこの旅で関わろうとは…
序章終了
- Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.5 )
- 日時: 2011/07/30 16:10
- 名前: リラ (ID: I69Bg0jY)
はい、序章終了です!!
初めてテイルズの小説をかいた作者・リラと
ネフ「初めまして、ネフライト・グランツと」
デマン「デマントイド・キムラスカ・ランバルディアです!!」
とうとう始まりました新シリーズ!!
ネフ「まさかアンタがテイルズの小説を書くなんて、僕も想定外だわ」
これでも私、テイルズは大好きなんですよ〜!!
だからシリーズの中でも一番大好きなアビス書いたんです。
ネフ「へぇー…ところで僕気になったんだけど、どうして数十年後シリーズにしたの?」
デマン「あ、それ俺も気になる!!」
…お恥ずかしながら、私が書いているキングダムハーツのシリーズ影響です。
あっちも主人公たちの子供がメインなんだし、こっちもこんな感じでいいかなーと思って…
ネフ「双牙斬ッ!!」
デマン「ピコハンッ!!」
いきなり攻撃!!?まぁ初期技だからかわせるけど…(汗
ネフ「つまりはこうかぁ!!僕たちはアンタが書いてるキングダムシリーズの影響により誕生ってか!!?」
デマン「許しがたい事態だな!!もう一発攻撃してもいいか!!?屑がッ!!」
暴力反対!!
ってかデマントイド、それアッシュの口癖『黙ろうか』ぐぇ!!?
—ジャッジメントォォォ!!!
ネフ「あら…デマンの得意技喰らったのね」
…ツッコミ役がおとなしいと何か嫌な予感がするな…(汗
ネフ「当たり前よ、ツッコミ役ってのはマジ切れした時しか本気を出さないのよ♪(笑顔で剣構え」
…それってささやかな、殺人予告なのは気のせいですか?
まぁいいや、次回の第一章『大騒動・水の都と死霊使いの恐怖』を楽しみに!!